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ライオンキング(2005/07/13)

 こういうときだけ行動が早い。定時退社日なのをいいことに、さっくりと仕事を終わらせて(注・全く終わってないしきりもついてない)四季劇場へ。今、夢醒めがやってるからきっとピエロさんがお迎えしてくれるはず・・・と思ったら、今日は昼の部貸切でした・・・・寂しい・・・・。チケットは持っていなかったので、その場で購入。当日券でこれだけの席が買えれば上出来!という席でした、満足。
 開幕前はパンをかじりながら宣伝ビデオをぼんやり見てました。アスペクツのプロモーション映像、ジュリエッタとジェニーの顔が微妙に絶妙に映ってない映像ばかりで、四季は相変わらずだと妙なところで感動。というか、アレックス、ローズ、ジョージに変更は無いようで一安心。変更あったら暴れます。
 で、感想なんですが・・・・酷かったです、まじめな話すると。私はキャスト目当ての人間なんでこれでも見れるけど、そうじゃない人にはとてもお勧めできません。何が酷いってオーケストラ、やる気あんのかー!(涙)人数減ってんじゃないかと、思わずオケボックスの中を覗き見してしまうくらいの酷さでした。さらにアンサンブルもぐでぐでやる気あんのか状態で、全体にたるみきった糸のような緊張感でした・・・・。ああ、助けて・・・。

 そんな私の心の潤いは上田ナラ。はっきり言って、ひとかけらも期待してなかったんですが、これがどうしてかわいい、かっこいい。シャドウランドは力強くも、荒涼としたふるさとを思わせてくれるような物悲しさがあって気に入りました。もう少し動きがシャープになれば、完璧。次も見たいと思うナラでした。藤川さんのティモン、いつ見ても安定してうまいです。まとってる空気が軽いのかなー、なんでもないところまでおかしくって好きです。あとアンサンブルでは賀山さん、こちらも相変わらずの安定したうまさ。聞いていて気持ちのいい、張りのある声です。深水さんのムファサ、高音がちょっときつそうで、それが不満。でも、低音部はやっぱり渋くて素敵〜。どっしりとした物腰も素敵〜〜。そして、スカーと二人並ぶとちゃんと兄弟に見えるよ!満足です。

 褒めるとこ全部褒め終わったんで(これ以上文句言っても見ててつまらんでしょう(笑))お目当て下村スカー。もーーーーーーー、めちゃくちゃ良かった!当たり前なのかもしれないけど、でも、今まで見た中で一番良かった!久しぶりに、役者のファンやってることの醍醐味を感じました。惚れ直したというか・・・ああ、この人って本当にすごいんだなって実感したというか・・・そう思えるときって、本当に至福です。ちょっと太ってらしたのが残念でしたが(笑)。あと、スカーの狂気は前に見たときのほうが好きでした。今日はなんか普通。でもそれ以外は今日見たのが一番良かった。今まで、下村さんのスカーがいいときって「まるでスカーが主役に見える」ようなときでした。でも今日は、ちゃんと主役はシンバだった。下村さんのスカーは、その背後にいる真っ黒い闇の塊。腹黒くって、ねちっこくって、醜くて、でも、背筋が震えるほど美しい。下村さんの芝居見て鳥肌立ったのって久しぶりかも。血の気が引いて、そのあと背筋がゾクゾク震えるようなことが何度かありました。やばいなー、もう一回見たいなー・・・・。
 久しぶりにミュージカルに出演している下村さんを見て、やっぱり彼の芝居のうまさってミュージカルでこそ生きるものだと感じました。「スルース」のときに気になった右手の動き。スカーは左手に杖をついてることもあって全く気になりませんでした。むしろ、優美で艶かしいその動きはまさに悪役って感じで、うっとり見ておりました。ちょっと大仰な演技も、分厚いメイクと抽象的な衣装のおかげで、そこまで演技過剰に見えないし。水を得た魚といった感じでした。それと、年を重ねられたせいか、「おじさん」の雰囲気が出てたような気がします。きれい過ぎなくって良かったというか・・・・。でも、所作は美しいんで、王族の気品は持ってるし、元がきれいな人なんで、時折どきっとするほど美しいんです!あと、口の端持ち上げて、ちょっとゆがんだように笑うところがまた気色悪くってかっこよくって素敵で・・・。悪の華というより、悪の醜さ美しさ両方持ってるような感じでした。褒めすぎですか?十年来のファンだから仕方ないです、諦めてください(笑)。
 ちょっと気になったところを。
・スカー登場のシーン、ザズに狙いを定めて襲い掛かろうとするときに台詞が、まさに狙いを定めてる感じ。これはザズがおびえて逃げようとするのは仕方ないと初めて思えました。その後の挑発シーン、スカーにもムファサにも威厳と気迫があって素敵だった♪
・象の墓場。去っていったムファサたちに対して、あれほど憎しみを露呈したスカーって初めて見た。そしてその後「いや、待てよ・・・」という感じに思案に暮れる。なるほど。
・ハイエナたちのダンスシーン(名前忘れた)、ラストの笑い声がとにかく圧巻。マイクの電源切るまで笑ってたんだろうなー。
・「覚悟しろ」、これが良かった。最後の笑い方が、支配できることに喜びを感じるような残忍さを持ってました。怖くて怖くて、でも、びっくりするほどきれいだった・・・・。喜びをかみしめるような口元が、本当に素敵だった・・・・。胸を張ってプライドロックを降りていく様も、本当に美しい。
・2幕頭、ナラへのまとわりつき方が、本当にからみつくようでむかつく(笑)。この辺、スカーがかわいそうと、少しは思ったけど・・・でも、怖かった。支配欲というのかな、とにかくそれが完全に暴走して制御が聞かなくなってる感じ。頼みます、近寄んないでください。
・シンバがプライドランドに戻ってきたあたり、最初静かに出てきて、そのあと怒りを押し殺すように乱暴に尻尾を振っていた。これがまた怖かった。あ、さっきから何か言葉を忘れてると思ったら、「ナルシスト」って言葉だ。自分に酔ってる感じが、最後に自分の罪を告白するあたりにつながって良いかと。ラストのシンバに頭下げて、その後彼を突き飛ばそうとするところとか、まさに彼のやりそうなことに見えました。悪役として、無理なく筋が通ってました。
 ずーっとオペラグラスで追っかけていたばかですが、本当に指の動き一つ一つまできれいで、それに感動。久しぶりの下村スカー、満喫しました。まだ見足りないので、気がむいたらまた行きます(笑)。今回はしばらくいてくれるのかしら・・・どきどき。

[214] ゆず (2005/07/14(Thu) 01:30:09)



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