ベジャール・ガラ(2010/8/15)
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ル・リッシュのボレロ、何とも不思議なものでした。「型」がギエムにどことなく似てるんですよね。振り付けが同じというレベルじゃなくて、その線の描かれ型が女性的と言うよりギエムにどこか似ている。でも、踊りの質そのものは根本的にギエムとは違う。根っこが違うのに、同じ「型」になる、でもやっぱり根っこが違うから踊りの質そのものが違う。ギエムが周りを鼓舞するような感じだとしたら、ル・リッシュは周りのあふれるエネルギーを押さえつけコントロールしている感じ。メロディーが男性でしかも女性的だとどこかホモセクシュアル的なものがあるかと思いきや、そんなものはいっさいなし。リズムとはそういう方向で交わることはないと言うか・・・。「アポロンのよう」というのは分かる気がしました。私はイメージでしか語れないけど、明るく強烈で皆の中心にいてどこか異質で触れがたい。私にとってボレロって神を降ろそうとしているように見えるのですが、そのよりしろとなるのがメロディーだと思っているのですが、やはり今回も同じことを感じました。ギエムの時神が降りてきたと感じたのですが、今回はメロディー自身が神になったように見えました。両性具有は完全なるものの比喩とされることがありますが、それを感じる部分がありました。柔らかな曲線と内に秘めた力強さは、両性具有の神を思わせるところがあるような気がしました。力強くエネルギッシュなボレロ。ああ、やはり「ボレロ」はクラシックとかコンテンポラリーとかのくくりでなく「ボレロ」というくくりなのだと、改めて思いました。見に行ってよかった!
さて、コンテンポラリーが苦手で、ベジャールもどうも苦手なのでボレロを見に行くと他の部分が薄味になるのですが・・・。 ギリシアの踊りは私にとっては助長。おもしろかったのですが半分くらいで飽きてしまいました。なんかよく分からない。 ドン・ジョヴァンニ。おそらく3回目。あまり好きではないと思っていたのですが、不思議と楽しく見れてしまいました。コケティッシュな動きがキュートだけど基礎がしっかりしててすてき。
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(2010/09/12(Sun) 23:13:46)
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旅行記 2009/12/20(日)
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さて、前日は結局(コンサート以外)どこにも行けなかったため、観光は今日から。 クリスマスマーケット巡り、行くよー!
と気合いを入れた気持ちを吹き飛ばす寒さ! ポケットに入れたカイロが外に出すと10秒でヘタレます。何とかしてください。 財布から紙幣を出せずに手袋を外したら20秒で指が痛くなりました。 復活させようにも、カイロがへたれててどうしようもありません。 地面から冷気が伝わってきて、足が痛いです。 靴が氷のように冷えます。 一応、「雪でもOK」の靴にしたんですが、ぜんぜん足りない!!! ちゃんとしたスノーブーツにして、しかもちょっとヒールが高くて(地面との接地面積を減らしたい)、その靴にズボンの裾をしまいこみたい・・・! それと肌が切れそうにピリピリ痛いです、助けて・・・。 という感じでした。 帰ってきて調べたら、最高気温ですらマイナス10度を下回ってるんですね、そら寒いよ。 青い空が寒々しく見えたよ。
今日の観光地その一はベルベデーレ。 昨日のコンサート会場がここのそばでしたから、なんか無駄をしてるきもしますが、でも昨日の時間じゃ間に合わなかったんだから仕方がない。 実はクリムトの「接吻」を今まで見たことがなかったので、せめて一度はと思って来てみました。 クリスマスマーケットもやってるしね。
前日の雪のせいでベルベデーレの雪景色の美しいこと!
あれはちょっと感動的でした。 下宮のコレクションも好きなのですが、この雪じゃ行く気はしないですけどね。 さてクリムトの絵なのですが、何とも不思議ですね。 「美の巨人」で解説を見たので何となく見所はわかってるつもりなので、大変楽しめました。 平面的なような立体的なような・・・ 不思議な魅力があり、しばらく見ほれました。 これでクリムトが好きになったかというとそれはまた違うのですが、でも、はるばる見に行ってよかったと思える絵でした。
ベルベデーレの前のクリスマスマーケットは観光客向けながらも雰囲気が良くってほのぼのしました。
美術史美術館前のクリスマスマーケットに行きました。
ここまでくるとあちこち日本人とすれ違いますね。 場所柄もすごくいいし、なんで前回(2002)年にはこなかったんだろうと思ったのですが、つい最近始まったみたいです。 元々雰囲気がいい場所ですから、見た目がいいなと思います。
とにかく寒くて寒くて寒くて仕方なかったので、暖まるかと思ってオレンジのプンシュを飲む。 確かにノンアルコールのキンダープンシュよりはまし・・・・と思ったのもつかの間、あっという間に酔っぱらう(わはははは)。 普段ノンアルコールの生活をしてますからね、一気にきましたよ・・・。 何とかホテルまで帰りつきましたが、気を抜くと訳の分からないことをつぶやき続けるような状態。 そしてホテルに帰ったら帰ったで、寒いし眠いしで動けなくなり、もういいや〜とそのまま眠りました。 ・・・これに懲りて、それ以降はノンアルコールです・・・。
ところでヨーロッパは湿度が低いのでアレルギーが収まる〜といつも喜んでいるのですが、残念ながらこの季節は雪のためか高湿度。 どうなるかと思ったのですが、確かに余りよくはならないけど、乳製品を食べてもアルコールを飲んでもそんなにかゆくない。 何でかなーと思ったら、結局寒いからだと気づきました(笑)。 基本的に暖かくなるとかゆい→かゆかったら冷やす・・・がパターンなので、氷のように冷たい外気だったらそりゃかゆくならんと納得したのでした(だから室内にいるとかゆくなったりする)。
そんなわけで2時間ほど眠るといい感じに日も暮れていました。 もう一カ所くらいクリスマスマーケット行ってから劇場に行きたいなと思い、一カ所場所のわからなかった「Altes AKH」についてフロントに聞きに行く。 昔はこんなこともできなかったけど、近頃地図持って場所をいえばぜーんぶ書いてくれると理解できたので、積極的になりました(笑)。 ・・・語学力は上がらないから、行動力だけが上がってく・・・。
バスで直通があるとわかり、行ってみて、しばし迷ってようやく発見。 市立病院あと、かな? 壁に囲まれた内部で行われているので、若干わかりづらいです。 ただ、中は地元の観光客が多い感じで、観光観光していないけど生活密着という感じでもなく、なかなか雰囲気があってきれいでした。 ゆっくり見たかったんですが、迷ったせいで時間がなく、とんぼ返りでした。
ちなみにこれが大失敗でした。 このクリスマスマーケットは土日のみ手工芸のデモンストレーションがあるらしいのです。 あと少し昼寝から早く目覚め、ちゃんと見たかったです・・・・。
ローナッハ劇場はケルントナー通りのNordSeeのある角を曲がって5分くらいです。
町中すぎて、近くのホテルが高くてとりづらいのが難点という素敵なところでした。 客席の配置はライムントより好きです。 1階の中程以降はもしかしたら背の低い人は見づらいかもしれませんが・・・(前方席だったのでよく分からず)。 2階席はオールボックス席なので注意。 1列目と2列目の間に段差はありません。 3階は段差も大きく、また手すりもじゃまにならないので、結構見やすそうでした。 ちなみに噂通りパイプ椅子でびっくりした(笑)。 内部の作りは結構お城のようできれいなんですけどねえ。
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旅(2009/12/19-2009/12/23) | Link |
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(2010/09/06(Mon) 00:57:45)
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Kバレエ「くるみ割り人形」日程&キャスト発表
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注)現在日程が変更され、東京公演のみになっています。 記事の修正はしばしお待ちを・・・。
Kバレエの12月のくるみ割り人形の公演日程が発表されました。 今年もやっぱり年末はくるみなんですね。 実は新作を期待していたのでちょっと残念。 今年の新作は夏のコンテンポラリーがありましたから、それ以上はまあ、難しいでしょう。
キャストはマリー姫&くるみ割り人形&クララ&ドロッセルマイヤーで書いてます。
・赤坂ACTシアター 23日(祝) 荒井&橋本&神戸&キャシディ 24日(金) 松岡&宮尾&星野&キャシディ 25日(土) 東野&浅田&神戸&ニコライ 26日(日) 浅川&遅沢&日向&キャシディ
・梅田芸術劇場 30日(木)昼 荒井&橋本&神戸&ニコライ 30日(木)夜 松岡&宮尾&前田&キャシディ
まず、初日と大阪初日が鉄壁ですね。 このバレエ団でこの作品を上演するなら、これ以上のキャストは望めない。 いろいろな組み合わせを見ましたが、荒井さんと橋本さんはドラマティックで一番好き! 青年将校を待っていたお姫様と、お姫様をずっと好きで追いかけてきた青年将校という図がすぐに浮かぶ、大好きなペアです。 クララは副さんも好きなのですが、彼女が踊らなくなってしまったら神戸さん以上の人は望めません。 キャシディさんのドロッセルマイヤーは言うまでもなし。 彼についてはダブルキャストになると演技に雰囲気が変わることもあるのでとても楽しみ。
そして二人目のドロッセルマイヤーさんは意外にもニコライさんでした。 この役は雰囲気作りとリフトでできているようなもので、影の主役なので作品自体の雰囲気ががらりと変わりそうです。
クララは4人。 鉄壁神戸さん、去年からすっかり恋に落ちてる星野さん、そして近頃期待している日向さん。 前田さんは・・・うーん、ちょっとイメージと違うかな。
姫と王子については去年から清水さんが抜けて宮尾さんが入ったのかな。 このあたりは充実してますね。 でも「くるみ」はソロの大切な作品だから、どうなるでしょう?
私の悩み事は、いかに金曜日に劇場に行くかです。 「彼氏とデートなんです☆」とかうそぶいてみるかな・・・。
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(2010/09/03(Fri) 00:30:18)
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Kバレエ来シーズンのメンバー
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9月になり、Kバレエの来シーズンのメンバーが発表されました。
まずは昇格と入団。
【昇格】 <Principal> 遅沢佑介 Yusuke Osozawa
<First Artist> 長島裕輔 Yusuke Nagashima 湊まり恵 Marie Minato
<Artist> 薄井友姫 Yuki Usui 北見奈稚 Nachi Kitami 別府佑紀 Yuki Beppu
【入団】 <Artist> 香西由美子 Yumiko Kosai 古澤友菜 Tomona Furusawa 柳原麻子 Asako Yanagihara
上村悠 Haruka Uemura 菊池結子 Yuiko Kikuchi
とりあえず、遅沢さん、プリンシパル昇格おめでとうございます! ダンスマガジンで一足先に知っていましたが、正式に発表されると嬉しさもひとしお。 正直、夏公演はよくわからなかったりフロムリントはありゃりゃだったりしましたが、昨年のロミオとティボルトは文句なしに素晴らしかった! 「ようやく」という感じもしますが、とにかくうれしいです。
さて、続いてそのほかの情報と退団情報。
ファーストプリンシパル→ゲストアーティスト 康村和恵 清水健太
退団 樋口ゆり 中島郁美 白石あゆ美 (ソリスト以下略)
清水さんについては白鳥のキャスティングが発表されてからずっと落ち着かなかったのですが、ついに来たという感じです。 退団でなかっただけましといっていいのかなあ。 彼については遅沢さんと組んで舞台にいる時が一番幸せだったのですが、それはもう望めないかも。 (私にとって哲也とキャシディさん、清水さんと遅沢さんの組み合わせが特別好きだった) とりあえず、今は彼の踊りを少しでも多く見たいので、活躍の場が広がるといいなあと願うばかりです。 あの年であれだけ踊れてサポートが美しい人、滅多にいないもの。
樋口さんは元からブログに載っていましたし、中島さんも含めて納得。 なんというか、役に恵まれてなかったなと。 彼女たちを輝かせてくれるバレエ団はKバレエじゃないけど絶対他にもあると思うので、そこでこれからも踊り続けてほしいです。 中島さんはあの笑顔が大好きだったのよ・・・・さみしいなあ・・・。 白石さんは予想していなかったのでショックです。 彼女は役にも恵まれてたと思うし、これからも活躍してくれると思ったのに・・・。
そんなわけで、悲喜こもごもの来シーズンメンバーでした。 ちなみに、現在ソリストがひどいことになってます。 こりゃ、来シーズンも女性ソリスト不足という日本のバレエ団にあるまじき実態は継続のようです。 ファーストアーティストの皆さん、頑張れ! (現在日向さん一押し)
追記: コメントで清水さんの所在を教えていただきました。 ロスアンゼルス・バレエゲストダンサーとして登録されています。 http://www.losangelesballet.org/html/company_dancers.htm
(これに伴い、本文もちょっと修正しました)
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(2010/09/01(Wed) 23:00:08)
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