ルドルフ再演
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ワイルドホーンのルドルフが再演されるということ。 場所は帝劇、主演は井上君、演出はウィーン版と同じ。
この一報を受けて、ウィーンミュージカルファンのほぼ全員が「なんでわざわざウィーン版を?」と言っておりました(苦笑)。 正直評判も良くありませんでしたし、実際に見て他のウィーンミュージカル(J&H、エリザベート、ロミジュリ、レベッカ、TdV)がとても手の届かない高いレベルの素晴らしい作品だったのに対し、唯一ルドルフだけが役者が良かったから救われているだけの作品だった。 役者は良かったですよ、Drewなんて面白くない作品のタイトルロールだったのに彼自身の評価は上がったほどに。 評判がいい作品は日本のオリジナル演出、評判の悪い作品は輸入演出。 意味が分かりません。 しかし久しぶりに井上君が見たいので見に行く予定〜。
ちなみに2年前のDrew(ルドルフをやっていたころ)と来年の井上君が1歳しか違わないという事実に気付き、本気で驚きました。
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(2011/08/28(Sun) 21:56:51)
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なんだかなあ。
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・吉野さん三銃士降板 公式でもはっきり公表されましたが、吉野さんが三銃士を降板とのこと。 人間だから怪我をするのは仕方ない。 しかし、アキレス腱断絶の人間を舞台に上げるな!(事務所のサイト) 怪我が悪化してその後の舞台活動に影響が出たらどうするのですか! 役者は絶対に舞台に立ちたいと思います、這ってでも、死んででも。 それを止めるのが製作サイドではないでしょうか。 きちんと医者の検査を受けさせ、代役の手配をする。 舞台に立ちたがる役者を止めて、治療に専念させる。 それができない東宝ミュージカルの弱点を見た気がしました。 一日も早く完治しますように(祈)。
・小池さんのロミジュリインタビュー 「フランスで創られたミュージカル「ロミオとジュリエット」を、今の若い俳優さんたちと一緒に、今の私たちにしか出来ない形で表現して行きたいと思っています。未完成かも知れませんが、そのエネルギーをお楽しみに!」(引用) 未完成の作品にお金を払ってくれるなんて、優しいファンに恵まれてますね。 私は優しくないけど。 ミュージカル界の大御所なんだから、こういうことは言って欲しくなかったなあ。 フランス版ロミジュリはそれこそ欧州あちこちでヒットしている「完成された」作品です。 安くないチケット代を取るのだから、作品自体は完成されてるのだから、完成された舞台を作ってほしい。
別のインタビュー。
「一幕に主人公のデュエットが4曲もある。ロマンチックさが前提の作品だが、歯が浮くのではないかと思った。ただ、お客さんも出演者も純然たるメロドラマを好きになってくれた。恋愛物語の魅力は時代を経ても変わらないのでしょう」 なに言ってるのかさっぱり分からん。 ロミジュリが純然たるメロドラマって、私がロミジュリを見る前の感想だわー。
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(2011/08/28(Sun) 02:01:01)
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Kバレエ来シーズンのメンバー情報
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Kバレエの来シーズンのメンバー情報が出ました。 以下公式ページから。
【昇格】 First Soloists 神戸里奈 ニコライ・ヴィユウジャーニン
Soloists 日向智子 First Artists 岩渕もも 小山憲 並河会里
この昇格については素直に全員嬉しいです! 特に神戸さん、ニコライさん、日向さん! 神戸さんはこのままプリンシパルに上がれるかはわかりませんが、ソリストのリーダーとしてみんなを引っ張っていって欲しいなと思います。 ソロでもコールドでも仕事きっちりなところが好き。 ニコライさんはキャシディさんしかできないと思っていたドロッセルマイヤー、コッペリウスが素敵でしたので、意外だけれど納得。 日向さんはずっとソリスト昇格を待っていたのでようやく!という気分です。 松根さんは昇格できませんでしたか・・・。 【入団】 Artists 杉野慧 辻久美子 脇真子 山田蘭
Apprentices 河合有里子 水谷優里
杉野さんと脇さんはKバレエスクール小石川校出身。 この間のワークショップパフォーマンスでソロルとガムザッティでした。 結構好きな踊りだったので、今後が楽しみです。
以下、ロミオとジュリエット公演のプログラムと比べて退団情報を集めました。 間違いがあったら指摘ください。 なお、下記の他に降格した方もいます。
副智美 内村和馬 星野姫 奥山真之介 高島康平 和田紗永子 (アパレンティス以下略)
このほか、ゲストプリンシパルからロベルタ・マルケスが抜けました。 残念です。 清水さんと康村さんがようやくゲスト・アーティストから抜けました。 飼い殺しみたいな状況だったので、これでようやくすっきりしました。 お二人の新天地での活躍を心から祈っております&楽しみにしています!
副さんについてはここしばらくずっと調子がいまいちだったのでついに来てしまったかという気分です。 星野さんは個人的にクララがとっても好きだったので残念です。 くるみのキャストが出た時からいやな予感はあったんですけどね・・・。 内村さん、奥村さん、高島さんは見分けはつかないものの名前に見覚えがあるのでさみしいです。 またどこの舞台で巡り合えますように。
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(2011/08/23(Tue) 21:47:36)
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ワイルドホーン作品日本上演予定(追記)
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今年の末から来年の頭までワイルドホーンの作品が連続して上演されます。 ワイルドホーンの作品はどれもよく似ていますが(苦笑)、耳馴染みが良くて歌がうまい人が歌えば耳が幸せなので楽しみです。
メモ書きも兼ねて (濱田さんがジキル&ハイドに決まったので追記しました)
○GOLD 〜カミーユとロダン〜 出演:新妻聖子、石丸幹二、伊礼彼方等 会場:シアタークリエ 演出:白井晃 上演期間:12月8日(木)〜12月28日(水) チケット発売:10月1日(土) ○ボニー&クライド 出演:濱田めぐみ、田代万里生、岡田浩暉等 会場:青山劇場 演出:田尾下 哲 上演期間:1月8日(日)〜22日(日) チケット発売:9月17日(土)
○ジキル&ハイド 出演:石丸幹二、濱田めぐみ、笹本玲奈等 会場:日生劇場 演出:山田和也 上演期間:3月(不明)
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(2011/08/23(Tue) 02:16:12)
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End of the rainbow(2011/07/02)
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Hamburger Kammerspiele
Judy Garland:Marion Martienzen Anthony:Thomas Borchert Micky Deans:Gunnar Titzmann
欧州到着初日&8時開演&芝居&初見という最悪の条件下での観劇(笑)。欧州観劇旅行に慣れている人なら、これがどんなにひどい状況か、分かっていただけると思います。ドイツ語堪能な人ならともかく、私レベルのドイツ語じゃ無理だ、これ・・・。理解するのは端から無理で途中で落ちなかっただけたいしたものです。 ジュディ・ガーラント、彼女の5人目の若い夫、ピアニストの三人芝居。ピアニスト役のThomas Borchert目当てで見に行きました。・・・特別これが見たかったわけじゃないけど、今はこれしかやってないんだもん・・・。晩年で、すでにアルコールとドラッグにやられて精神的に不安定なジュディと二人の男の物語。ジュディが既存の歌を歌う以外は芝居なので、500人入るか入らないかの劇場だったこともあって歌のシーン以外はマイクなし。生声Thomasと一人盛り上がってました(笑)。 1幕はジュディと若い夫(婚約者かな?)ミキ、そして仕事のパートナーアンソニーという関係で話が進んでいきます。2幕は・・・このあたり言葉が分からなかったのでしんどいのですが、ミキにとってジュディは自分がステップアップのために必要な存在、本当に彼女を愛していたのはアンソニーだった・・・多分、こんな感じのストーリーだったと思います。
Thomas目当てで行きましたが、とにかくこの晩年というか末期のジュディ役の女優さんが本当にうまかった!精神的に不安定で、薬が切れてぼろぼろのところから薬飲んで不自然なハイテンションまでとても自然でした。なにより、そんな危うい状態でも愛される資格のあるように見える「かわいらしい」女性でした。歌もすばらしく延びのある「往年の大スターだけど歌もちゃんと訓練し続けていてうまい」タイプでしたから、満足。なにより最後、顔の下半分を黒く塗って歯の一部を黒く塗って、そのままほっかむりすればいつでも泥棒役でコント出れるよ!という状態で歌った「Over the rainbow」が紛れもなく少女の澄んだ柔らかな声で、しかもその醜い姿でさえかわいらしく見える不思議な雰囲気があり、圧巻でした。Thomasがでてなかったら絶対に見ませんでしたが、いいもの見せてもらったと素直に思えました。 3人芝居ということもあり、基本的にみなさまうまかったです。ミキはジュディの新しい夫(婚約しただけなのかちゃんと結婚したのかは聞き取れず)でマネージャーでジュディに愛され彼女を愛しているように見えるけど実は・・・という感じだと思います。このあたり、一番この役のおいしいところが聞こえないあたりがつらい・・・。ジュディのめちゃくちゃぶりに振り回されつつも彼女にちゃんとついていっているあたりがとても良かった。ちょっとびっくりしたのがとっても背が高かったこと!Thomasより高いことはあっても低いことはないという感じがしました(Thomasは190センチ)。顔もちっちゃいし金髪だし、なにこの絵に描いたような8頭身のヨーロッパ人・・・。 Thomasは無精ひげのピアニスト。Thomas、髭に白髪が混じるようになったのかな?久しぶりに見る素顔のThomasはすっかり40代のおっさんで、でもそれがすっごく魅力的でほれぼれと見とれていました。役柄上歌ってはくれませんが、あのおっきな体をピアノの前に押し込んでピアノ弾いてくれてそれはそれで満足でした。Thomasといえば俺様クロロックですが、個人的にはちょっと不器用な感じのするところが好きなのかもしれないと、今回の芝居を見て思いました。アンソニーのクライマックスは2幕の後半、薬でぼろぼろのジュディに(多分ミキの思惑は知った後)、結婚を申し込む場面。もう舞台に出たりしなくていいから二人で静かに暮らそう・・・といった感じだと思うのですが結局ジュディはミキを選ぶ。1幕から見せていたジュディへの静かな愛情、そして真っ正面からの告白、そして結局ふられてしまったときのその表情。輝いていたまなざしからゆっくり光が消えていくようなその変化を1列目から見れたのが、この観劇での一番の収穫でした。マイペースなジュディ&ミキに振り回されてたり、いじけて膝抱えて座っちゃったり、ジュディの荷物だの洗濯物抱えてたり、ほんといろいろ損な役回りで不器用で、そんなところが大変魅力的でした。「なにを飲む?ウィスキー?」と聞かれて「ミネラルウォーター」と答えるような人です(笑)。あ、舞台奥の架空のオケに向かってピアノを弾きながらいろいろ合図を送るの姿も魅力的でした。 甘い空気を作るのはうまい人じゃないと思いますが、彼の不器用な愛情表現はその大きな体も相まって不格好でかわいらしいので、秋から始まるレベッカにはなにをおいても行かなくてはならないと決意を新たにしたのでした。
いいお芝居だったしThomasも満喫したしで「もうこのまま帰ってもいいかも〜」とさえ思ってしまったのでした(笑)。旅はここからです。
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(2011/08/21(Sun) 22:30:52)
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アイーダ(2011/08/06)
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アイーダ :井上智恵 アムネリス :大和貴恵 ラダメス :阿久津陽一郎 メレブ :金田暢彦 ゾーザー :飯野おさみ アモナスロ :牧野公昭 ファラオ :維田修二
【男性アンサンブル】 黒川 輝、朱 涛、田井 啓、品川芳晃、江田あつし、河野駿介、森 健太郎、徳永義満 【女性アンサンブル】 松本昌子、宝生 慧、加藤久美子、大村奈央、駅田郁美、杏奈、高橋亜衣、濱田恵里子
★★★★★ アイーダもう一回見たいなあ、智恵さんのアイーダいいって話だもんなあ、あ、そういえば去年マイルが失効する前にANAのクーポンに交換したんだけど、使っちゃわないともったないな。 というわけで、今年2回目の大阪遠征となりました。本当に、海にいるときに通っておけばよかったのに!
私が四季に通わなくなった理由はおもしろくない舞台に複数回当たったことと生オケを使わなくなって切れたということがあります。後者については問題継続中ですし改めてほしいのですが、前者については今年かなりいい舞台に出会えていると感じています。四季はキャストが読めない上にロングランの当たり外れがあるのですが今回のは間違いなく当たりでした。初日の直後に行ったときよりも、全体的に研ぎすまされていてとてもよかった!これだったら昼夜してもよかったかもしれないと思っています。(まあ、マチネだけ見て大阪のバレエ友達とおしゃべりして翌日マンママチネというスケジュールもなかなかいいものですが(笑)) まず、悪いところを言ってしまいます。生オケにしてくれ、あと、やっぱり脚本レベルでいろいろ台詞が変に分かりやすすぎるので(メレブのゾーザーの説明や牢屋でのアイーダとアモナスロとの会話など)突っ込みはいろいろ入れたい。それと、桟橋のシーンはいい加減どうにかしてくれ、泣けるか否かと言ったら今回はさすがに泣けたが、命がけの迫力という意味では今回も0点です、どうにかしてくれあのシーン・・・。 キャストで言ったら外れなしなんで、主役から。智恵さんのアイーダ、とってもかわいかった!濱田さんの方が王女然としていましたが、智恵さんはどちらかと言えば普通の女の子。自由奔放であるのは彼女の美点であるけれど、それは王女の資質ではない。王女になれない、王女になることを求められた、一人の恋する娘。自分が今までどれだけ愚かだったか捕らえられてから知り、奴隷であることを受け入れる姿、ヌビアの民を救うことを求められて逃げ出そうとする姿、可愛らしく、痛々しく、とても魅力的でした。今回はアムネリスがとても大人びていたこともあり、いい意味で子供っぽく見えました。ヌビアの救世主として君臨できるほど彼女は大人でもなければ強くもなかった。私の描いていたイメージのアイーダそのものでした。そして、恋する姿のかわいいこと!ラダメスに「愛してる」と言った辺りのやりとりが今までになく自然で、可愛らしく、二人でじゃれ合っている姿に心躍りました。歌の面では今までイメージしていた智恵さんのかわいい声でなくてびっくり。低く骨太で伸びやかなその声はアイーダにぴったりでした。ああ、やっぱり役者さんってすごい。 ラダメスは今回も阿久津さん。前回見て気に入ったので今回もいてくれてうれしい!このまま完走でしょうか?前回もよかったですが、今回ますますよくなったなあと思っています。戦場に出て何かを奪うことしか知らなかったけど、それはそのことしか教えられなかったからで、とても実直で正直で、どこか不器用でさえあるところが彼の魅力だと思っています。「アイーダがラダメスに恋に落ちる」辺りは濱田さんとの方がよかったかなと思いましたが、2幕は今日の二人の方が好きです。アイーダに出会ってどんどん変わっていくところがとても自然。序盤の残忍さがなくなっていって、迷いながら自分の生き方を探しているところが好き。そして彼の年齢を調べて本気で驚いた、え、もうこんな年だったの!?ま、まあ、私が学生の頃から役者さんですからね・・・。Mathias Edenborn(ドイツ語圏ラダメスオリジナル、ウィーン版ベンヴォーリオが有名かな、今度エリザベートのフランツやります)に似てるなあと思いつつ見ていたのですが、老け役まっしぐらな彼より年上とはびっくりだ・・・。・・・今すぐクロロックやってくれないかなあ・・・(上背があって高音のでる役者が気に入ると誰彼なく同じこと言ってるので特に他意はありません、日本のシステムでは無理なことくらい私もわかってるさ・・・)。 びっくり大当たりキャストの大和アムネリス。登場時は声はよく通るけど最初から王女然としてどこか知的なところがアムネリスっぽくないと思いましたが、ちゃんとアムネリスでした。阿久津ラダメスと並んでも身長にほとんど差がない、智恵アイーダと並ぶと親子のように身長が違う。ここまで身長によって役がせばまってしまうと思った人初めてです・・・。アムネリス、今までの二人は最初は頭の軽いおばかな子でしたが、彼女の場合はきちんと知的に見えました。それが違和感があったのですが、結局知的に見えても彼女は王女としてなにをすべきかなにを知るべきかを知らない人でした。頭がよくてもその頭の良さは美しさを磨くことにしか向かなくて、王女としてどうなるべきかということには向いていませんでした。そして徐々に彼女は王女としてなにをすればいいかを知っていく。自分の才能の使い方を知ったアムネリスは凛とした女王になる、その姿は本当に美しかったです。私はラブロマンスがあまり好きではありません。生まれ変わって再会するなんて普段ならときめかないものです。でも、アイーダとラダメスの時空を越えた再会はとても好きです。それは、二人の再会がアムネリスの望みだから。優しく二人を見守るアムネリスを見ると、これでアムネリスが救われたと思うのです。アムネリスはラダメスのことを確かに愛していたし、アイーダのことも友達と思っている。そして、王女であるアイーダとは本当の意味で友達になれたと思うのです。それを自分の手で、自分の意志で断ち切ったアムネリスにとって、それは納得した決断ではあれ心残りではあったと思うのです。墓の中で再会を誓ったアイーダとラダメスの物語は、そこである意味ハッピーエンドだと思うのです。けれどこの再会を見届けたとき、アムネリスの物語はようやく終わるともうのです。喜びや悲しみを超越したその暖かな笑顔に満たされました。 遠征のお目当ての一人、飯野さんのゾーザー♪前回見たときは7年前に見たかったと暴言を吐きましたが、なんのなんの全然現役でした。この間見たときよりも凛々しくてすてき!飯野さんのゾーザーは力みがなくて好きです。「悪い人です」と正面切って言うような人ではない。むしろ彼自身は「息子に甘すぎる父親」と自分のことを評価していてもおかしくない。それなのにやっていることは身勝手で残忍というのが彼の魅力だと思います。偉そうな態度といい高音中心の歌といい・・・とにかく飯野さんの魅力を改めて感じる役でした。ゾーザー、大好きなのです♪ 密かにお気に入り牧野さんのアモナスロ。維田さんのファラオはそれはそれで病弱な王者として好きですが、こちらは武人の王者という雰囲気があっていい。牢獄でとらわれの王者というのが一目で分かる。囚人の服を着ているが故にその威厳がにじみ出てくるような気がします。とても哀れに見えるところが、作品の雰囲気にぴったり。本当に素敵なキャラクターに仕上がってるので説明台詞が多いのがもったいない・・・。 メレブはひたむきなキャラクターでした。アイーダへの信頼は彼女が王女であるからということからきていて、彼女自身をメレブは知らない。それでも故国に帰りたいという慎ましやかな願いを抱く彼を悪く言うことはできない。彼自身もかわいそうだなとしみじみ思うのです。 そして今回感動したのがアンサンブル!前回見たときよりも迫力が増していて感動しました。特に男性陣。幕開き直後の兵たちは勢いがあり、その力強さが恐ろしい。ゾーザー軍団は動きが本当にシャープで、これが見たかったのだとひとしきり感動しました。
久しぶりに日本語のミュージカルにはまったのですが、聞きながら脚本レベルの突っ込みができてしまうのでちょっと集中できないところもあるかなと(苦笑)。引っかかるところはいろいろありつつも、とても好きな作品だと改めて感じました。
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(2011/08/15(Mon) 00:48:38)
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マンマ・ミーア!(2011/08/07)
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★★★★☆
ドナ・シェリダン :樋口麻美 ソフィ・シェリダン :岡本瑞恵 ターニャ :八重沢真美 ロージー :出雲 綾 サム・カーマイケル :芝 清道 ハリー・ブライト :味方隆司 ビル・オースティン :脇坂真人 スカイ :鈴木涼太 アリ :木内志奈 リサ :細見佳代 エディ :川口雄二 ペッパー :一和洋輔
【男性アンサンブル】 平田郁夫 杉原 剣 天野陽一 嶋野達也 正木棟馬 早川英佑 渡井真一
【女性アンサンブル】 真 優香 山崎菜摘 井上智映子 山中由貴 大槻純子 小菅 舞 撫佐仁美
初演の頃は通い詰めたマンマミーア。再演は生オケじゃないだろうと思ってチケットを取らず、そのあとはキャストが余りにもそそられないので放置していました。が、芝さんのサムが来たと聞いて突発で行きました。客席は満席、キャストが決まってから来た人の多い、とても盛り上がった公演でした。
まず、生オケ返して!マンマはミュージカルの中でも音量が大きいと楽しい作品だと思ってます。おなかの底に響くような音量が楽しかったんですけどねえ。オーバーチュアは意外と平気だったのですが、話が盛り上がるほどに生オケが恋しくなりました・・・。あと、マンマ・ミーアという作品は「笑ってはじけてその上泣ける」という作品だと思ったのですが、まあまあ笑えたもののカーテンコールまではじけられなかったのが残念。笑いについても全体的にいまいちちぐはぐで、あと一息まとまりがほしいというところはありました。うまい下手でなく、何かがうまくまとまってなくて最後の壁を破れていない感じがしました。 「泣ける」という意味では泣けました。この話はソフィとスカイが中心と思わせてドナとサムの物語ですが、二人がすれ違って傷つけあって意地を張ってそうやって生きてきた道のりが感じられました。 今回一番気になっていたのが「初演のソフィがドナになって初演のサムと組むとどうなるか」ということだったのですが予想よりもよかったです。樋口さんはドナをやるにはやっぱり若いというところはありました。声が高くなるとまだソフィいけるんじゃないかと思うこともありましたし、いろいろ若かった。この部分については彼女の年齢を考えると彼女の演技力と言うよりキャスティングした方に問題があると思うので特に彼女を悪く言うつもりはないです。5年後に見たいとは思いましたが。だからどうしてもドナとサムに年齢差を感じてしまったのが難点。逆に二人のやりとりがとても馴染んでいて、芝さんがこのカンパニーに来て1週間たってないとは思えない軽やかなやりとりだったのはいい面だったと思います。2幕の冒頭のやりとりなんか二人の若い頃を彷彿とさせるものがありました。息がぴったりで、お互いが特別な関係だったというのが分かる。明るく快活で行動的なドナと変なところでまじめで優しいサムと、たぶんこの二人はこのあと喧嘩しつつもなんだかんだ言ってうまくいったんだろうなと思わされます。SOSは二人の山あり谷ありの人生を感じさせるものだったのはよかったけど、普通のミュージカルならあの音量でいいけど、この作品あったらもう少しマイクの音量上げてほしいなあ・・・。初演のころ通い詰めたので芝サムの細かい演技は大体覚えているのですが、招待状を出したのがドナでないと知って慌てて帰ろうとするも帰る手だてがなくて自棄になったり、2幕冒頭のシーンでホテル増築のスケッチをしたりドナの気を荒立てないように言葉を交わしたり、「knouwing me knouwing you」でのソフィヘの優しいまなざしと自分の人生に対する後悔を改めてしていたり・・・。目が離せませんでした。 ロージーとターニャ、意外なことにロージーの方が作品に馴染んでいました。ターニャは相変わらずスタイルのいい美人さんですが、普通かな。ロージーは歌もうまいし小さくてパワフルなところがまさにロージー!つい最近登場したとはとても思えませんでした。 脇坂さんのビルは母親にさんざん聞かされていたので意外とよかったと思ってしまいました(苦笑)。外見はまさにビルなんですが、何となく全体がぎこちないのがもったいない。味方さんのハリーはいいですね〜、とぼけた王子様(笑)。すごくうまいという人ではないですが舞台にいると安心します。たぶんドナはハリーと結婚しても普通に幸せになったろうなと思います。でも、ハリーはハリーで別の幸せをちゃんと見つけているのがいいなと。まさにハリーそのもので、「僕も鈍いなあ」とちょっとゆったりしたテンポで言ってみたり、ターニャのアドバイス(?)をまじめに聞いたりするところがいつ見てもかわいい。「Our last summer」はこの作品で一番好きな曲なのですが、過ぎた時間を後悔するでもなくただ昔も懐かしむ、暖かな声に癒されました。今はちょっとぼけぼけしててふぬけてるけど、昔はドナにとって王子様だったというのが分かるし、でもそれが今の彼にふさわしくない言葉でおかしいし、そのバランスが好きでした。 ソフィはかわいかった〜。やんちゃな感じで、ドナとそっくりじゃないけど似てるな〜と思わされる。スカイはちょっとイメージと違うかなあ。台詞を見ているともうちょっと遊び人だと思うのですが、まじめな人ががんばって崩している感じがする。そして彼のウェディングドレスはきっと着こなせば似合う(笑)。ペッパーはおばかでかわいかったです♪
完全に満足したというと嘘になるんですが、マンマミーアってカーテンコールである程度それまでの不満が吹き飛ぶんですよね(正直お星さま半分はカーテンコールで追加)。そういう作品だと思います。満員の客席でみんなできゃーきゃー盛り上がって終わり、それで満足してしまう。というわけでいろいろ思ったのですが、最後の最後で全部吹き飛びました。いやいや、楽しかったです!
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(2011/08/07(Sun) 23:28:04)
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キャッツ(2011/06/05)
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グリザベラ :木村智秋 ジェリーロラム=グリドルボーン : 金平真弥 ジェニエニドッツ :鈴木釉佳之 ランペルティーザ :大口朋子 ディミータ :坂田加奈子 ボンバルリーナ :高倉恵美 シラバブ :五所真理子 タントミール :滝沢由佳 ジェミマ :小笠真紀 ヴィクトリア :廣本則子 カッサンドラ :井藤湊香 オールドデュトロノミー :米田 優 アスパラガス=グロールタイガー/バストファージョーンズ : 飯田洋輔 マンカストラップ :武藤 寛 ラム・タム・タガー :芝 清道 ミストフェリーズ :岩崎晋也 マンゴジェリー :斎藤洋一郎 スキンブルシャンクス :劉 昌明 コリコパット :横井 漱 ランパスキャット :高城将一 カーバケッティ :光山優哉 ギルバート :新庄真一 マキャヴィティ :金久 烈 タンブルブルータス :川野 翔
「神様、お疲れさまでしたー!」とジャポネスクの白舞台で見送った翌日、まさかキャスト変更で猫屋敷でその名を聞くとは思いませんでした・・・。今回、JCSにちょっとさすがに行きすぎているせいでお財布と相談して何度かあきらめようとしたのですが、まあ、行かないで後悔するよりは行って後悔した方がいいよねと行ってきました(笑)。お気づきのとおり、横浜キャッツは今回初です。
あんまり期待しなかったからか久しぶりだったからかそれとも実際によかったのか。すっごく楽しかったです!芝タガーもよかったのですが、全体的にとってもよかった!デュトロノミーの声がちょっと高いかなあと思ったのですが、ぱっと思いつく難点ってそれくらい。ぶっちゃけ空席だらけで最初はテンションが下がったのですが、舞台は中だるみしてないし、客席はのりがいいし、とっても楽しい舞台でした。 芝さんのタガーはそりゃもちろん、すごかったです(笑)。四季といえば歌も演技も良くも悪くもきっちりしてるとか上品すぎるとかあるのですが、そういうこと言うときは今度から「ただし芝清道を除く」と付け加えるべきですね(笑)。40過ぎても登場した次の瞬間に腰を振り始めるエロタガーは健在。50過ぎてもいけると思える安定感でした。歌い方も、個人的好みをいえばもっとやってほしいですが、四季にしては意外なくらいあちこち個人アレンジを入れている。それがタガーののりの良さを表現していてとっても楽しい。タガーのナンバーは本当にすごかった。舞台の中では、あれほど自由でありたいと思うくらい、すべて自由自在。完全に役をつかんで、完全にその役が体に入ってるからできると言ったらいいんでしょうか。やりすぎと言いたくなるほど暴れ回ってるのに、タガーというキャラクターの枠からは外れていない。一挙手一投足がタガーという「こんな楽しい生き方ないぜ〜」という雰囲気が漂ってて、本当に楽しい!客席も大盛り上がり、だからこそそのナンバーの後のグリザベラのシーンも引き立つ。それにしても、「この1シーンでチケット代もととった」という感じ、さすがです。襟を正す動きがいちいちかっこいいし、「全くなんにもしないのさ」で2階部分から落ちそうなくらい寝そべって足をあげるし、スキンブルのナンバーでは隣の猫の上にのっかってシラバブに怒られるし、幸せの姿でボンバルリーナが足下にいて色っぽいし、ああ、もう、かっこよすぎる楽しすぎる!品川時代から大好きな芝タガーですが、やっぱり素敵でした。彼の代表作はユダでもチェでももちろんマンカスでもなく、タガーだと思いました。あの迫力、自由な雰囲気、舞台好きなら一度見て損はない魅力があると思います。もう一回みたいと思いましたが、残念ながらたった1週だけでした。またきたら見ますよー! ぶっちゃけ他がぼろぼろでも芝タガー見られればいいやくらいの気持ちで行ったのに、他が素晴らしかったのが嬉しい誤算でした。マンカストラップが男前でかっこいい!ランペルティーザはころりころころ子猫でかわいい!思わずつれて帰りたくなるキュートさでした。マンゴジェリーも男前で二人の息もぴったり。泥棒猫二人はとっても楽しかった。ジェリーロラムはちょっといまいちかと思ったらグリドルボーンは出てきた瞬間から完璧!艶やかで伸びやかな美しい声にうっとりしていたら足下すくわれる感じがたまりません。バストファージョーンズはちょっと普通でしたが、グロールタイガーはかっこよかった〜♪シャム猫親分ギルバートはまさに武道の達人という感じで迫力満点。ジェミマが全体的にキュートで歌も意外としっかりしていたのが拾いもの。ディミータは迫力のあるシャープなお姉さまでかっこいい。ボンバルリーナは鼻にかかったような声とちょっとけだるげな雰囲気がとってもセクシー。シラバブはキュートな外見に透き通った声。基本きっちり押さえててくれてうれしかった。スキンブルはさわやか好青年で、作品の中で一番楽しいナンバーがとっても楽しかった!ミストフェリーズもかわいい黒猫で、どこかミステリアスでよかった。ところで近頃バレエばかり見ているからキャッツのダンスを見てどう思うかと思ったらとっても楽しむことができました。ミストフェリーズのフェッテも、あれを王子様がやったらちょっと乱暴でいらっとするとは思いますが、マジシャンの黒猫がやる分にはかっこよかったです。 他にもいろいろ楽しかったのですが、それこそ書ききれないです。はじっこにいたので舞台の中央を見るよりそばにきた猫を追いかけるという感じだったのですが、もうそれが楽しくて仕方ありませんでした。とっても楽しい気持ちで、劇場を後にしました。
正直、これだけ素晴らしい舞台なのにあんなに空席があったのはもったいないと思います。当日窓口に行って通路側の席が取れるなんてびっくりでした。しかも、ぎりぎりだけどタガー握手席!うれしいけど、複雑な気分でした。空席のある客席を見ながら、舞台って信用商売なのかと思わされました。特に四季はチケット発売時にキャストを発表しませんから、安くないチケット代にふさわしい舞台が見せてもらえると期待できないと、チケットを買えない。私自身四季のチケットはもう買わなくていいと思ったことが何度もあって現在の観劇回数になったので、いろいろ原因の心当たりはあります。空席が多いのは今の舞台が悪いからでなく、そんな過去にいろんな信頼を裏切った結果ではないかなあと、ちょっと思ってしまいました。少なくとも、今日の舞台はまた四季の舞台をみたいと思える、そんな空気を持っていました。(でも、キャッツやJCSは慣れてるからいいけど、他の作品はオーケストラじゃないとイヤだからやっぱりあんまり見に行く気がしないのも事実・・・)
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(2011/08/07(Sun) 23:12:10)
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