Tanz der Vmpireの魅力
|
ちょっと思うところがあってTdVの魅力ってなんだろうとしみじみ考えてみました。 ドイツ語圏でいろいろ作品を見ましたが、「出演者誰でもいいので見に行きたい」とチケットを複数枚取れるのはこれだけです。 (1枚だったら怖いもの見たさでいろんな演目にいってます(笑)) まあ、これだけ追っかけているとアンサンブルも含めて誰も知ってる人がいないってことはほぼないんですけどね。
何度も何度も足を運んでしまう、どこか中毒的な魅力。 「音楽」「雰囲気」、このふたつかなと思います。 実際、見に行って不満があるときに感じるのは上記2点です。
私が初めてこの作品にふれたとき、もう10年以上にも前になりますが、一番心に残ったのは音楽の美しさでした。 その時点からドイツ語圏ミュージカルファンの中では人気が高く、お勧めされてCDを買ったのですが、一音目から感じたのが音の美しさです。 そのときはあらすじなど知らず、それどころかコメディであることすら知らず(笑)、ただただ、ミュージカルであるのにオーケストラの響きを感じる音の美しさに聞きほれました。
そして、音楽の中に感じるいかにもヨーロッパらしい雰囲気。 陰鬱としていて華麗な、明るい音楽の中にも影がある雰囲気。 その音楽に、その雰囲気に惹かれてはるばるハンブルクまで見に行きました。 そのころも今も一番のご贔屓Thomas Borchertがクロロックを演じたからというのもありますが、そのころも今も、Thomasがクロロックだからでなく、TdVがTdVだから、好きです。 (というか、ハンブルク公演についてはThomasクロロックよりFelixクロロックよりAleksクロロックの方がすてきだった・・・)
話がずれました。
実際に見に行ってほれぼれしたのが「作り込まれた世界」。 トランシルバニアの宿屋も吸血鬼の古城も、実際に存在する世界をかいま見る気分になるほど作り込まれている。 宿屋の人たちが確かに舞台の上で、本来存在しない世界で呼吸をしているから、本当に存在しない吸血鬼の世界さえ、もしかしたらこの世のどこかに存在する気になる・・・いいえ、その「どこかにある別世界」を見ている気分になるのかもしれません。 セットも衣装も小道具も、そしてメイクも。 舞台にあるものすべてが作り込まれていて、そんな完成された世界を美しい音楽が包み込む。 別世界に浸る感覚・・・それがTdVの魅力だと思います。
舞台の魅力っていろいろあります。 TdVは隅々まで作り込まれた世界に浸る感覚が好きです。 「浸る」のは現地に行かなくては経験できない。 そして、終わってしまえばもう一度見るまで「浸る」ことはできない。 このあたりが、通ってしまう理由かと思っています。
余談。 基本アドリブのない作品ですので毎回同じものがみれると思いきやさにあらず、なにせ行くサイクルがよくて1年1回程度ですから、見に行くとキャストが結構変わっている。 そんなわけで、毎回新鮮な気持ちで見ています。 ・・・このキャスト飽きたとかいえるまで見てみたいです・・・。
|
Tanz der Vampire | Link |
Trackbacks:0 | Comments:0
(2013/07/05(Fri) 00:39:49)
|
|
ドイツ語圏における「Tanz der Vampire」
|
最近違和感を感じたのは「Stars」のコンサートに行ったときのことでした。「Tanz der Vampire」の曲があるのに、「Die unstillbare Gier(抑えがたい欲望)」も「Totale Finsternis(愛のデュエット(完全な闇))」もない。メンバーを見れば当然かと思いつつ、ああ、そういうものなんだなあと思ったのです。私自身が追っかけてる役者さんのうち複数が「クロロック役者」であるから、コンサートで上記の曲の両方もしくはいずれかが歌われるのは至極当然なのですが・・・そうか、日本では上記の歌が歌われるコンサート、しかも、歌う人のうち一人でも舞台で実際に演じてるパターンはほとんどないんだなあとふと思ったとき、「人気作品」と言われるこのミュージカルが日本とドイツ語圏で大きく扱いが違うのではないかなとふと思いました。 興行成績とか動員人数とか、そういう数字は考えずに、あくまで肌感覚の話ですが、やはりこの作品はドイツ語圏で人気です。某動画サイトを見ていただくと、本公演だけでなくコンサートでも上記の曲が歌われてるのがわかると思います(こういうのがなんで削除されないかは未だに謎・・・)。上記の曲がよく歌われるのはそれが人気曲である・・・以前にまずいろんな役者さんの持ち歌だからというのがあります。クロロック役者さんがどれだけいるかは知りませんが、ドイツ語圏で実際に演じたことのある役者さん、ファーストセカンド問わず・・・と考えたとき、私は15人以上あげることができます。そのうち全員がコンサートで歌っているかというとそうでもないですが、一部の人でもコンサートで歌い続ければ別の作品でその役者を好きになった人がTdVという作品自身に興味を持つのも必然でしょう。TdVという作品が好きな人がその出演者を好きになる、出演者を好きな人がその人を通じてTdVに興味を持ち好きになる。演じる側は作品に愛を注ぎ、自分と異なる解釈を肌で感じながら作品の可能性を探る。ドイツ語圏においてTdVってそんなサイクルがうまく回ってる作品だと思うのです。いろいろなコンサートで歌われるというのはひとつの結果ですが、この作品に出演した人がたくさんいること、そして歌われることを期待されている歌なのだと感じます。そして演じる側は、セカンドキャストがファーストキャストに影響を受けるのは当然として、ファーストキャスト同士でも影響を受け合っている。役の解釈なんかは分かりづらいですが、歌い方なんかは公演を経るごとに、徐々に変わっていることが感じられます。 TdVという作品が好きです。公演自体も好きですし、曲が好きだからCDはよく聞いていますし、コンサートでTdVの曲が流れると特をした気分になります。そして、いろんな人が演じて変化していくこの作品が好きです。たくさんの人が見て、たくさんの人が演じて、いろいろな受け取り方があって、いろいろな演じ方がある。そういう舞台は少なくありませんが、私にとって一番それを感じる作品がTdVかもしれません。そして、ドイツ語圏においてTdVは間違いなくそういう作品です。
|
Tanz der Vampire | Link |
Trackbacks:0 | Comments:0
(2013/07/02(Tue) 23:57:26)
|
|
Tanz der Vampire ベルリン公演は8月25日まで
|
TdVベルリン公演は8月25日までとのことです。 この公演の後はしばらくドイツ語圏での上演は予定されていないとのことですので、見に行かれる方はお早めに。
ちなみにThomas Borchertはすでにベルリンを去っており、現在のクロロックはIvan Ozhoginというロシアの方です。 ファーストクロロックとしてはかなり若い部類に入ると思いますが、指の動きがとても優美で素敵な方でした。 (ファンイベントが先日あったこともあり、動画が色々ありますので興味のある方は是非)
ところで、現在ベルリンではちょっとした珍事が起こっております・・・。 クロロックは基本的にファーストキャスト一人、セカンドキャストが二人いるのですが、皆様病気なのか休暇が重なったところに病気が重なったのか分かりませんが、なんと23日のクロロックはJanでした。 そして24日はKevin。 Kevinも15周年記念のイベントを除けば一年以上ぶりのクロロックですし、Janに至ってはベルリンTdVの出演経験は上記のイベントのみ。 どれだけ舞台稽古ができたか分かりませんが、そんなに時間はなかったでしょう。 役者さん達の舞台度胸に感嘆しつつ、早く通常業務に戻れるよう祈りつつ、お祭りのようなクロロックのキャスティングが、ちょっとうらやましく思えてなりません。
追記: 25日は休演で、26日、27日はさらにKevin。 そして28日はPhilipp Hägeliとのこと。 えっと、彼はベルリン初演でクロロックのセカンドでしたが、2008年以来本公演では演じていないはず・・・。 いやはや、驚いております。
|
Tanz der Vampire | Link |
Trackbacks:0 | Comments:12
(2013/03/24(Sun) 17:01:19)
|
|
|
Next > |
|
|