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新作歌舞伎 NARUTO -ナルト- (2018/08/23) ソワレ

 楽しかった8月もあと少しで終わり…ラストスパートです。今日の公演のことと、やっぱり好きなシーンをメモ書き程度に。(明日もお仕事ーー!ということで時間切れです)

 1幕序盤は心の中で役者さんたち応援。え、喉大丈夫?口回ってる?今変なところでぶつからなかった??等々、ささやかなところだけど心配になるようなところがありました。1幕の中盤を超えたあたりからエンジンかかってきたのか面白くなって一安心。
 イルカ先生、声も雰囲気も優しくて好きです。キャラが絞られてるから「ナルトが九尾に乗っ取られたら」のセリフがイルカ先生になるのはわかるんだけど、どうしてもナルトへの厳しさより、ナルトのこと心配している感じを先に受け取ってしまう。
 病室でのカカシの「失う苦しみは…」というくだり、声に悲しみは味わい尽くしたという雰囲気があって、短い時間だけど人生の深みを感じる。大蛇丸の大蛇がやってきたとき、サクラをサスケが本当に反射的に助けようとしているのがいいなあと思う。それがあるから、そのあと病室を出るときの「どけ」という一言が悲しい。
 綱手様の城壁ぶち壊し、妙に迫力がありました。綱手様が髪を後ろに払うしぐさが好きです。薬盛られた自来也が朝になって飛び出していくシーン、「ちくしょう」とかなんとか、いつもと違う叫び声あり。これが「すべてうまくいく方向になんとか持っていきたいと思ったけど最悪なことに綱手を殺さなくちゃいけないかもしれないし体の自由はきかないし腹立たしい」という自分に対するいろんな苛立ちが一言に込められていてよかったです。綱手様、「しゃんなろー」と殴り掛かるところの身軽さにびっくりしました。

 2幕始まった時思ったのですが、ナルト、背が伸びた?(伸びません)(ちょっとお衣裳がぶかついてる気がして心配…)
 サスケの剣を抜く、納めるの基本的な所作がとてもきれい。基本的な動きだけど少し変わった位置にあるから印象に残る。

 2幕の時にも思ったのですが、なぜか3幕のほうが感じます。ミナト、手がほっそりと優美できれい。
 死者の口寄せの後の自来也、なぜあの高下駄をはいて後ろ方向によろけられるのか、倒れることができるのか。後ろ方向に行くのって怖いのに、そういうためらいが一切ないから、本当によろめいてるように見えるんですよね。ああ、それにしても猿弥さんの自来也はかっこいい、ずるい。ナルトへの呼びかけから最後のつぶやきまで、このシーンは本当にひとかけらの隙もなくかっこいい。また、このシーンの迫力があるから、最後に出てきた時、満足気に笑っているのがいいのですよね。「納得がいくようにやり遂げた」感じがするから。
 六道仙人モード(?)になってからの猿之助マダラの人外感はすごいですね!空中での姿勢がとてもきれいで、上からつられているというより、足を踏ん張っている感じがするので空中に浮かんでいる感じがします。記憶違いでなければ愛之助マダラはサスケが木の葉側についたことに驚いていた気がするのですが、猿之助マダラはそれはなし。まあ、あれだけ強ければそりゃそうだろうと思ってしまいます。ナルトサスケとの戦いは後半に結構畳みかけるように二人が攻撃をしてやっとようやく倒れた感じがしました。二人で蹴りを入れたり、結構動きにドラマがある。最期はのけぞるような形で正面に倒れていきました…なんでそんな形で倒れられるのか…。
 これも散々書いてる気がするのですが、サスケがいろいろ態度を変えても、ここの最後の「火影とは…」のくだりでなんとなく彼自身がずっとなにを考えているか分かる気がするのです。イタチのやっていたことは正しかった、彼がやったことは火影にふさわしいと言える行いだったと、それを自分で証明しようとしているように見えるのです。このシーンでのサスケの「ナルトぉ」という呼びかけ、見下すような嘲笑するような感じがして、それがなんか物悲しい。
 本水のシーンはうまくなったというか…最初の方は本当に角に頭ぶつけそうで不安だったのですが、いつの間にかそんなこともなくなりました。台詞も聞き取りやすくなった…と思います。いまさら書きますが、武器を使った戦いから素手へ、最後に千鳥と螺旋丸というのがよいなあと思っています。右肩を刺されたサスケが、そのあとしばらくそこの傷を気にしている感じがいいなあと。
 最後の会話のところは、今日はなんとなくほのぼのムードというか。あー、もう本当にサスケってめんどくさい男だな!という感じなのですが。ナルトがどれだけ自分を信頼してくれてるか、友と思ってくれているかを試しているように思えるというか。そりゃ何度も同じこと言わせるなと言いたくもなるし、「そういやお前も意外とバカだった」というナルトの返し方はうまいなあと思わされます。「うるせーよウスラ」と一息で言って、言葉が見つからないように、顔を背けながら「トンカチ」。ようやくここでサスケは負けを認めた…そういう風に感じました。いつも以上に観客の笑い声が耳に入ってきたのですが、なんかそれもわかるようなというか、ああ、よかったこれで大丈夫だと、ナルトと一緒に笑いたくなるような、そんな幸せな空気でした。
 早くとも休演日を挟んだ後からだと思うのですが、最後の花道のところでサスケは無くなった左腕に触れて笑っているのですね。以前はもう少し不確かな未来を思って静かに笑っているという感じだったのですが、ナルトとの絆を思って本当に幸せそうに笑って歩いていました。本当にこの時のサスケはなんの不安もないし、なんの憂いもなく笑って旅立つ(もしくは旅の中にある)サスケと、もちろんサスケの旅路になんの不安もないけど、少し寂しそうに見送るナルトの対比は、やはり好きです。(あと、ラストの綱手様は結構ぎりぎりまで座っていて、その姿がなんとなく第一線を退いた、今の彼女は火影でないと感じさせて好きです)

[3097] ゆず (2018/08/24(Fri) 00:37:29)



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