観劇＋αの日々　くるみ割り人形のＤＶＤ見た

05月

くるみ割り人形のＤＶＤ見た

　Ｋバレエの「くるみ割り人形」のＤＶＤを母上と共にようやく見終える。場面ごとに大体全部見ていたんですが、これでようやく全部通しで見ました。いいところあり悪いところありでしたが、総じて面白かったです。

　ところで、この演出ではマリー姫（金平糖）＆くるみ割り人形、クララ＆ドロッセルマイヤーという組み合わせがかなり綺麗に確立しています。クララの踊りは思春期一歩手前の女の子のかわいらしい踊りで、マリー姫はクララが憧れるような姫君の舞。そんな違いを感じたのですが、くるみ割り人形とドロッセルマイヤーさんの踊りの違いは、明らかに役者自身の個性の違いのように思えました（苦笑）。マリー姫とくるみ割り人形のグラン・パ・ド・ドゥの間にクララとドロッセルマイヤーさんのパ・ド・ドゥがあるので、その違いがより一層際立って感じられました。哲也の踊りはやっぱりすごい。相変わらずよく回ってるし、よく飛んでる。少しでも多く動いて、とにかく「すごい」って言わせたい雰囲気が漂ってる。リフトもアクロバティックでおもしろい。キャシディさんは全く逆で、ぱっと見て「すごい」と思うことはない。でも、よくよく見ているとリフトがすごくうまい。アクロバティックではない、ごく普通のものでも、とにかくリフトされる女性の体重が全く感じられない。マリー姫＆くるみ割り人形のリフトはあくまで「リフト」だけど、クララ＆ドロッセルマイヤーさんだとクララがふわふわ宙に浮いているような感じ。確かにクララの方が背が低いから軽いとは思うけど、それ以上のものが感じられました。マリー姫とくるみ割り人形は二人で踊ってる。クララとドロッセルマイヤーさんはクララが中心になって、ドロッセルマイヤーさんは引き立て役に回ってる。でも、引き立て役に回った時の方が、彼自身魅力的に見える。「女性の生かし方を知ってる」というのは母上の言だけど、正にその通りでした。今までこういう「エスコートがうまい男性」というのは意識してはまったことはなかったのですが、これはちょっと深みにはまりそうかも・・・。
　ジャンプが多い振り付けで、躍動感があったのは面白かったのですが、見方によってはちょっと単調かも。哲也自身があまり好きではないのは分かるけど、もう少しワルツ的なものも入ってると嬉しい。特に人形の国でのフィナーレは振りを追うので精一杯という人が結構いて、個別で見るとそうでもないけど、全体で見ると「大急ぎで手をばたばた動かしてる」だけに見えてしまいましたよ・・・。演出のメンでは暗転なしで進むスムーズな物語の展開と、ロンドンを思わせる品のいいセットが気に入りました。衣装と鬘、一部は好きじゃないけど、全体的にはとてもかわいらしくて気に入ってます。うーん、やっぱりまた見たい。

[690] ゆず (2006/05/14(Sun) 03:06:16)

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