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  2015年まとめ

今年も一年お世話になりました!
仕事は職場的にはいろいろありましたが私的には大変平穏で、やはり仕事は人間関係だなあとにこにこしながら日々過ごしておりました(上司が替わって天国になった)。
引っ越しも無事終わり、趣味のバレエも楽しく、観劇であちこちに飛び回り・・・と相変わらず遊び人生活を満喫しております。
そんなこんなで今年のまとめ。

観劇総数は48回でした。
Kバレエ 25回
欧州関係遠征 11回
来日バレエ 5回
来日コンサート 5回
国内そのほか 2回

Kバレエにはユース、青島コンサート含む、スクールパフォーマンスふくまずです。
来日コンサートは全部F&Fです。

観劇総数を減らしたいというのはありつつもKバレエは減らせないという思いのままに生きたらこうなりました。
偏りすぎ。
ただ、欧州遠征時は結構幅広くいろんなものを見ているので割と「いろんなものを見た」感覚が強いのが良いのか悪いのか。
国内そのほかの一つであるデスノートが完全新作だったり、ザルツブルクで見た地方劇場のしっかりしたオーケストラのサウンドオブミュージック、ケルンアリーナのコルピングの夢、ウィーンらしい斬新な新演出のモーツァルト!と、「珍しいおもしろいものを見た!」という刺激が強かったので、国内がKバレエに偏りまくっていてもあんまり気にならないんですよねえ。
困ったものです。

今年はエリザベートを追いかけて上海上陸、友人と観劇なしの台湾、観劇ざんまいの欧州旅行、全て女二人旅(上海は観劇仲間ではなかったのでそこは別行動でしたが)というおもしろいことが起こりました。
人生長いこと生きてるといろんなことが起こりますねえ。

おもしろかった舞台というと、Kバレエはとにかく「海賊」。
全体のバランスがよくって、ああKバレエらしいなと思えた白石さん宮尾さんそれから福田さんの公演。
もう何回見たか分からないのに新しい解釈を提示してくれた遅沢さんニーナさん、それから井澤さんの公演。
特に井澤さんはKバレエの「アリ」という役を初めてあらすじ通りに演じてくれたと思います。
がらりと雰囲気が変わったので、王子王子していない役でできれば見たいのですが、それがしばらくかなわなそうなのが残念です。
白石さんと宮尾さんは「白鳥の湖」がまた本当に素晴らしかったです。
宮尾さんは踊りの面ではありゃりゃなところが多いのですが、白石さんと踊っているとそれが気にならないという不思議なところがあります。
白石さんはまだ若干存在感が薄く、その割に色気が強すぎるところがあると思いますが、宮尾さんといるとちゃんと存在感があってふわふわしたお姫様に見えるのが本当に不思議です。
見る度にこの二人はいいと思えたので、また見ることができることを祈っています。

欧州遠征については、私の残念な耳でも違いが分かるほど音楽的に恵まれた旅行ではありました。
どれがどれ・・・と突出してあげられないのが残念ですが、絶対来日してくれないウィーンオペラ座のドンキホーテのエレガントだけれどバレエ団の踊りにぴったり合ったオーケストラ、大好きなハープ付き演奏だったサウンドオブミュージック、電子音のかっこよさを作品に織り込むという音の使い方がさすがだと思わせてくれたモーツァルト!、それから生演奏になるとスコアがいまいちでも5割り増しくらいに聞こえることを教えてこれたコルピングの夢と、いろいろ見られて楽しかったです。

来年はとりあえず年初に繁忙期に突入するので、また「みんな死ねばいい」というテンションでまあなんとか乗り切りたいと思います。
Kのドンキのころがちょうど仕事のスケジュール的に「うまくいってれば休める、うまくいってなかったら知らない」というターニングポイントなので、そのころには人間らしい暮らしに戻ってると良いなあ。
趣味のバレエは相変わらず細々と言ってはいけないんじゃないかレベルで楽しんでます。
今年は多分異動があるので4月以降どうしてるか分かりませんが、まあそこそこ、バレエやりつつドイツ語片手に遊び回れたらいいなあと思います。
時間があったら夏か秋にまたドイツに行きたいのですが、どうなるかは謎です。
まあ、いつも通り成り行き任せでやってればなんかうまく行くだろうなあと思っております。

それではみなさまもよいお年をお迎えください。
来年もよろしくお願いします。

(今年の積み残し、F&F感想、浅川栗山白鳥感想、浅川遅沢くるみ感想)


年間観劇記録まとめ
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(2015/12/31(Thu) 21:57:01)





  Thomas Borchert(トーマス・ボルヒャート)とSabrina Weckerlin(サブリナ・ヴェッカリン)個人的おすすめCD

忘れもしない3月の発表から楽しみにしていたフランク&フレンズも終わってしまいました。
公演自体が楽しかったのはもちろんですが、いろんな人にお会いできたことや、公演を楽しみにするまでの時間もとても楽しいものでした。

ちょっとまだ幸せでふわふわした気分なのですが、その勢いのまま、走り書きになってしまいますが、ThomasとSabrinaの声をもっと聴きたい!という方のためのCDを並べてみます。
リンク先は普段私が利用しているドイツのミュージカルショップSound of Musicになります。
一応日本語でもお買い物できるようです。

○Thomas&Sabrina
アーサー王
 アーサー王の物語。
 ThomasもSabrinaも出演してるしワイルドホーンだし、言葉が分からなくっても聞き流してるだけで楽しいCDです。
 正直、公演自体もコンサートの割にはストーリーあったねくらいのものなので、ストーリーの全容を知らなくっても聞いていて十分楽しめると思います。
 お気に入り。
 二人が出演してるものとしてはNext to Normalもありますが、こちらはストーリーがしっかりしすぎてるので、作品を知らない人にお勧めしていいのか少し迷うところです。

Thomas
CDがけっこうたくさんあって迷うのですが…。
If I Sing
 ソロCD。
 彼が演じたことのある役から一曲ずつ入っている…という感じです。
 原語にこだわってるため英語中心なのが残念ですが、演じたことのある役ということで歌い慣れている感じが素敵。
 ミュージカルCDとしても大変魅力的で、Thomasファンには持っていていただきたいCD。
 ソロCDとしてはStrictly Musical Liveがライブ録音でとてものびのびしていて好きなのですが、音響が悪いのが残念です。
 
Frank Wildhorn & Friends
 大阪でも東京でも開演前等に流れていたのに会場で売ってなかったのがむしろ謎なCD。
 ウィーンのF&FのライブCDで墓の中に入れたいくらいにはお気に入りのCD。
 全部英語。
・Tanz der Vampireとモンテクリスト伯
 Thomasの代表作はTdVのクロロックだと思いますし、モンテクリストは彼のための作品なので、作品のCDを買うとしたらこのふたつかなと。
 TdVは全曲入ってる公演版とノリノリで楽しいコンサート版があります。
 モンテクリスト伯はキャストのやたら豪華な英語版と公演時のキャストのドイツ語版があります。
 どっちがおすすめかと聞かれたら、気分次第で聞き分けてるので両方お勧めという役に立たない回答を返します(ファンですので)。

Sabrina
女教皇
 ドイツオリジナル作品。
 輸入されている作品と比べると曲がいまいち単調ですが、彼女のための作品。
 主演なので彼女のいろんな側面を聞けるのが楽しいです。

コルピングの夢(DVD)
 上記と同じプロダクションの作品。
 残念ながら主演ではありませんので登場時間は長くありません。
 どちらかというと「脇で主演を支える」役。
 再生方式が違うのでテレビでは見れませんが、PCでは再生可能です。
 正直作品としてお勧めしづらいところもあるのですが、歌だけでなくちょっとした心の機微を演じるSabrinaが見られるので、そこだけでも見ていただきたいなあと思ってしまうのです。

とりあえず走り書きですが、いま思いつく限りということで。
最近発売されたMozart!ムーランルージュはこれから買います。


欧州大陸側来日
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(2015/12/28(Mon) 00:54:21)





  Kバレエ くるみ割り人形(2015/12/20)

マリー姫:佐々部佳代
くるみ割り人形/王子:池本祥真
ドロッセルマイヤー:杉野慧
クララ:涌田美紀
雪の王:福田昂平
雪の女王:浅野真由香

★★★★
赤坂ACTシアター

 池本さんの王子デビューとなった公演と同じマリー姫とドロッセルマイヤー。今年はクララがデビューになります。それにしても長いこと求めてやまなかった新しいクララが今年は二人もいるというのがなんとも不思議な感じです。
 涌田さんのクララはどこか荒薪さんに雰囲気の似たクララでした。ちょっと最初から最後までふつうのクララで、とてもかわいらしかったけどインパクトがなかったのが残念でしたが、もちろん特別な破綻もありませんでした。ただちょっともったいなかったのが、しっかり踊り込んでいて安定感があった分、子供っぽさが薄かった気がしたこと。それはそれで問題はないはずなのですが、佐々部さんのマリー姫はどちらかというと天真爛漫という感じで、ちょっとしっかり者といった感じのクララに子供っぽいマリー姫というのは若干バランスが悪かった気がします(花のワルツで二人が踊るシーンになると、内気な女の子とおてんばな女の子という感じで、どちらもお姫様に見えないんですよ・・・)。ドロッセルマイヤーが杉野さんということでリフトはあと一息と感じましたが、河合さんはばっちり決まっていたので数をこなせば形になるのではないかと思います。というか、ちょっといろいろもったいなかったのでもう一度キャストを改めて見てみたいです。

 池本さん、なんだかんだでこの役は彼に似合うのかもしれません。生粋の王子ではない王子役。「王子です!」と全面に立って出るのでなく、姫の一歩後ろで彼女を温かく見守る、そんな王子。1幕で王子に戻るときは悪夢から一瞬覚めたようにどこか夢見心地、2幕で王子に戻るときはようやく長く閉じこめられたくらい世界から解放されたように輝くような笑顔を見せる。本当に彼の笑顔は優しくて、温かい。最後のクララとの別れ際の寂しそうに笑って別れ難そうに彼女の手にキスをするのもとても好き。踊りについてはいちいちポジションがパーフェクトで言葉もありません。「どうだすごいだろ!」という押しの強さが全く感じられないのも彼らしいと思います。本当にきれいに足があがるし、足のラインが恐ろしくきれいだし、見ていて清々しい気持ちになります。マネージュも体のラインも飛ぶときの動線も全て美しくって、ただただ見惚れるばかりです。どうにもこうにも池本さんの踊りは踊りそのものが好きなので、見られればそれで幸せという気分になります。
 佐々部さんのマリー姫は柔軟性も高く足も大変強いのにいわゆる「強靱」という強さでなく美しいのですが、とりあえず苦手な振りとそれがうまくいったときに「心配」「うまくできた!」を顔に出さないでいただけるとありがたいです。ほかの演目では気にならなかったのですが、なぜか去年に引き続きマリー姫だけは気になりました。あとは無邪気すぎて「姫」に見えないのがなんとかならないかなあとという、三年たっても同じ感想でした。
 二人とも踊りはうまくなっていると思いますし、舞台の中心に立つ安心感もあり、もう「若手抜擢」なんんていってられない安定感なのですが、なんか、こう、三年たっても変わらないなあというお二人でした。

 ドロッセルマイヤーの杉野さんは相変わらず年齢不詳の不思議な存在。キャシディさんと比べてクララとやはり年齢が近く感じる分、それはそれで魅力的です。2幕でネズミを襲来を受けたとき、ネズミからクララをかばってくれるのが大変好きです(いえ、キャシディさんいつもおろおろするばかりで・・・)。相変わらずおしゃべりなドロッセルマイヤーで、若干内気なクララに対して、人形たちの踊りの間中なんかしらしゃべっていて楽しかったです、視線泥棒。最後、クララを家に送り届けるとき、キャシディさんだと「いつか大人になる少女」を見ている気がするのですが、杉野さんは大きな役目を果たした少女に対して「お疲れさま」と見守っている気がしました。自分たちを救ってくれる少女を捜し出して、導いて、守って、もてなして、送り届ける。これがキャシディさんと違った距離感で一貫していて、改めて魅力的なドロッセルマイヤーだと思いました。

 雪の王国は浅野さんと福田さん。派手さはなくとも堅実に踊りこなしてくれるお二人です。最後の回転で若干もたついたかと思いましたが、なんだかんだ安心してみられました。福田さんの腕の動きが大変おもしろく、粉雪たちを全て操っているような重々しさがありました。ああなるほど、王者と思える動きでした。雪の王って「振り」として踊ってる人が多いのですが(杉野さんは本当に「演技」でしたが)、その「振り」と「演技」のバランスのよい雪の王というあたりが、とても彼らしかったです。
 フリッツは矢野さんに変わってました。相変わらず「子供そのもの」の軽やかさ。勢いよくぴょんぴょん跳んでいるところが大変魅力的です。

 花のワルツは大惨事にならなくってよかったですね、益子さん(根に持つ)。
 アラビア、西成さんはがとにかく大柄でびっくりしました。石橋さん堀内さんというえらく渋いふたりを従えるにふさわしい強さがありました。うまく言葉にできないのですが、年齢の厚みを感じさせつつも色気が強すぎることなくバランスのいい三人で気に入っています。西成さん、長身でありながら体も結構柔らかくて魅力的でした。
 スペインは福田さんと篠宮さんという組み合わせが大変華やかです。特に福田さんは雪の王国では封印していたきらきらオーラがやはり素敵です。
 中国人形、河合さんがかわいい!もの悲しげなお顔立ちだから笑うと本当にかわいいんです(と前も言った)。ほっそりした体つきということもあって、針のように細やかな動きが見事でした。兼城さんも最初の体がきれいに二つ折りになるジャンプも見事、相変わらずの軽やかな踊りでした。
 ロシア人形絶好調でした。途中で2回拍手が起きるのは久々ですが、それも分かる、本当に舞台からはみ出しそうな勢いのあるジャンプでした。(フランス人形よかったと思うんだけどね、ちょっとドロッセルマイヤーによそ見をしていたのでね、記憶にない)

 なんだかんだ言っておりますが、楽しかったです。ただ、今年のくるみは若干クララとドロッセルマイヤー寄りで楽しんでるかなあと思うところはあります、大好きですが。


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Kバレエ
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(2015/12/22(Tue) 00:16:08)





  Kバレエ くるみ割り人形(2015/12/19 ソワレ)

マリー姫:浅川紫織
くるみ割り人形/王子:遅沢佑介
ドロッセルマイヤー:スチュアート・キャシディ
クララ:荒蒔礼子
雪の王:益子倭
雪の女王:中村春奈
★★★★☆
赤坂ACTシアター

 「悪くないけどなんかちぐはぐ」公演って続くときは続くのでどうなるかと思いましたが、なんかやっと求めている「Kバレエのくるみ割り人形」が見られた気がします。細々ミスのある公演だったのですが(これはこれでどうにかならないか…)、最後はとても幸せで、終わってしまうのが悲しくて仕方ない公演でした。満足です。

 Kバレエのくるみ割り人形はクララとドロッセルマイヤーの物語であり、そしてマリー姫とくるみ割り人形の物語です。内気な少女の冒険嘆と魔法にかけられたお姫様と王子様の物語。女の子が勇気を出したから悪い魔法はとけて、お姫様と王子様は幸せに暮らしました…その「お姫様と王子様は幸せに暮らしました」がはっきりと感じられて、それがうれしくて仕方ありませんでした。
 ファンモード全開になりますが、遅沢さんの王子がとにかく魅力的で、幸せでした。幸せで幸せで仕方ないのに、どこかもの悲しくなるような胸が痛くなるような感覚、これが好きだったということを久し振りに思い出しました。マリー姫の手を取りその手を頬に寄せる姿が何とも美しく、けれど幸福感にあふれすぎて切なさすら感じる。王子の見守る視線の暖かさ、王子を仰ぎ見るマリー姫の柔らかで美しい表情。最後のグランパドドゥは二人の「結婚式」という設定がすごくしっくりくる雰囲気で、ようやくここまでたどり着くことができたという幸福感がありました。まるで幸福そのものが音楽をまとって踊ってるみたい。アダージョが本当に美しくって、ちょっとした仕草、触れる手であったりお互いのちょっとした視線であったり、そんなところから踊ってるときの手足の角度、それからリフトの軽やかさ。なにもかもが美しいし幸せだし、アダージョはもう幸せすぎて泣きそうな気分で見ていました。泣けなかったのがお二人のミス(あり得ないぶつかり方した)というあたりがちょっと残念ではありますが。ソロもよかったのですが、やはりコーダがまた素敵でした。本当にいつまでもいつまでも見ていたいお二人でした。フィナーレのあと人形たちの去った後にマリー姫が王子に寄り添う姿がまた印象的でした。とても美しかったのですが、楽しい物語がここで終わると感じられ、結末を知っている身の上としては別れを告げられるクララより一足先に寂しい気持ちになっていました。(でもここで見つめ合うシーンは吸い込まれそうに美しかったので好きです)

 クララとドロッセルマイヤーは特に言及する必要がない鉄板さ。雪の王国の前のパドトロワも久しぶりに安定したものを見た気がします。荒薪さんのクララは華やかさにはやはり欠けるのですが、見ているうちにその真っ直ぐなかわいらしさにひきつけられます。素直でかわいらしい、特に笑うと本当にかわいい!2幕のドロッセルマイヤーさんとのおしゃべりもずっと見ていたいかわいらしさでした。吉岡さんの時は彼女を見守っていた気がするのですが、今日はクララと一緒に冒険をしたような気がします。キャシディーさんのドロッセルマイヤーも相変わらずの安定感。杉野さんと見比べるとはっきりしますが、「見守る」という言葉がしっくりきます。

 相変わらず目の足りないパーティのシーン。栗山さんのシュタールバウム氏は「お父さん」と見るとちょっと若いかなと思っていましたが、だんだん「お父さん」に見えてきました。「若き当主」としては文句なしで、特にパーティの終わった後のたたずまいに品があって好きです。酔っぱらい紳士は相変わらず堀内さん。酔っぱらいぶりが大変素敵なのですが、子煩悩パパっぽいところも素敵です。そして蘭さんの夫人が本当に美しくって!夫の見事な失態におろおろしつつシュタールバウム夫人にお詫び入れる、しっかり者の美人奥様、本当に美しいです。石橋さんの紳士は福田さんのきらきら若いパパと違って相変わらずの渋い雰囲気。伊坂さんは髪に若干白いものが混じっている、落ち着いた雰囲気でした。そのほか、篠宮さん、杉野さん、坂元さんがいらっしゃったと思います。
 真夜中のネズミ、去年自己申告により全公演かどうかはわかりませんが、益子さんと山本さんがネズミさんだということはわかりました。今日は益子さんが雪の王なのでだれがネズミさんかなあと思っておりましたが、二匹のうち一方がやたらうまい。ネズミなのにやたらきれいに高く飛ぶのです、とにかく二匹の実力差が歴然としてるほど。確信は持てないので言及はここまでにしておきますが…ちょっとびっくりしたネズミさんでした。
 雪の王国は春奈さんが鉄板の美しさでした。彼女だと冷たい感じで踊っていてもきつくなりすぎず、バランスがいい気がします。かなり難易度の高い振付ですが、それを感じさせないしっかりした踊り。益子さんは予想通りソロに問題はないのですが、あの、サポートが…。この後の花のワルツを含め「泣きたい」から「殴りたい」に進化しました。ちょっとこれどうにかならんものか。

 2幕はマリー姫を目覚めさせる王子の表情が若干の不安から喜びに変わっていくところが大変好きで、そのあたりから私が喜色満面でとても幸せな気分で見ていました。マリー姫の愛されて育ったお姫様の雰囲気や、王子の士官としての身分の高さを感じさせながらもやはり姫の一歩後ろで彼女を見守る(王子と言ってるけど、つまり厳密には王子じゃない)というちょっとしたニュアンスも好きでした。花のワルツ、ちょっと残念だったのが…個人的趣味ですが、神戸さんのマリー姫には荒蒔さんのクララ、浅川さんのマリー姫には河合さんのクララのほうがいいかなあと思えたこと。マリー姫とクララの踊りが若干しっくりきませんでした。ソロの春奈さんと伊坂さんはやはりいい雰囲気。華やかだけど、明るいけど、ふわふわしすぎてないバランスが好きです。
 アラビアは石橋さんと杉野さん。体格がっちり、若干色気強めのお二人でした。杉野さんがサポート枠でしたが、少し安定してきたかと思いました。辻さんがほっそりとしていて若干暗めの面影を持ちつつも色気は強すぎることなく、けれどどこか蠱惑的という不思議なバランス。濃すぎることなく、けれど程よく雰囲気もあり、なかなかいいバランスの三人でした。
 スペインは相変わらず華やか。岩渕さんかわいいし、松岡さんかわいいし。福田さんも山本さんも程よく品がありつつもサポートがうまくよく飛ぶのでたいへん気持ちよく見ていました。というか、相変わらず福田さんがキラキラオーラ発しながら軽やかに飛んでました。
 湊さんと篠宮さんの中国人形は本当に安定感があります。というか湊さんかわいい。ロシア人形は酒匂さんのちょっとしたニュアンスの付け方がなんか楽しかったです。フランス人形は何より河合さんがかわいかったです。ちょっと物悲しげな表情に浮かぶ笑顔が、この若干不思議な振付に合ってる気がします。お供の兵士は本田さん、兼城さん、三浦さんだと思います。

 グランパドドゥはもう散々書いたので繰り返しになりますが、本当に幸せでした。出てきた瞬間から続く幸福感が、最後まで続きました。特にアダージョが好きで好きで、このお二人のアダージョが大好きだったことを今更思い出しました。踊りの面で見てもお二人とも安定していてよかったです。特に遅沢さんは若干波があるので、白いタイツが映える長い足が軽やかに見えてとても安心しました。とてもきれいなマネージュで幸せでした。

 そんなわけで細かい突っ込みどころありつつも、「幸せ!」と言える公演でした。楽しかったです。

 
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Kバレエ
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(2015/12/20(Sun) 01:36:08)





  Kバレエ くるみ割り人形(2015/12/19 マチネ)

マリー姫:神戸里奈
くるみ割り人形/王子:井澤諒
ドロッセルマイヤー:杉野慧
クララ:河合有里子
雪の王:篠宮佑一
雪の女王:中村春奈
★★★☆
赤坂ACTシアター

 なんというか、細かい取りこぼしの多い公演でした。細かくないところもありましたが。

 1幕は基本的に楽しかったです。楽しげな子供たちと紳士淑女を見ているだけで目が足りない。堀内山田夫妻が大変鉄板だったり、目を離すと福田さんが子供たちとじゃれてたりなんかくるくる踊ってたりで、どこを見ればいいか迷うのは相変わらず。昨日と比べて杉野さんと篠宮さんが抜けて伊坂さんと山本さんが加わったと思います。
 ドロッセルマイヤーの杉野さんが絶好調でした!最初の時計の針を回す指先がとてもきれいで見ほれました。まるで使命を帯び、クララを守る騎士のよう。キャシディさんよりも「誰か」を探さねばならぬという意識が強く、ストーリーテラーとしての存在より物語の登場人物としての側面が強かったと思います。踊りも若いこともあって力任せ…もとい、力強いのが彼らしいと思います。そういう個性の違いも好きです。(話は2幕に飛びますが、ネズミさんの襲来からクララを守る姿が大変素敵でした)
 河合さんのクララも相変わらずかわいらしいです。ちょっと悲しげに見える面立ちをしているのですが、その分笑顔が本当にかわいらしいと思います。

 雪の王国は女王がいきなりのキャスト変更。矢内さん、結構楽しみにしていたので残念です、朝の時点ではキャスト変更がなかったのに。心配です。
 雪の女王と王の踊りは、やはり方針が変わったのか少し厳しさと冷たさを感じました。おとぎ話としての暖かさを感じるのも好きですが、こういう雪の冷たさを感じさせるのもいいですね。篠宮さんは雪の王初役ですが、雪の女王ベテランの春奈さんと並んでも遜色のない堂々としたたたずまい。品のいい雰囲気や伸びやかなつま先がぴたりとはまります。途中疲れが一瞬見え、さすがの篠宮さんもこれはきついかと思いましたが、最後はまた開き直ったかのような大きな動きに戻ってました。体力配分の問題かとは思うので、次回はもっとまとめてくるのではないかと思っています。春奈さんの女王は本当に鉄壁。疲れも見せず、いきなりパートナーが変わったことも感じさせず、冷たく気高く凛とした姿が本当に美しかったです。

 花のワルツは益子さんが「春っ」と訴えかけているのに対し、山本さんはきれいにワルツを踊ってました。やはり似合ってます。浅野さんはこういう特に演技のない役だと問題なくはまるなあと思ってしまいます。特別印象に残るわけではないのですが、きっちりきれいだし相応の華はあるし、かわいらしいなあと思うのです(主演クラスになると難しいと思うのですが・・・)。井上さんは鉄板の美しさ。益子さんがやらかしてくださいまして、見ていてはらはらしました、お疲れさまです。
 アラビア、渋い。本当に渋い。堀内さんは初めてなのにサポート枠で、それは予想通りでしたが、やはり少し驚きました。辻さんのほっそりした雰囲気も骨太男性二人の中で浮き上がって見えて、なかなかおもしろいアラビアでした。
  スペインがめちゃくちゃ華やかで!岩淵さんと松岡さんのはじけるような笑顔と勢いは相変わらず。篠宮さんも福田さんも本当にきれいなサポートで、とてもきれいな姿勢で高く、長く飛んでいるのが見ていて気持ちよかったです。福田さんも相変わらずのきらきらオーラを放っててくださって、本当に心が弾みます。篠宮さんは若干お疲れに見えたので、できれば次回は雪の王がないときに見たいな。
 中国人形楽しかったです。兼城さんが相変わらずよく飛んでとても軽やかで楽しかったです。湊さんは相変わらずかわいい。ロシア人形は矢野さんが大変楽しそうに飛んではねてました。彼の踊りは本当に細かいあれこれを吹き飛ばす勢いがあります。フランス人形も安定した踊り。兵士を踊る本田さんが昨年より朗らかな雰囲気になっていてほっとしました(ちなみに兵士残りは酒匂さんと三浦さん)。
 楽しかったんですが、楽しかったんですが、躓いてしまったのがグランパドドゥ。2幕の頭、マリー姫が目覚めたとき、自分のところにマリー姫がきたときの王子の喜びと安堵は見ていてこちらまでうれしくなるような朗らかさだったのでこれは期待できると思ったものの、それ以降の二人の雰囲気がなにかおかしい。若干神戸さんが彼女らしくない取りこぼしをしていたのですが、それ以上になにかが違う。去年見ることができたおとぎの国のふわふわのお姫様と王子様と、なにかが違う。立ち姿は二人とも本当に美しいおとぎの国の姫と王子。井澤さんも昨年の王子デビューの頃に比べたらしっかり地に足が着いた王子ぶり。神戸さんのマリー姫も安定の麗しさ。雰囲気はふんわり温かな華やかさがあって似合いの二人だと思うのですが、なにかひとつかみあってない。そのかみあわなさが最後まで続いてしまったのが本当に残念でした。踊りについては井澤さんのコーダの時の足のラインが本当に美しく、始終見ほれてました。とても好きだし、去年のくるみ、今年のシンデレラもとてもよくって、さらに花開いてくれると楽しみにしていたのでかなりがっくりきております。
 クララとドロッセルマイヤーのパドドゥは良かったです。見守る鉄壁のキャシディさんと違い、ちょっとお茶目なところもある雰囲気の杉野さんのドロッセルマイヤー。二人で音楽と戯れてる感じが大変ほほえましかったですし、杉野さんのソロもしっかりしてました。リフトも安定していて一安心です。このあたりになると河合さんの笑顔も本当にかわいくって踊りも軽くって、ピンクの衣装の翻り方が大変好きなのです。

 というわけでなにかすっきりしない公演でした。

Kバレエ
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(2015/12/20(Sun) 00:23:58)





  Kバレエ くるみ割り人形(2015/12/18)

マリー姫:中村祥子
くるみ割り人形/王子:宮尾俊太郎
ドロッセルマイヤー:スチュアート・キャシディ
クララ:吉岡眞友子
雪の王:石橋奨也
雪の女王:小林美奈

赤坂ACTシアター
★★★☆

 さて、今年もこの季節がやってまいりました。
 今年のくるみ割り人形のなにがうれしいかって新しいクララを見ることができること。Kのクララは半分主役みたいなものですが、それでも若い役、たまに新しい方で見たくなります。吉岡さんはトムソーヤで見て、吉祥寺校のパフォーマンスで見て、とても魅力的な方だと思いました。どちらかというと大人びて上品な雰囲気の方なのでクララと言われてすぐにイメージはわきませんでしたが、きっと良いものになるだろうと楽しみにしていました。
 実際の舞台を見てみると、本当に「クララそのもの」という言葉がしっくりくる雰囲気でした。大人びて大人しめな雰囲気ですが、それが程よく「内気な女の子」という雰囲気になっている。なによりとても真っ直ぐでのびのびと踊っているのが、見ていて心地よかったです。ただ真っ直ぐに前を向いて踊ってると感じました。それがクララという役にぴったりで、彼女を見ながら、彼女と一緒に冒険ができる、そんな楽しさがありました。真っ直ぐだから人形劇で喜んだり悲しんだりするのがとても自然に見える。真夜中にネズミたちにくるみ割り人形を取られたときの驚きとためらいが本物に見えるから、そのあとの決意が彼女にとってどれほど大きなものかわかる。くるみ割り人形が倒れた後の涙が本物に見えるから、そのあとドロッセルマイヤーとくるみ割り人形の手を取って踊る姿に、こちらの心まで踊る。このパドトロワ、若干の踊りの取りこぼしはあったのですがあまりにクララがのびのびと踊るのですべてがどうでもよくなったというか…彼女が本当にまっすぐ前を向いて踊っているのを見て、ただそれだけで幸せになるような雰囲気でした。クララについては本当に新キャストが出てこなくって、にこにこ笑えてかわいい子ならだれでもいいとか言っておりましたが(荒蒔さんや河合さんに不満があるのでなく、ただ単にもう一人くらい欲しかった)、そういうまっすぐで若々しいかわいらしさを持ちつつも、なんの物怖じもせずのびのび踊ってる姿も大変魅力的でした。もっと見ていたいと思う、大変かわいらしいクララでした。
 マリー姫やくるみ割り人形、ドロッセルマイヤーとのバランスもよかったと思います。キャシディさんもなんか久しぶりに見たら年取ったなあとかちょっと踊りが重くなったかなあと思いましたが、そんなことで魅力がかすむわけではないのがドロッセルマイヤーという役です。確かに年を重ねているのはわかるけど、渋みとは違う温かさがあって、大変魅力的でした。やはりドロッセルマイヤーがクララを見守る眼差しが好きですし、パドドゥも本当にあたたかくって軽やかで、クララが安心してのびのび踊れる安定感があって本当に良かったです。ひそかに大好きな2幕冒頭のマリー姫とクララの踊りも魅力的。祥子さんの優雅な踊りと吉岡さんのかわいらしい踊りは大変バランスがよく、とてもいい意味でクララが子供っぽく見えたのがうれしかったです。吉岡さんはどちらかといえば身長が高い方だと感じたのですが、祥子さんも宮尾さんも背が高めで、それもあって彼女のクララがかわいらしく見えたんだろうなあという側面もあると思います(そして宮尾さんは相変わらずソロがどんなにあれれでもパーフェクトないい笑顔)。
 人形たちの踊りを見る姿もくるくる表情が変わって愛らしく、ドロッセルマイヤーとのおしゃべりも楽しそう。ドロッセルマイヤーとのパドドゥの時は輝くような笑顔で、1幕の内気な少女とは全く異なった雰囲気を持っています(ここが最高に軽やかでかわいらしく、楽しかったです)。別れのシーンでここにとどまりたいと訴える姿、それから最後に人形を見つける終幕まで、本当に彼女と一緒に楽しく冒険をすることができました。

 というわけでクララクララ言っておりますが、1幕ではクララを見つつもあちこち見ていたので目が足りなくなったのはいつものこと。シュタールバウム氏はちょっとびっくりした栗山さん(ブログの写真でうっすらそんな感じではありましたが)。品のある上品な紳士でした。風格もあり、ものすごく魅力的なお父様なのですが、若干ねずみの王様が見たいなあと思ってしまったところはあります(イケメン無駄遣いだけど、去年とても好きった)。酔っ払い紳士は堀内さん。どうしてもバレエ団って若い人が多いので全体的に若くなりがちなのですが、蘭さんともどもご夫妻でよい感じの落ち着きぶりがあって素敵でした。福田さん紳士は相変わらず楽しそうですし、そのほか紳士の篠宮さんや坂元さん、杉野さんまでなかなか目が行かないのが残念なところです。
 で、一番見ていたのは兼城さんなのですが。昨年はお怪我でお休みでしたが、今年は一昨年と同じようにグレイの上着を着た少年で出ていて安心しました。酒匂さんと一緒にいい感じの悪ガキでした。踊りについては本当に軽いし柔らかいし、好みのタイプの踊りなので大変幸せに見ておりました。表情については絶好調に悪ガキな酒匂さんの隣にいると若干表情のパターンが少ないかなあと思いつつ、大変楽しそうにしてらっしゃるのでこれからの公演が大変楽しみです。
 子供たちは多分、湊さん、河合さん、荒蒔さん、井平さん、飯田さんそれから兼城さん、和田さん、矢野さん、本田さん、三浦さんかなあ。確証は持てませんが、メモ書きまで。
 雪の王国は予想通り美奈さんが素晴らしかった!最近雰囲気の柔らかい雪の女王が多かったのですが、吹雪の冷たさを感じる女王。冷たくすました美しさ、眼差しから指先、それから足先の鋭さ。全てが冷たく的確で、うっとりと見ていました。お相手も石橋さんでよかった。雰囲気の冷たさがぴったり合ってる気がします、二人のバランスもよかったです。…のですが、若干お疲れなのかサポートで明らかなミスを二回もしていてびっくりしました…。美奈さん大変良かったし、石橋さんもようやく踊り慣れてきたと思うのにもったいないです。
 このあたりから2幕にかけて、何人かお疲れじゃないかと思える方がいらしたのが残念でしたし、これから公演が続くので心配でもあります。

 2幕の人形さんたち。花のワルツは雰囲気の本当に違う二組。佐々部さんと井澤さんは踊りはしっかりしてるのになんだか不思議なふんわり感があって、ふわふわ漂う感じ。春奈さんと伊坂さんは逆にしっかり堅実、穏やかな落ち着きがありました。ところで男性二人のタイツが濃い緑になっていて気になりました。昔の黄色に寄った緑が好きなのですが。
 アラビアはまさかの杉野さん一枠。体格がしっかりしてるのでリフトは安定感がある…はずなんですが、若干はらはらしたところも無きにしも非ず。福田さんはアリを超えたせいか体格がしっかりしていて少しアラビアっぽくなっていました。内に籠って焦れるような雰囲気に、予想外の迫力がありました。昨年も見ている二人(杉野さんはもっと昔から)ですが、やはりこの役は年を経たほうが重みが出てよいですね。…と少し大人びた若手男性二人を軽く笑っているような井上さんが大変妖艶で美しかったです。
 スペインはキャスト表を見て予想した通りのはじけるような明るさでした。中国人形は言うことなし。湊さんはかわいいし篠宮さんは相変わらず軽やかなのにつま先きれいだし。ロシア人形、今日は酒匂さんが元気でした。
 さて、フランス人形。ここまで来るまで、ずーっと気になっていた兼城さんの兵士。帽子をかぶっているので若干見づらいのですが、多分、ネズミの襲来を告げるあたりから細々仕切り役をやってらっしゃると思います。相変わらずほっそりとしてるので背が高く見えるなあと思いながら中心に立っている姿を見ていました(これ、動けないので本当に大変そうなのですが)。この位置にいるから踊ってくれるかなあと思っておりましたが、本当にフランス人形で踊ってくれて大変うれしかったです。河合さんのフランス人形も大変かわいらしく、兼城さんの踊りも軽やかで楽しげで、とても幸せでした。また見たいです。

 相変わらず再演が重なりすぎてどこに振付の変更があったかよくわかっていません。ネズミラジコンさんたちは新しくなったのかなと思います。モーター音が聞こえませんでした。1幕でくるみ割り人形が王子に戻るところは初演みたいに仮面をつけたまま倒れていました。雪の王国のラストの粉雪たちが縁になる動きは見覚えがない…ような気がしました。気が付いたのはそれくらいです。

 ちなみに公演自体はくるみでたまにある「どこが悪かったわけではないけどなにかちぐはぐ」な公演でした。まあ、たまにある。

Kバレエ
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(2015/12/19(Sat) 01:38:08)





  Thomas Borchertファンが勝手に語る「モンテクリスト伯」

注)ストーリーについて若干ネタバレあり

「モンテクリスト伯」は日本でも上演されていますが、一応、
東宝版のあらすじは以下の通りです(公式サイトより引用)。

---------------------------------------------------------

19世紀初頭、フランス皇帝ナポレオンがエルバ島に流された頃。
港町マルセイユで育った航海士エドモン・ダンテスは瀕死の船長を救うためエルバ島へ上陸する。
だが、それは宿命的な上陸だった。

マルセイユでは、今まさにエドモンと婚約者のメルセデスが婚約披露宴を行っていた。
メルセデスの従兄であるフェルナン・モンデゴは、エドモンの友だったが彼を憎んでいた。

モンデゴはメルセデスを手に入れるため、会計士のダングラールと共謀し、エドモンを罠にはめる。
検事のヴィルフォールは、ナポレオンの手紙の相手が自らの父と知り、謀反罪をでっち上げ、エドモンを獄に幽閉する。
牢獄でエドモンは、無実の罪で投獄されていたファリア神父に出会い、脱獄の機会を共に狙う。

そして、財宝を手に入れたエドモンはモンテ・クリスト伯と名乗り、復讐を開始するが・・・。

---------------------------------------------------------

だいたい1幕の流れがこんな感じです。
1幕の最後に歌われるのが「Hölle auf Erden(地獄へ落ちろ)」。
財宝を手に入れ、「モンテ・クリスト伯」となったエドモンが自分を陥れた人たちの成功を知り、彼らへの復讐を誓う歌です。
ドイツ語の歌詞を抜粋するとこんな感じです(間違ってたらごめんなさい)。

この世の地獄をもたらそう、最後の晩餐を味わうがいい。
草刈り農夫は収穫を終えた。
おまえたちの罪を清算するときだ。
この地獄に慈悲などない。
冷たい血で濡れている。
石のようなおそれと痛みに満ちている。
許しや心などない。
あるのはただ私の正義のみ、アーメン!

さて、この後の展開ですが、原作と全く違う終わり方をします。
ネタバレ・・・というか、キャストを見ていただければ分かるのですが、物語を進める上でいなくてはならない人がいません。
そんな、「原作とは全く違ったところでまとまる物語」として割り切って楽しむと、なかなか楽しい作品です。

そんなわけで、2幕の展開は実際の舞台でお楽しみいただくとして、クライマックスの話。
「Der Mann, der ich einst war(あの日の私)」は許すことによって救われる歌です。
つまり、上記の通り自分を陥れた人たちを地獄へ落とすことしか考えていなかったエドモンが、許すことによって自分が救われる。
憎み復讐をすることでなく、許すことに救いがある。
よくある、けれど普遍性の高いよい物語だと思います。
(それがうまくシナリオでまとまっているかはともかく)。
ちょうど「Hölle auf Erden(地獄へ落ちろ)」と対になる、「答え」というべき曲だと思っています。
歌詞の抜粋は以下の通り(間違ってたらごめんなさい)。

苦しみなどない。
自由で、今は癒された。
星よ示してくれ、故郷へ戻れるように。
私の心は目覚め、再び感覚を取り戻した。
かつての私のように。

※作品と歌の雰囲気を感じてもらっていただけたらなくらいのもので、特に他意はないです。


欧州大陸側来日
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(2015/12/13(Sun) 23:30:00)





  Sabrina Weckerlin(サブリナ・ヴェッカリン)とスポットライトミュージカル(その1)

 国外のミュージカル俳優を紹介するとき一番確実でわかりやすいのが「日本でも上演されているこの作品でこの役をやった」という紹介の仕方ですが、前も述べたようにSabrinaはこれがとても難しい。彼女が出演するガラコンサートなどを見ていると彼女は確かに評価されているのが分かるのですが、とにかく輸入作品への出演が少ない。ウィキッドに出演したのは2008年のことですし(ドイツ語圏初演キャストコンサートのサイトで言っていますが、ファーストキャスとではないです)、MAも同じくらい古い話です(2012年の公演の時も出演はしてましたが)。最近出演したものと言えばN2Nのドイツ語圏初演くらいでしょうか。

 彼女がよく出演するのは初演作品、そしてオリジナル作品がとても多いです。MAもN2Nもドイツ語圏では初演でした。ワイルドホーンのアーサー王、それから今ミュンヘンで出演しているBussiもオリジナル作品です。そして彼女が一番出演しているのは「スポットライトミュージカル」というドイツのFuldaという地方都市のプロダクションの公演です。スポットライトミュージカルはこれまで6作品を作っていますが、そのうち5作品に出演し、うち2作が初演のタイトルロールです。来年上演予定の「メディクス」にも出演すると、先日発表がありました。私はスポットライトミュージカルはとても好きで何度も見に行ってるのですが、曲はワンパターンだし脚本も詰めが甘く、極めつけがテープ演奏と、なにがSabrinaを引きつけるのかよく分かっていません。ただ、観客としては、詰めの甘い脚本も彼女が血肉の通った人間にしてくれるので、大変うれしく思っています。

 少し長くなりますが、個人的趣味としてスポットライトミュージカルに出演していたSabrinaの魅力について語ります。ちなみに、このプロダクションの旗揚げ公演は「ボニファティウス」という作品で、Sabrinaも何度目かの再演で出演していてCDも数曲ですがあることにはあります。ただ、個人的にこの実在の宣教師「ボニファティウス」さんの樅を切り倒したエピソードが嫌いで嫌いでどうしようもないので、この作品についてはスルーさせていただきます。

 話はさかのぼりますが、私が彼女を初めて見たのは2005年、「三銃士」のベルリン公演でした。ただ、どんな感じだったかはPatrick Stankeのダルタニアンともども、きれいさっぱり忘れています。このときはエリザベート初演コンビPia&Uweのミレディとリシリューに魅了されていて、若いカップルのこととかわりとどうでもよかったです。次に見たのが2007年、ドイツのミュージカルプロダクション、ステージエンターテイメントのミュージカルガラ公演。Thomas BorchertとPia Douwes目当てに見に行きました。このときのSabrina正直、声が大きいことは分かったのですが、力一杯ぶん投げているだけで情緒もへったくれもない、たしかにすごい迫力だけど、声が大きけりゃいいってもんじゃないという感想で、あまりいいイメージはありませんでした。

 私の中での評価が変わったのが「聖女エリザベート」。実在の聖女の物語です。そのころドイツ語圏のCDをかなり片っ端から集めていたのですが、あまり派手ではないけど地味に堅実におもしろい演技をするChris Murrayが出演しているということにひかれてCDを買いました。物語は少しも聞き取れませんでしたが、聞いているうちになにか引きつけられるものがありました。そんなわけで物語を日本語で調べられる範囲で調べて、2009年、実際に見に行きました。「聖女物語」と言いますが、修道女の黒い服をまとった女性が愛を唱える作品、とは全く違います。あらすじはだいたい史実通りなのですが、Sabrinaのちゃきちゃきした現代っ子らしさが生きた作品だと思います。政略結婚であっても夫婦仲のよかった夫ルードヴィッヒとのラブストーリー、そして現代だったらNPO法人でも立ち上げてたんじゃないかと思うような働きっぷりが大変魅力的でした。Sabrinaってどちらかというと頭が良くって、強いかっこいい女性に見えることが多いです。しかしエリザベートはそんなに計算高くなく、不器用で、真っ直ぐだからこそいろいろなことを成し遂げられる反面、自分がどうすれば幸せになれるかを知らず、そして意図しないところで敵を作っていくタイプだと感じました。信仰の側面は言葉で語られたのかもしれませんが聞き取れるはずもなく、けれど彼女が「私はこれをやらなくてはならない」と真っ直ぐな目で語りかける姿には説得力がありました。宗教にはなんとなく懐疑的な私にとってはむしろ変に慈愛深き人に愛を語られるより「これが私のやるべきこと」と真っ直ぐな瞳で訴えかけてくれる方が理解しやすかったです。エリザベートは最期衰弱死なのですが、完全に弱り切ってぼろぼろで、それでも最期に迎えにきてくれた死別した夫の幻を見て、「自分は戦い抜いた」と誇らしげに笑う姿が大変大変愛らしく、ころっと彼女の魅力に落ちました。
 Sabrinaの声は相変わらずパワフルでした。でもパワフルなだけでなく、孤独や悲しさ、愛(夫への愛を含む)を伸び伸びと歌う姿にかつて感じていた「声は大きいけど情緒もへったくれもない」頃の面影はなくなっていました。パワフルだからこそ強さと弱さがコントロールできて、弱いシーンでも弱くなりすぎない。力強くかっこいいけど、かわいらしい側面もちゃんと見せてくれる。そんなところが彼女の魅力なのだと、そのとき感じました。

 まだぜんぜん語ってないのでとりあえず一区切りしてまた改めて語ります。

欧州大陸側来日
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(2015/12/12(Sat) 01:24:14)





  Thomas Borchert(トーマス・ボルヒャート)ってこんなひと(その2)

「Thomasとワイルドホーンの作品」という側面で考えたとき、真っ先にあげたい作品が「モンテクリスト伯」かと思います。
これはThomas自身が何度も言ってることですので私もファンとしてしつこくしつこく言いますが、この作品は彼のために作られた作品です。
スイスのザンクトガレンという都市で初演されました
彼ありきの作品らしく、CDは上演前に発売された英語版も上演後に初演キャストで収録されたドイツ語版も、タイトルロールは彼が演じています。
とても好きな曲が二つ。
一幕最後の「Hölle auf Erden(地獄へ落ちろ)」。
これは先の記事でも書きましたが、彼の歌い方をそのまま楽譜に起こしたような曲だと思っています。
怒りをたたきつける歌、とにかく派手ですし、彼が歌いたいようにのびのび歌える曲だと思うので、大好きです。
最後の「アーメン」の叫びまでノンストップ、アレンジも多く、聞いているだけでテンションがあがります。
もうひとつが物語のクライマックスで歌われる「Der Mann, der ich einst war(あの日の私)」。
ネタバレなしに語ることは難しいのですが、憎しみを忘れ許すことによって自分自身が救われると感じる曲。
彼の温かみのある声で語られる祈りにも似た歌。
「Hölle auf Erden」とは全く逆の、ジャン・バルジャンを当たり役とした彼のもうひとつの魅力を引き出す曲だと思います。
この曲は公演で見たあとウィーンのF&FのCDで聞いたのですが、さらに深みが増していて驚きました。
それまでとどまっていた世界がなにもない閉じた世界に思え、だんだんとそこから解き放たれ、広い世界に飛び立ち、生まれ変わる。
新しい世界は光で満ちあふれている。
たった一曲、作品でなくコンサートの中の一曲でそれを感じさせてくれる曲だと思うので、「今」彼がどこまで表現できるかという意味で一番聞いてみたい曲です。

それはそれとして、この作品は主演俳優の喜びと絶望、怒り、憎しみ、そしてそれらからの解放と、感情の振り幅が大きく、好きな俳優で見てみたい作品の一つと言えると思っています(縁あってThomas主演以外でも見ていますが、作品としてとても好きです)。

彼がオリジナルキャストをつとめたのはもうひとつ、「アーサー王」です。
こちらも初演はザンクトガレン。
Thomasはもちろん主演ではなく、魔道士マーリンです。
正直、最初のシーンで岩に剣を突き刺すことくらいしか派手なことはやっていません。
それなのになんか偉そうで不思議な力を秘めてそうで、ただ立っているだけでなにか風情があるあたりがさすがベテラン。
曲としては今回来日するモルガナ役のSabrinaと歌う「Begehren(欲望)」が本当に好き!
今回の来日コンサートで是が非でも歌ってほしい曲の一つです。
男女の二重唱ですが、もちろんラブソングではありません。
基本的には歌で殴り合うみたいな曲で、大変迫力があります。
コンサートでは歌ってくれないだろうなと思いつつ、「Die Ruhmreiche Schlacht(栄誉ある戦い)」はアーサーが運命を受け入れることを決めた直後の歌で、アーサー、ランスロット、マーリンと男性三人の重唱で大変かっこよい歌でとても好きです。
声の重なり方が本当に美しいんです。

ところで、この作品は原作を詳しく知らない私でも「これ絶対原作と違うだろう」というとんでもない展開の上、とんでもないところで終わります。
ワイルドホーンらしい派手で耳なじみのいい曲と日本人好みの題材だと思うので、是非日本で上演してほしい作品でもあります(そしてみんなで全力でストーリーにつっこみを入れてほしい)。

「ドラキュラ」は上記2作と異なり英語圏初演の作品ですが、ドイツ語圏初演は同じくザンクトガレンでした。
物語の流れ上、最初は初老でそのあと若返るのですが、私が見たザンクトガレン版はこの若返り後のビジュアルが余りに微妙すぎて、初老時代の方がよかったとか思ってしまった思い出があります・・・。
さて、初演キャストではありませんが、彼のために作られたと思える曲があります。
グラーツ公演でヘルシングを演じたUweと二重唱、「Zu Ende」。
「遊びは終わり」という感じで、こちらも歌で殴り合うみたいな曲です。
音域がかなり高めで、正直今のThomasとUweでは歌えるのか謎に思うほど、当時の二人のための曲でした。
同性の二重唱ってあまりありませんが、これは本当に迫力があり、ソロもいいけどとにかく二重唱部分の調和が見事で、耳が幸せで、ミュージカルが好きな人には是非一度聴いていただきたい曲の一つです。

最後になりましたが、ワイルドホーンの「ジキルとハイド」。
アンデアウィーン(エリザベート初演、再演が上演された劇場)で上演されたときに主演でした。
ウィーンで主演ファーストキャストはそれが初めてでした。
私はありがたいことにセカンドシーズンに見に行くことができました。
私にとってはドイツ語圏にこだわるようになったきっかけの作品です。
音楽(含むオーケストラ)も演技も演出も見事で、「ミュージカルってここまで求めていいんだ」と思ったことを今でも覚えています。
他の作品以上に曲だけで聞いた時と作品を見た時で印象が違う作品だと思います。
誠実でまっすぐで、まっすぐすぎて扱いづらい感じのきまじめなジキルとか、色気とは違うけどなにか獣じみた迫力のあるハイドとか、特にコンサートで求めるつもりはないです。
それでも何年も何年も歌い込まれた「時がきた」は楽しみではあります。
(「対決」好きなんですけど、さすがに難しいだろうなあと・・・)
「罪な遊戯」はSabrinaと歌ったらなんとなく殴り合う感じの曲になるだろうとイメージがわくので、ジャッキーと歌うとまた違う雰囲気になるのではないかと期待してます。

作品として携わったのは上記の通りです。
でも、ワイルドホーンのコンサートはフランク&フレンズやそのほかのもの、いろいろ歌っているので、きっと上記の作品以外もおもしろいだろうと信じています。


欧州大陸側来日
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(2015/12/06(Sun) 18:31:37)




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