「硫黄島からの手紙」見てきました
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なんとなく見に行かなきゃならないような気がしたので、定退日+レディースデイということで見に行きました。会社帰りのサラリーマンが多かったような気がします。
泣くだろうと思ったけど、まさか目が赤くなるまで泣くことになろうとは・・・。まだ目が痛いです。翌日会社っていう時に見に行くものじゃないかも。 感動大作!っていうのとは全く違います。机上の論理として、何が正義だとか、何をすべきだったとか、そういう話じゃない。良い人がいて、悪い人がいて、賢い人がいて、愚かな人がいて、強い人がいて、弱い人がいて。いろんな人がいて、いろんな思惑があって、でも結局最後は血を流して殺しあっていたというだけ。そこにいたのは間違いなく人間であり、そして画面の向こうにいる「日本人」は、確かに私と同じ「日本人」で。感じたことはそれだけだったけど、それがどうしようもなく尊いと感じられました。しかし、これを作ったのが日本人じゃないって言うのが一番信じられないです。久しぶりに「自分は日本人である」ということを意識させられた作品でした。 見ていて不思議だったのは、色々な醜いものを見せられているのに嫌な気分にならない。パンフレットを読んで、その意味が分かりました。画面全体が、描かれているものが戦場であるのに、どこか優しいんです。この色合いがなければ、正直言って最後まで見ることは出来なかったと思います。
「反戦映画」ではないです。「戦争映画」でも、やっぱり違うと思う。その次代にあった事実だけを淡々と描いた作品だと思います。ただそれだけのことをすることの難しさを、痛切に感じました。
今回の反省2点。 この作品、是非一度見ることをお勧めします。が、かなり戦争の描写がリアルなので苦手な方はご注意を。私もかなり覚悟を決めたつもりなんですが、結構のけぞりました。まだまだ認識が甘かったです、反省。 もう一つ。歴史ものを見るとどうしても製作者と「知識比べ」をしたくなります。私の知識なんて浅いもんなんですが、それすら下回る人がいるんですもの。今回は勝負にすらならないレベルの違いなので、そんなことする気にもなれませんでした。というより、自分の知識の浅さに愕然。感想サイト様とかだと「史実のエピソードをいくつか削ってる」とか「時代考証をすると云々」とかあるのに、そんな言葉さっぱり出てこない。ごめんなさい、もっと勉強します!
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(2006/12/14(Thu) 00:46:01)
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パイレーツ・オブ・カリビアン デッドマンズ・チェスト
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前作がそこそこ好きだったので行ってきました。
心の片隅でなんとなーく記憶にあったりはしましたが、見ていて思い出しました。私はこれを見た数ヵ月後から英国海軍に骨抜きにされてるんだったと(苦笑)。前に見たときは「ジョニー・デップかっこいー!」だったのに、いつの間にかすっかり「お船ー!」な人になっておりました。初めて目にする拿捕許可書に興味津々となり、帆どころかロープにまでときめいてみたり、艦長権限の結婚式といえばA&Mシリーズの7巻よねとか、ハンモックとかラム酒とか・・・ああ、もう懐かしいものいっぱいで、ついうっかりM&Cとかホーンブロワーとか見たくなってしまいました。帆船の出てくる映画としては、前作より突っ込みどころは減ったかな。まあ、あの大きさの船が6人で動かせるなんてそりゃねえーよとか、操舵手はどこだよとか、夜はみんな寝てるなんてことはないよな、とかあったけど、前作よりはいい感じ。ただ、小説ですら背筋が震えた「艦尾から片舷斉射を受ける」というシーンを実際目にしたはずなのに、ほとんど怖いと思えなかったのが不思議。「どうせ主人公は助かるでしょ」っていう心構えについてはどっちでも同じだと思うんだけどなあ。
という細かな突っ込みは除いたとしても、なんかいまいち面白くなかったような気がします。「この役者が画面にいるだけで幸せ〜」という人がいなかったのも手伝って、「どんな形でもいいからとりあえず終わらせてくれ・・・」という気分になってしまいました。途中中だるみしまくり、いきなり「そりゃ物理的に無理」というどたばたコメディ連発、しかもその方向性が全く好みでなくて困りました。アニメだったら多少は許せたかもしれませんが、生身の方々がこう、不死身っぷりを見せてくださると、どう反応していいのか困ります。あと、海洋生物の方々が心底駄目でした。いかにも合成っぽければ少しは何とかなったのかもしれませんが、どう見ても本物にしか見えないところがどうにも駄目で・・・。「怖い」よりも「生理的に気持ち悪くって受け付けられない」っていう感想のほうが強くって、結構辛いものがありました。そういうこともありまして、敵っ方さんが良い男だった前作のほうが好きです(笑)。
役者さんは芸達者、お金もたっぷりかけてセットも小道具も見ごたえありましたが、「まあ、1000円だし、いっか」という感じでした。先は気になるし、ラストシーンで出てきた方もじっくり見たいので3作目も見に行くとは思います。でも、次はもっと1作目に近い雰囲気であることを希望します(苦笑)。
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(2006/10/02(Mon) 02:12:26)
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ホテル・ルワンダ
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反戦をうたった作品はどうも苦手です。 私の中で「戦争」というのは「悪いもの」ではあるけど「最悪のもの」ではないと思っているので、戦争を「最悪のもの」として扱う反戦物の作品はどうも苦手です。 じゃ、何が「最悪のもの」かというと、「戦争が絡まない虐殺」だと思っています。 一国内の問題だから、あくまで内政問題。 外国は口出しをしないし、国民を守るはずの国も国民を守らない。 誰も虐殺される側を守らないし、終わりも見えない。 というのは持論でしたけどね。 さすがにそれを「これは実話を元にした話ですよ」という形で映像で見せられると堪えます。
本日、仕事をさっさと引き上げて映画に行くというのははじめから決めていましたが、「有頂天ホテル」にするかこれにするか、迷っていました。 (タイトルに「ホテル」がある以外、接点なさ過ぎですが・・・) あちこち見て、なかなか評判のよかったこの作品に足を運んでみました。
「武器を持たない相手を遠慮なく殺す輩は時代も地域も問わずに存在する」「欧州のいう「世界平和」とは欧州内に火の粉が降りかかってこないこと、他の地域で火花が散っていても、んなことは気にしない」「民族を超えて、個人個人では愛し合えるが、それは反発しあう民族の和平には全く役に立たない」と、常々思っていたことは正しかったと証明されたのですが、全然うれしくない・・・。
アフリカのルワンダ。 第一次世界大戦後、戦利品としてこの地を受け取ったベルギーはそこに住まう種族の扱いを容姿によって変えた。 よりヨーロッパ人に近い容姿をしたツチ族を経済的にも教育的にも優遇し、差別思想を叩き込んだ。 それによって一つの国としてまとまっていたルワンダの民族間の対立が深まっていった。 1994年、大統領の暗殺によりこの民族間の対立が表面化する。 長い間苦汁をなめていたフツ族によるツチ族に対する民族粛清が始まる。 ベルギーに資本を持つホテル「ミル・コリン」の支配人、ポールはフツ族であったが、彼の妻はツチ族であった。 彼は武器を取った民兵から逃れるため、自分の家族と彼を頼りに逃げてきたツチ族の隣人たちと共にミル・コリンホテルに向かうが・・・。 というお話。 詳しいあらすじは公式サイトに譲ります。
社会派の作品だとは思いますが、メッセージ性は弱く、事実を淡々と伝える一方で、ドラマとしてのまとまりと面白さを追求した、本当に優れた作品だと思います。 「私たちは何をしなくちゃならない」といっているんでは無くてね、「平和を壊してはならない」と訴えているんじゃなくてね、「こういうすごい人がいましたよ」といっているんでもなくてね。 ただ「こういうことがあったんですよ」と言っているだけの作品。 でも、作品の中には道に転がっている死体とか、焼き払われている家とか、ナタを持って往来を歩く人々とか、去っていく国連軍を絶望の眼差しで見る人々が描かれていて、そしてその背後には「100日の間で少なくとも80万人が殺された」という事実がある。 そして、当時の(そして今の)主要各国の思惑の身勝手さや、無関心さ、そしてアフリカに存在する問題の複雑さと根の深さをほんの少しずつだけど描いている。 ほとんどの人が何も感じないわけがないテーマだからこそ、どこか淡々とした描写の一つ一つが胸に突き刺さりました。 主人公のポールは一泊の料金が庶民の年収の半分というホテルの支配人という明らかな特権階級であり、向かいのツチ族の家が襲撃されても家族を守るために見捨てられるような人でした。 けれど「家族を守る」という気持ちから始まった行動は結果として1200人もの人の命を救うことになった。 その間には賄賂を渡したり、兵士たちに酒を振舞ってみたり、口車に乗せてみたりと、奇麗事ではすまないものがあった。 はっきりいって、彼の置かれていた状況は最悪でした。 外資のホテルだから民兵はやってこないけど、ホテルの外では「ツチ族を一人残らず皆殺しにしろ」という、対話の余地0の集団。 自国の兵は腐敗しきっていて賄賂がなければ動かないし、国連をはじめとする主要各国は完全にルワンダを見捨てている。 街からは常に銃声が響いていて、今はこのホテルの中なら安全だけれど、いつそれが崩れて民兵が襲ってくるか分からない。 水や食料、医療品にだって限りもある。 そんな最中でいつ殺されるか分からない妻と子供を守り、自分も「ツチ族をかくまう裏切り者」と命を狙われる中で多くの人々を救ったのは、本当に奇跡だと思う。 救えた人間は、殺された人間に比べてあまりにも少ないかもしれない。 ただ、彼のとった行動は「人間に対する希望」と呼ぶに相応しいものだったんだろうなと思う。
一番印象的だったシーンは、どうやら脚本にもなく、実在のポール本人の人生にもなかった出来事だったのでちょっと「それでいいのか」と自分に問いただしているのですが・・・。 ある日の早朝、まだ暗い中物資の調達に行ったポール、車で迂回路を通っていると、なんだか道ががたがたしている。 道から外れたのかと思い車から降りると、そこには数え切れないほどの死体が転がっていた・・・。 ホテルに帰ったポールはシャワーを浴び着替えるがうまくネクタイを結ぶことが出来ない。 この時の彼の表情に「民族粛清が行われている外の世界」「外資系のホテルの支配人としてネクタイをする自分」という二つの現実世界のギャップを埋めきれない苦しさが浮かんでいてね。 彼が何を考えていたかは口にしなかったけど、そのやるせなさが胸に突き刺さりました。
こういうと本当に社会派の映画みたいですが、作品としては「家族愛」を前面に出していたと思います。 ポールと奥さんタチアナのラブシーン多かったし。 一緒に生き延びたいと思うポールの気持ちがとにかく等身大で、だからこそこの映画は物語として、エンターテイメントとして優れてるんじゃないかなーと思います。
ところでこの話の感想をあちこちで読んでみたが、不思議に思ったことがある。 自分の無知を恥じている人はいた、過去のいろいろなことに目を向けなくてはと言っている人はいた。 でも、私が見た限りでは現在に目を向けようとはっきり言っていた人はいなかった。 虐殺行為やら内紛やらは、今もアフリカで、中東で、アジアで、南米で、ちょこちょこ起こっているはず。 そういうことに目を向けず、あくまで「過去の話」としているのが、大変不思議でした。 (「アフリカの話」という範囲にしてはいけないという人はいたけどね、でもあくまで「過去の話」って感じなの)
今、平和な世界に生きている人は二つのタイプに分かれる。 世界で起こっている悲惨な出来事を知らないか、知っていても目をそらしているか、どちらかだ。 私は後者だと自覚している。 「今起こっていること」に絞ったとして、世界で起こっている悲劇を全部知るほど、一般の人間には時間的余裕も精神的余裕もない。 知っていて、毎日そのことを考えてなお普通の生活を送れるとしたら、私はそちらの方が異常だと思う。 今、この瞬間に理不尽な理由で人が死んでいる、殺されている、そう分かったうえで笑える人は、どこかおかしい。 だから私はその世界に対して目と耳をふさいでいるし、そのことに罪悪感も感じていない。
じゃあ何故この作品を見に行こうと思ったのかなと、ふと思った。 罪滅ぼしだったのかな、と思うのです。 毎日自分の目の前にある世界だけに目を向けているけど、混沌とした世界も世の中にはある。 せめて一時でもそういうことを考えようという罪滅ぼし、私は世界に対して無関心じゃありませんよっていうアリバイ作り。
書くべきメールも放り出してこの感想を書いている理由は、明日にはこの映画のことを忘れたいからです。 忘れて、目をそむけて、私は日常世界に戻ります。 でも、きっと一生忘れられない。
前知識が全くなくても見れる作品です。 「一人でも多くの人にこの作品を見てもらいたい」、作った人のそんな思いを感じました。 私も、同じことを思っています。 人によって受け取るメッセージは違うでしょう。 人によっては何も感じないかもしれない。 でもそれでもいいから見て欲しい。 ただ、見ることに意味がある。 そういう作品でした。
よーだーん: パンフレットを読んでいたら「フランスがルワンダに軍事物資を送り込んでいた」という文を発見。 私にとってフランスは「自分とこに火の粉が飛んでこなかったら、自分が売った武器でどこで誰が殺しあっても問題なし」と思ってる死の商人なのですが、またその論拠が一つ増えました。 嬉しくない・・・。
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(2006/03/06(Mon) 01:02:22)
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皇帝ペンギン
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ずっと見たいみたいと騒いでましたこの作品、ようやく見に行ってきました。 バックに流れる音楽とか、ドラマ風に仕立てた解説が邪魔でしたが、それ以外はすごく良かったです(製作陣の苦労を踏みにじるような感想)。
ドキュメンタリー仕立ての作品なのですが、タイトル通り、とにかくペンギン(笑)。 ペンギン好きの人間にとってはたまらないものがありました。 ペンギンを見ているだけで幸せなので、本当にバックの音楽は邪魔でした。 変に音楽で盛り上げなくても、吹きすさぶ風の音と雪を踏みしめるペンギンたちの足音さえあればそれで十分壮大な物語に聞こえました。 鳴き声も聞いていくうちになんとなくそれが喜びなのか、悲しみなのかが分かるような気にもなってきました。 ペンギンそのものの生態が愛しいので、もうちょっと無駄なものを省いて欲しいと思いました。 知識は無いので、多少の解説はありがたかったですが。
いや、しかし、ペンギン生もなかなか大変です。 彼らはもう少し効率的な生命体に進化できなかったのでしょうか? 繁殖地は餌場から100km以上はなれてるのに移動速度は時速0.5km。 そんなだから雄なんて一年の3分の1を絶食して過ごします・・・異常だ・・・。 足の上で卵を温めるけど、これは雌が産んで雄が暖めます。 足だけで渡すからこれまた一苦労だし、受け取ってから足のうえに持ち上げるまでが一苦労。 途中で割れたり、卵が転がっていってしまったりするんですよ・・・・。 外気は冷たいから、あまり長いこと風に晒されてると卵が死んでしまうというのに。 二足歩行生物なのにすってんころりん転んでくちばし使って起き上がるし! ああ、もう、不思議な生物です。 でも、愛しいなあ。
お目当てだったペンギンのヒナは地球上でこれほどかわいい生命体はいないんじゃないかと思うくらいかわいかったです! 灰色で、ふこふこしてて、真ん丸くって、鳴き声がちゃんと鳥っぽくって、本当にかわいい!! 親の足の間から興味津々に外を見てるところとか、思いのまま外に出かけたはいいけど、寒かったのかすぐ元の所に戻ってきたりするところとか。 親も足が短いけど、雛はさらに足が短いから一生懸命ぴょこぴょこしながら歩いてるところとか。 両親ともどもえさを取りに行っちゃってるから、数十匹単位でまとまってるところとか。 子供のいない大人ペンギンの後ろを十匹くらいずつひょこひょこついて回ってるところとか。 もうやることなすことがかわいくって仕方ない。 撮影テープは8000時間以上あるそうですが、その中でペンギンが映ってるところ全部ください、見たいんで(笑)。
とはいえ、ペンギン生は本当に大変です。 雄はマイナス70度の中、身動きもせず、物も食べずに100日以上耐え忍ばなくてはいけません。 雌は同様の条件の中、100km以上歩き続けなくてはなりません。 厳しい運命だなとしみじみ感じつつ、でもやっぱりかわいいのでうっとり目を細めてしまうのでした。 最寄の映画館ではまだしばらくやってそうなので、暇があればまた行きたいです。 ペンギン好きにはお勧めですが、それ以外の人には薦めても仕方ない気がします(笑)。 ペンギンを堪能できる、なかなか面白い作品でした。 でも、やっぱり解説と音楽、邪魔(笑)。
そんなこんなで満喫して劇場を出てチラシ置き場をぶらぶらしてたら、案の定ありました、南極ツアーのチラシ! 仕事やめたら行きます旅行を欧州から南極に変えようかと思って中身を見てみたのですが・・・・一人旅だと百万超えます・・・・(15日)。 期間は長いけど、ペンギンと会える時間は短そうだし・・・・。 一般人は映像と水族館以外で会うことは諦めたほうが良さそうです(涙)。 うう、南極からペンギンを連れて帰ってきて飼うのが夢なのに・・・(←捕まります)。
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(2005/08/15(Mon) 01:06:06)
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オペラ座の怪人(映画版)
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ようやく、オペラ座の怪人を見てまいりました。 「まだ行ってなかったのかよ!」という感じですが、まあそれはそれとして。 それなりに近いところにあるなかなかいい感じの映画館での上映が今度の金曜日までだったので、あわてて行ってまいりました。 ちなみに、私、これだけミュージカルを見ていて、それなりに日本脱出も試みていますが、この作品を舞台で見た回数は多分片手で足ります。 というか、四季版しか見たことないです。 四季、もしくは東宝で一ヶ月以上上演されている翻訳ミュージカルで、音楽を聴いてさらさらと日本語の歌詞が浮かんでこないのは、多分この作品だけだと思います。 そういう半端もんの鑑賞だったということを、とりあえず最初に言っておきます。
まあ、それはさておき。 ラウルがかっこよかった!! いまだかつて、こんなにかっこいいラウルがいただろうか!とこぶし握り締めたくなるくらい、かっこよかったです。 彼自身がかっこいいのもそうですが、とにかく見せ場が多くて素敵。 「白馬に乗った王子様」にはときめきまくりました。 泳ぐあなたも素敵。 マスカレードも素敵。 普通にクリスティーヌの舞台を見ている姿も素敵。 写真を見たときは全くときめかなかったのですが、実際に動いているところを見たら登場シーンからときめいてました。 ああ、こんなに素敵なラウルがいていいのか・・・・。 そして、クリスティーヌ、若い、かわいい! あどけなくって、危うくって、でも物語が進んでいくうちにどんどん一人の「女性」に変化していく。 この流れがとてもきれいでした。 ファントムに魅惑されるところも、ラウルに心惹かれるところもどちらも納得。 All I ask of Youでラウルに心許すあたりが好きになったのは、自分でも意外。 ただ、あの見返りシシィもどきの衣装は何とかならなかったのでしょうか(苦笑)。 舞台版の衣装が好きだっただけに、残念。 まあ、残念といえばあの「バックでフラメンコダンサー」以上のものはないんだけどね・・・。 エリザベート東宝版の電飾と同じいくらいの勢いで「邪魔!どけて!」と思ったよ・・・。 で、肝心のファントム。 歌もそこまで不安定でなく、なかなかセクシーだったと思うんですが・・・。 うーん、何か私が求めているものと違うような・・・。 「結構まめな人だなあ」とか思っちゃったんですが、やっぱりそれは違うんじゃないかと。 「頭脳派」というよりは「肉体派」という感じのファントムでした。 どうでもいいんですが・・・・最後の10分くらい、ファントムがシンプソン(HH一話)に見えて仕方なかった・・・・。 何でよりによって奴の顔がこんなところで思い浮かんだんだろうか・・・。 キャストさんで他に特筆すべきはやっぱりカルロッタ! なんかめちゃくちゃキュートでかわいかったです、色彩すごいのに、それを着こなしてしまうあたりの見事さも、素敵。 みんなにちやほやされて有頂天になってるところとか、ほんと、かわいかったな〜。 色々楽しかったけど、きれいな音楽を聴きながら、ごちゃごちゃした薄暗いオペラ座の舞台裏を見ているのもすごく楽しかった。 ろうそくの明かりにともされた中で生きているいろんな人たち。 薄暗い光の中に浮かび上がる古い生活を眺めているのが、楽しかった。 画面の中にごちゃごちゃ詰め込みすぎと思うところもあったけど、隅々まで見渡しても飽きない作品が好きなので、これはこれでよかった。 良し悪し色々ありましたが、十分満喫してきました。 音楽もきれいだったし! いやー、映画館でちゃんと見れて、よかった!
ところで、今回は字幕をほとんど見ませんでした。 まあ、ミュージカルだし、知ってる話だし、意味分からなくても平気かと思って、画面の隅々まで観察するほうに力を注いでました。 こうするほうが、役者の台詞もよく聞けて好きなんです・・・意味わかんないけど。 それで最後の最後、ちょっと気になって字幕に目を落としてみたら、なんか違う? 耳に入ってくる単語と(文章と言えないあたりが情けないですが・・・)目に映る字の並びが、なんか違う。 「You are not alone」の字幕を見て「誤訳」と確信。 他のシーンは確信がなかったのですが、ここだけは他のシーンの印象がぶっ飛ぶかと思うくらい衝撃的でした。 ありえない、こんなのありえない・・・! 絶対世間様で騒がれてると思ったら、案の定ありました。 こちら。 字幕読んでなかったから気付かなかったけど、結構ありますねえ。 ちなみに、リンクをめぐっていたら字幕改善連絡室様にもたどり着いて、なんだか切なくなったり。 私がこちらに初めてお邪魔したのは、マスター&コマンダーという作品の宣伝問題を追いかけていたときでした。 同時に「ロードオブザリング」の宣伝問題のログにも目を通し、「日本人は洋画を楽しむのにこんなに労力を使わなくてはならないのか」と切なく思ったのです。 その切なさ再び・・・って、「ロードオブザリング」の訳も、「オペラ座の怪人」と同じ戸田さんじゃないか! ・・・改めて切なくなったり・・・・。 DVD化されるときは、まともな訳になってることを祈ります。 ミュージカルの翻訳上演でも頭を抱えることは多いけど、映画の世界も翻訳は問題だらけみたいですねえ。 切ない・・・。
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(2005/04/11(Mon) 00:22:59)
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