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  ベルリンノートルダム

 フィーバスのこと。
 原作やフランス版(以下両方併せてフェビュスとします)をご存じの方には言うまでもなく、フェビュスはクズです。原作はまあいる感じのクズ男ですが、フランス版はあえてさらに腹が立つように創られてます。じゃなかったら、「婚約者の彼女か、ジプシーのあの子か、どちらか片方なんて選べないー」「あの魔女にだまされてたけど、僕は君のところに帰ってきたよ!」なんてとんでもない曲を歌う訳ないんですよ。フランス版のフェビュスは「このクズ男め!」と思うために存在している。とはいえ、婚約者のフルールドリは好きなので、「彼女の尻の下なら生きててもいい」くらいの距離感で接してます。
 ・・・という気持ちがあるので、フィーバスのことを素直に善人として受け入れられない。別物だとわかっていても、フィーバスが善人であることそのものが受け入れられない。四季版のフィーバスは大変魅力的だったのですが、何度も何度もこの先入観に足を引っ張られました。

 さて、ベルリンのノートルダム。そもそも行くつもりでしたが、発表されたフィーバスのキャストはMaximilian Mann。これで一気に私の中の風向きが変わったと言いますか・・・。Maximilianはここ数年熱心に追いかけている俳優さんです。日本国内で仕事してないのに、すでに4演目10回以上見ているというあたりがいろいろアウト。ちなみに上海でフランツヨーゼフとコロレドを演じた方なので日本人でも見ている方はいるのではないかと(私が見た後ふたつの役は貴族階級の軍人とガチ聖職者(労働者側に立ってるアクティブな方でフロロとは全く別のタイプ)。軍属と宗教関係者の役が多いと勝手に思ってる)(宣伝終わり)。
 彼に対する愛着が勝つか、それともフェビュスに対する積年のいらだちが勝つか・・・それによって作品に対する感想ががらりと変わりますので、我がことながら人事のように楽しみにしていました。

 で、実際に観劇してみたら冒頭のシーンで即どこにいるか見つけて、ハートマークを飛ばし始める有様。フェビュスに対するいらだちというか、ストーリーに入る前に彼への愛着が勝ってしまい、とても心穏やかに作品を楽しむことができました。
 自分でもおもしろいと思ったのですが、「あそこにいるのはフェビュスではない」と自然に思っていたので、作品全体にある「原作との違い」にいらだちを感じませんでした。どうしても「原作に近づけた」と言ってるのに映画版を引きずっているのが気にくわなかったのですが、本当の意味で「原作と違う作品」としてみることができました。そのため、素直に作品自体を楽しめたと思います。
 そんなわけで、作品自体をみる目線としても、なかなかおもしろい観点で楽しめたのが予想外の収穫でした。

 それはさておきフィーバス関係メモ。
 笑うとかわいい、すごむと怖いフィーバス。本当に笑うとかわいい。女たらしで軽い雰囲気出してたのに、エスメラルダとキスした後の浮かれ方というか笑いかたが初々しいというかなんというか。そういうところがすごくかわいく、けれど軍人としてまっすぐ立つと迫力がありすごみがある。そのあたりの落差が大変魅力的でした。エスメラルダが比較的小柄なこともあって、なんとなく片手で抱え上げられてしまうくらいのバランスなのもまた良かった。その身長差があるからノートルダムで再会したときのやりとりがまた魅力的。小さな女性が大男を翻弄するのはやはりおもしろい。
 Maximilianは今まで見たすべての役で感じたのだけど、まじめというか、一度決めたらてこでも動かないというか、そういうところがある。そんな彼の個性にぴったりの役。フロロに火をつけろと言われてなにか適当にごまかしたりせず、正面からはっきりと彼に従わないと宣言する。その不器用なまでの実直さが大変魅力的でした。

 2幕は全体的に「・・・この怪我やばいんじゃない?」という雰囲気。右手はほとんど動かさない、さわられるとすごく痛がる、割と足下がふらついてる、終盤は若干意識がもうろうとしているところを意地でなんとかしている感じ。うん、よろしくない。本当に右手を動かさないんです。プログラムの写真なんかだと奇跡御殿でエスメラルダと行くと言った後、一列に並ぶときは右手をふつうにしているのですが、手は動かさずエスメラルダが腕に手を添えている感じになってました。そのあとフロロたちがやってきたときのかばい方も、右手を使わず不自然に左手でエスメラルダをかばってましたし。エスメラルダの処刑の直前に出てきたときも意識が飛かけてるような目つきで足下がふらつき、とにかく適切な手当をしてくれと、はらはらしながら見ていました。クロパンから解放されたときもほとんど右手を使わず左手だけで体を支えて櫓から身を乗り出し・・・ここで初めて右手を挙げる。ひどい怪我で、痛くて、それでも人々を鼓舞するために右手を挙げた姿が、とにかく魅力的でたまらなかった。
 最後、エスメラルダの亡骸を抱え上げようとするができない。以前は片手でもできそうだったのに、なんというか、足下に力が入らないというのもあって彼女を抱き上げられない。物語の結末としていいなあと思ったのが、ある意味このあたりがフィーバスの敗北だったから。エスメラルダの命を救うことはできなかったけど、カジモトは火の中から彼女を救い、守った。フィーバスはそれすらできず、亡骸を抱え上げることさえできない。はっきりとフィーバスが敗北を感じていたのが何というか、私にとってこの作品に対する最後のピースとなったというか・・・最後にエスメラルダを得るのはカジモドであるということを、カジモドとフィーバス二人が表現してくれたのが、なんか腑に落ちるところがありました。

 おもしろい作品でしたので書きたいことはたくさんあるのですが、とりあえずフィーバス周りのことだけ。

欧州大陸側ミュージカル
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(2017/07/28(Fri) 21:50:34)





  ベルリンノートルダム 感想にもならないあれこれ


 ベルリンからこんばんは。寝る前にノートルダムの感想を少しだけ。

 とても久し振りに日本で見た舞台をドイツで見ました。いろいろ感じたことがあったのですが、ひとつはっきりしたのはよく言われている「言葉がわからないからおもしろく感じる」というのはあるかもしれないということ。今回、四季版を3回見た後でしたので、話の流れはほぼ把握していました。言葉は不自由なりに、耳を澄ませば今なにについて話しているかはわかるレベル。四季で見たときよりおもしろいと感じたのですが、その理由のひとつが言葉がわかりづらいことだと思いました。
 この話、私はテーマとストーリーが剥離していると思っています。言いたいことはわかるけど、うまくストーリーとかみ合ってない。言葉がわかるとそれがいちいち気になるのですが、音が耳に入ってきて、それをなんとか言葉として理解して、その後でストーリーを考えて・・・という手順を踏むと、だんだんそのかみ合ってなさがどうでも良くなって、目の前にあるものだけを楽しむようになってきました。そういう意味で言葉がわからない方が楽しめると感じた次第です。
 あと、四季で見たときはどうしても原作に寄せているのが気になってここが違うとそればかりに気を取られていたのですが、今回はかえって別作品として楽しめました。なんというか、原作とディズニー版は別だとわかっていてもフィーバスを見るとぶん殴りたい気持ちになったのに、ベルリンではひいきの役者だったため、大変心穏やかに見ることができました。

 気になったこと。
 カジモドは独り言を言っているときはそうでもなかったけど、実際に誰かと話すときは骨格的にとても話しづらそうだった。アフロディージアスも覚えられないと言うより、その言葉を音にするためにはどう口を動かせばいいかわからない感じ。
 フロロは四季に比べてエスメラルダに色目を使うエロジジイ感あり。そのかわりジャンへの愛情は薄かったかなあ。「弟を愛していた」がすごくとってつけた感じ。愛していたけど愛情表現がへたくそすぎてちぐはぐになってしまったと感じられた四季版と違い、愛していたのでなく自分の思い通りにしたかっただけだろうという感じ。だから最後にカジモドに殺されて納得なんだけど、私はジャンをゆがんだ形で愛するフロロが好きというジレンマ。
 エスメラルダ、もしかして若いのかなあと。大人びて見えるけど実は「少女」なのかと思いました。

 フィーバスメモ書き。
 フロロに初対面の後、「今度の仕事はこういう奴におべっか使うのか」みたいな顔していた。カジモドが道化の王の後半で皆にいじめられてるとき、フロロの部下だから助けに入れないことをすごく悔しく思っていたよう。だから迷わず助けに行ったエスメラルダをどこか羨望のまなざしで見てる。オフの写真とか見たときちょっと太ったかと思ったけど、衣装込みで見ると軍人らしく貫禄があって良かった。背も高く、肩幅もあるので大変圧しが強くて良い。(カッテの時は細身で若さが伝わってきたけど、今回はいい感じに貫禄があって、実戦経験のある感じがする)これはMaxの個性だと思うけど、どんな夢みたいなことでも彼が言うと信じられるという雰囲気はこの役にとても合っていた。そしてフィーバスはこの後どうなったか謎でしたが、死んだのではないかと思う流れでした。フロロの刺し傷がわりと深いようで、ちゃんと手当しないと死ぬぞとはらはら見ていましたが手当してもらってなかったので、そろそろやばいかなと。最後、エスメラルダを抱き抱えようとするもそれができず、カジモドに譲ったのが印象的。最後にエスメラルダを勝ち得たのはカジモドで、それをフィーバスも受け入れた感じがしました。

欧州大陸側ミュージカル
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(2017/07/26(Wed) 09:00:54)





  ドイツ語圏関係あれこれ

近日発売予定のものを。

ウィーン版モーツァルト!DVD&ブルーレイ

※(発売後追記)
ブルーレイの方ですが、再生できなかったという報告がいくつかあります。
機種が古いと再生できない…のかもしれません。
PC、プレイヤー、どちらでも再生できない人はいるようです。
何年製のどのメーカーだと再生できる、できないということはわかりませんので、買って試してみるしかない状況のようです…。
私は無事再生できました。
ブルーレイは本当に画面が美しくアンサンブルチェックもできるのでお勧めしたいところですが、上記のような話があるのでなんとも言い難いです。

昨年再演されたウィーン版モーツァルト!がDVDになり、いよいよ発売されます。
初演と演出は全く異なっておりますし、衣装もセットもどことなく現代風のアレンジ。
大変かっこいい作品になっています。
昨年秋に見ましたが、初日に近かったのである程度こなれてきたところでどうまとまったかを映像で確認できるのがとても楽しみです。
(エリザベートのときはルドルフがJesperもLukasも去った後で残念だったのですが、今回は去ったはずのThomasが撮影のために戻ってきてくれたのもうれしい)
ちなみにリージョンフリーですが、DVDはPALですので、日本のテレビでは再生できず、PCでのみ再生できます。
ブルーレイは理屈上は日本のテレビでも再生可能だと思われます。
PCについてはスポットライトミュージカル関係で再生できることは確認済みです。

CD DER MEDICUS
おなじみスポットライトミュージカルの新作。
今回もSabrina Weckerlinが参加しているので楽しみです。

BLICKPUNKT MUSICAL - TANZ DER VAMPIRE (Part 1)
ミュージカル雑誌のTdV特集号です。
初演からシュツットガルト、ハンブルクまでを扱う模様です。
今までエリザベート、レベッカ、モーツァルト!と発売されてきていますが、写真もインタビューも盛りだくさんで大変読みごたえがあります。


ユーロがこのまま下がったままだといいなあと思いつつ、これらの荷物の到着を待っているところです。


欧州大陸側ミュージカル
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(2016/06/15(Wed) 23:58:37)





  ウィーンMorzart!キャスト発表

今年9月開幕のMorzart!再演のキャストが(ようやく)発表されました。

Wolfgang Amadeus Mozart:Oedo Kuipers(Gernot Romic)
Leopold Mozart:Thomas Borchert
Hieronymus Colloredo:Mark Seibert
Constanze Weber:Franziska Schuster(Jennifer Siemann)
Nannerl Mozart:Barbara Obermeier
Baronin von Waldstatten:Ana Milva Gomes
Cacilia Weber:Brigitte Oelke
Schikaneder:未定(Jakob Semotan)

Ensemble:
Abla Alaoui
Dorothea Baumann
Floor Krijnen
Gernot Romic
Jakob Semotan
Jennifer Siemann
Jil Clesse
Jon Geoffrey Goldsworthy
Judith Jandl
Karolin Konert
Martin Pasching
Maximilian Klakow
Nicolas Boris Christahl
Raphaela Pekovsek
Rebecca Soumagne
Sina Pirouzi
Stefan Poslovski
Susanna Panzner
Thorsten Tinney

若手は抜擢が来るだろうとは思いましたが、案の定全く知らない方でした。
Markのコロレドはうわさ通り。
WMC2でちらりとその姿を見ることができましたが、全幕通すとどうなるか気になります。
レオポルトが初演と同じThomasで驚いています。
まあ、前回が若すぎたと言えば若すぎたのですが…。
なんにせよ久しぶりのウィーンでの上演、とても楽しみです。

この発表の後、若干初日が後ろに下がっていました。
理由はよくわかりませんが、お出かけの際はご注意ください。

欧州大陸側ミュージカル
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(2015/04/15(Wed) 00:56:59)





  Artus(2014/11/23)

Theater St.Gallen
★★★★☆

 ザンクトガレンおなじみのワイルドホーンミュージカル(モンテクリスト伯がこの劇場初演です)。おもしろかったです!…というのもちょっと違うかな。いろいろネガティブな感想をふまえそれを元に楽しむべきところが分かっていったら楽しかったです。正直、ストーリーが骨太で楽曲が斬新、セットや衣装が豪華…を求めたら失望します。ありきたりのストーリー、いつものワイルドホーン先生の音楽、どちらかといえば簡素なセットと役者が机や椅子を手で動かす場面転換。決して派手な作品でもないし、だからといって骨太な作品でもない。コンサートだと思って見に行くとちゃんとストーリーがあることにびっくりするくらいのバランス。でもおもしろかったです。
 そのおもしろさの理由ははっきりしていて、なにが「売り」かを分かっていることにあると思います。とにかくこの作品、メインキャストがすばらしいです!Patrick Stankeのアーサー、Annemieke Van Damのグイネヴィア、Mark Seibertのランスロット、Sabrina Weckerlinのモルガナ、Thomas Borchertのマーリン。数々の作品で主演をこなしてきた方々の歌声と存在感はさすがの一言。そしてこの作品、ストーリーがだめだから役者を楽しむ…でなく役者を楽しむためにストーリーと楽曲があると言っても過言でないほどすべてが役者のために存在してます。でもワイルドホーンの作品って基本的にそれでいいと思うんです。脚本も常にいまいちですし。役者にあてがきされた役、役を魅力的に見せるためのシチュエーション、シチュエーションを生かすための歌、歌をつなぐためのストーリー。作品というのはテーマがあってそこから作られていくと思うのですが、この作品ははっきりと「役者」が中心にあり、そこからすべてが作られているように見えます。本来好きなパターンでないのですが、曲も含めて役者のために作っていると割り切っているところが大変好みでした。
 まじめな話を続けますが、それぞれ役の格好をしているだけでなく、その役者自身の本質を通じてその役を生きているように思いました。姿形をまねただけじゃなくって、ちゃんとその時代に生きている存在感がある。そして物語がちゃんとそれぞれの役者の本質を生かす形になっている。だから姿形をまねただけの作品にならず、ストーリーにそれほど深みがないのに妙に心に残る作品になっているのだと思います。
 ちなみに物語の展開ですが、序盤、マーリンがなんだか意味ありげに剣を岩に刺すまではまあ良かった…悪くはなかったのですが、そのあとアーサーが剣を抜きマーリンがアーサーの出自を告げるあたりのばたばたがすっごい三文芝居で、言葉がわからないくせに「ちょっと脚本家呼んでこい」という気分になりました。この時点でストーリーにあきらめがついたのは事実です。早いうちにわかった良かったというか、序盤のストーリーの盛り上げが難しいのは事実でこれは仕方ないというか、これをふまえるとこの後はまだましだったというか…そんな感じでした(ピンチになる→助けがくるのパターンがうんざりするほど多いので、ストーリーに対する期待は早めに捨てると意外とおもしろくて楽しめます)。ちなみに、元のアーサー王伝説をご存知の方は簡単な設定以外は全部忘れたほうがいいです、ストーリーが全く違って混乱します(モンテクリストと同じくらいの違い)。

 長々真面目な話をしてきましたが、メインの役者の話。
 Patrick Stankeのアーサーはその朗らかな声と分かりやすく実直な内面が大変魅力的でした。ランスロットについては後述しますが、ランスロットがグイネヴィアに思いを寄せて複雑な気持ちでいることを、たぶん彼は他人に指摘されるまで気づかなかったでしょう。グイネヴィアとの結婚式で言葉を交わすランスロットとグイネヴィアを見かけ、「世界中で一番好きな女性と親友がこんなところに!(意訳)」と言ったのが象徴的。多分その根の明るさが根本にあるから、たとえば怒りで我を忘れて暴君のような物言いをしても憎めないし、グイネヴィアやランスロットを心から慕ってるのが分かるし、だからこそ二人に裏切られたと思ったときの衝撃が伝わってくる。いい意味で単純な性格で、自分で誓いをたてたことは絶対に全うするだろうと思える。ストーリーにあまりまとまりがない作品で、しかも濃いキャラばかりなのに、ちゃんと物語の中心は「王である」決意をしたアーサーのソロ、「Was macht einen Koenig aus」なんですよね。そもそもPatrickの声によく合ったいい歌だと思いましたが、実際に聞いてみると物語のすべてがそこに集約されていくような力強さがありました。だからこそ、風邪(フェイスブックで自己申告あり)で高音がでなかったのが残念ではありました(シングルキャストなので代役なし)。彼の朗らかな高音がこの歌のラストで聞けたらそれはそれはすばらしいだろうと思っていたのでそれだけが残念です。とはいえ、ただの無邪気な青年から王者にふさわしい貫禄を備えるまでの流れがとても自然だっただけに、彼で見られたことはうれしいのですが、やはり心残りはあります…。ちなみに、一カ所CDより上げていた部分があって、主演の意地は見させていただきました!
 良いとは聞いていたMark Seibertのランスロット、いやー、本当に良かったです!私の中ではティボル以来のヒット。アーサーにとって兄弟のような親友であり、アーサーが王となる運命を受け入れたあとは彼の忠実な臣下となるけれど、アーサーの思い人と知らず出会ったグイネヴィアを愛するようになる…というドラマティックな役ではありますが、とにかくすべての面で魅力的。アーサーと仲の良いただの青年であるときはとても朗らかな好青年。相変わらずがっちりした体格で(しかも軽装なのでそのたくましさがしっかり分かる)、岩に突き刺さった剣くらい引き抜けるだろう、笑ってないで本気出せ!と思えるあたりはご愛敬(笑)。後にアーサーの臣下になるととたんに品のいい騎士になります。銀色の鎧に彼の金髪がまたよく映えて、本当に絵のような騎士姿。影がひとつもないような状況からグイネヴィアに出会い、心を動かされ、しかし、彼女がアーサーと愛し合っていることを知る。このあたりからの報われなさがとにかくすばらしい!グイネヴィアへの思いに偽りはないけれど、別にアーサーから彼女を奪いたいわけではない。グイネヴィアとアーサーが並んでいるところを見ているときの複雑そうな表情を見ているとこちらまで切ない気分になります。1幕前半では本当に迷いなんて一つもないように見えるほど朗らかだったのに、グイネヴィアと出会ってからは幸せな結末が想像できなくなりました。グイネヴィアを思うソロ(歌詞を読むとかなりストーカーっぽいがそのあたりはイケメン無罪ということで)の力強いように思えて高くか細いけれどしっかり届く甘い声が本当に魅力的。彼のルックス、力強く明るく朗らかなところと、そのルックスに似合わぬ繊細さがすごく生きた役でした。Markのこういうところが好きなんだとすごく久しぶりに思い出しました。
 さて、ランスロットのグイネヴィアへの愛情は見ていて痛いほど分かるのですが、たぶん最後までそれを気づかなかったアーサーとグイネヴィア。アーサーと同じような明快さがあり、その朗らかさとまっすぐさが魅力的なAnnemiekeのグイネヴィア。二人の男性を振り回しておきながらまったく嫌味に写らないのは彼女もまっすぐだからだと思います。アーサーにつれなくされて寂しかったというのがアーサーから心が一時離れた原因だというのは分かりますし(アーサーに助言したら「誰に口を利いている、国王だぞ」と言われて呆然と「ごめんなさい、私は自分の夫と話していると思ったの」と言ったときの可憐さというか、折れそうな孤独がどうしようもなく愛しい)。彼女もとても多面的な魅力を見せてくれました。登場した瞬間のどちらかといえば少女のような無邪気な愛らしさを持っているのに、時が流れるにつれてごく自然に王の隣にあるにふさわしい女性になっていきます。エリザベートで初めて彼女を見たときまるで恋に落ちたような気分…と思ったのですが、グイネヴィアが登場したときも同じことを思いました。本当になんてかわいらしいんでしょう!生き生きとして朗らかで、彼女を嫌いになる人なんていないだろうと思える温かさがありました。また、かわいらしいだけですまないのがグイネヴィアの魅力ではあると思います。確かに愛を語る女性ではありますが、実際ランスロットやアーサーの命を救ってるのも事実で…なんとなくそういうところがこの作品をRPGっぽくしてるとは思いますが、愛を語って守られるだけではないあたりがAnnemiekeらしいと思います。ソプラノが美しい役ではありますが、それでも芯が強いと感じさせるあたりも本当に彼女らしい。ちなみに今回のメインキャストは明らかに巨人の国の住人たちで、決して小柄でない…むしろ女性にしてはかなり大きい彼女がふつうに可憐な女性に見えました。ランスロットに抱きかかえられてる時なんて、小さく儚くしっかり抱き止めなければ消えてしまうんじゃないかと思うようなかわいらしさがありました(このシーンがまた二人とも破滅に向かって進んでいる空気があって大変美しかったです)。
 Sabrina Weckerlinのモルガナはなんというかイメージぴったりというか、なんとなく彼女の力強さを全面に出した感じ。こういう純粋な悪役って演じたことはなかったと思いますが、すごくは肌になじんでる。モルガナがらみが実は一番聞き取れず、自分のせいではありますがそこが残念でした。異父弟のアーサーを憎み、魔術師マーリンをたらし込む存在。メインキャストの中で唯一の「悪役」側にいるキャラクターですが、4対1のハンデなどものともせず、抜群の存在感でした。復讐にとりつかれてはいるけど決して自分を見失うことはなく、芯のしっかりした女性。どこか哀れさを感じさせるところもあり、報われてほしかったです。最初の修道女姿は鬱屈とした感じがしましたが、そこを飛び出して復讐を誓い、マーリンから魔道の秘密を盗もうとしている(?)あたり、アーサーと敵対する王と取引をするあたりのりんとした雰囲気は大変魅力的でした。相変わらずの力強い声は絶好調。そして、どんなに悪女を気取っても、どんなに力強い声で歌っても、強くなりすぎずどこか弱さを感じられるところが彼女のいいところだと思います。露出度の高い服を着ても色気がほとんどないところも、彼女らしくて好きです。
 Thomas Borchertの魔術師マーリンは言うまでもなくはまり役。おでこ全開の白髪長髪という姿にはびっくりしましたが、実際に見てしまうと意外と違和感なし。どれだけ偉い魔術師様かは知りませんが、その存在そのものがこの世ならざるものを感じさせました。すごく重要な役というわけではありませんが、音域の高めな部分を歌いあげる曲があり、登場したとたんに存在感を出さなくてはいけないという、今の彼のためのような役。高圧的なようなひょうひょうとしているような不思議な存在感で、偉そうだけど重くなりすぎない独特の存在感でした。アーサーと話しているときに感じるすべてを見通しているような笑みがなんとも印象的でした。モルガナとの二重唱は聞き応え抜群でしたありがとうございます。ぜいたくを言うならもうちょっとがんがんアレンジする曲が聞きたかったです。

 アンサンブルについてはそこまで特筆するようなことはなし。CDに比べてミュージカルでしたが、割り当てられていた曲も含めインパクトは弱かったです。魅力的だったのはアーサーの父と敵対する王くらい(壮年男性が魅力的と思えるあたり、さすがの層の厚さを感じさせますが)。TdVなんかでお名前見たことある方もいましたが、印象に残らなかったのが少し残念です。

 演出はいまいち…と聞いていましたが、悪くないと思いました。作品自体が役者ありきで作られているので、こんなものかなと。レベッカ(演出家はウィーンレベッカ、今公演と同じ)でもキャストが椅子や机を手で移動するような作りだったのですが、ちょっとそれが多用されすぎていたのが気になりましたが、場面転換はスムーズだったと思います。曲を聴いて訳して、いまいちどう演出されるか分からなかった曲も予想外に盛り上がる曲になっていました。「Schwert Und Stein」は訳しているとまるでアーサーが独り言を言っているようでしたが、曲の入り方も歌い方もいきなり王になる運命を突きつけるマーリンへの腹立たしさをぶつけるのがとても分かりやすかった。「Ein wahrer Held」ではグイネヴィアが沈んだアーサーを励まし、運命を受け入れるように心を動かしていること、互いに引かれあっていることがよく分かりました。「Die ruhmreiche Schlacht」は王になる決意をしたアーサーにひざまずくランスロットの朗らかさが魅力的。その後も物語が盛り上がっていくのがわかり、とても楽しい場面でした(というか、Thomas、Patrick、Markの重唱とか幸せすぎます…)。「Heute Nacht faengt es an」は訳知り顔で歌い始めるマーリンが良かった。曲的に若干1幕終わりの盛り上がりがない気がしましたが、演出は1幕終わりにふさわしいかっこよさでした。あと、ここに限らないのですが映像の使い方は好きです。「Morgen triffst du den Tod」は音だけでも戦いを予感させる音楽で魅力的でしたが、実際に見てみるとなおさら。居並ぶ騎士たちの、ただ立っているだけで美しいその姿が印象的でした。繰り返しになりますが「Was macht einen Koenig aus」はCDで聞いたときは「派手なソロの1曲」という感じだったのですが、実際に見てみるとちゃんと物語がここに集約していくことがわかり、これだけ個性豊かなキャラクターがそろっているけれど主人公はアーサーだとはっきり印象づけられました。

 衣装はいいものもあり悪いものもあり。鎧姿のように時代を感じるものもありましたが、現代的なものもありました。予算の関係か作品としてのアレンジかはちょっと見分けがつきかねました(アンサンブルの軽装がすごく現代的だったから)。ただ、全体的にすっきりしていて、簡素なセットとの相性は良かったと思います。
 カツラは本当に良くなってた!モンテクリストやドラキュラで感じた嫌がらせのように変な髪型もなくなってましたし。
 オーケストラについては言うまでもなく鉄壁。できればハープが欲しかったところではありますが。和太鼓があったことにはびっくりしました。和風になるわけではなく、激しい感情を表現するような使い方がおもしろかったです。
 ワイルドホーンですので、ほぼ全編歌です。CDに収録されていない曲もいろいろありました。一度しか聞いてないのでさすがに覚え切れませんが、グイネヴィアとランスロットの裏切りをアーサーが知ったあたりの「Alle vorbei(だとかなんとか…)」と繰り返す歌はかっこよかったです。
 ちょっと気になったのが殺陣のシーン。剣がとても重いことがよく分かってしまいました。実際にそれがその時代の剣の重さなのかもしれませんが(日本の剣は切るもの、西洋の剣は叩き潰すもの…と聞いたことはあります)、舞台としてはスピード感にかけ、いまいち魅力を感じませんでした。人数が多いシーンで、剣あり槍ありと結構おもしろそうだっただけに残念です。

 多分、キャストが変わるとがらりと雰囲気が変わる作品だと思います。日本だと日生あたりでやりそうですし、ドイツだとテクレンブルクあたりが好きそう。韓国も好きだと思います。いつか別の地域でやるとなったらまったく別の作品になると思います。そんなおもしろさを感じる作品でしたし、そういう作品だからこそぎりぎりファーストキャストで見られたことがうれしかったです。また、メイン5人にはそれぞれきっちり見せ場があるので、5人それぞれのファンとしてもまたうれしかったです。いろいろ文句はあったはずですが、見終わっての感想は「楽しかった」、ただそれだけです。


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欧州大陸側ミュージカル
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