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Tanz der Vampire 個人的な見所

※ハンブルクで見たTdVの個人的な見所&好きなところです。普通にネタばれしてます。

・しょっぱなの雪の風景が素敵。がちがちに凍り付いてる教授と、やけにシリアスな曲調がまた素敵。

・Knoblauch、どこか古臭いんだけど、見るほどに癖になるダンスシーン。もう、これはこのままこの路線を突っ走ってくださいといいたくなる。小ぢんまりとした、まとまりのいいセットが素敵。周りの方々の小芝居も好き。

・Nie geseh'n、計算しつくされた動きが素敵!曲と人の感情と動きがぴったり合っていておかしいし、若い二人の清涼な声も魅力的。いろんな意味で職人技だと思う。

・Gott ist tot、石膏のようなクロロックの肌に見入ることから始まります(笑)。この世のものとは思えぬ美しさで好き。影の動き、ぼんやりと浮かび上がるザラの姿、遠くで語り合うようなクロロックとザラの声。絵になるシーンです。

・Wahehit、教授の早口言葉と高音が素敵。教授に限らず、このシーンも計算しつくされた職人芸のシーンだなと思う。アルフレート&ザラ、アルフレート&マグダのやり取りも好き。

・Einladung zum Ball、登場のシーンからしてかっこいい。こういう、一気に別世界に連れて行ってくれる演出は好きです。Gott ist totより役者さんの個性が出てる気がして、面白い。「お前、澄ました顔してその位置からだと明らかに全部見えてるだろ!」と心の中で突っ込みいれるのがひそかな楽しみ(笑)。そのあとのお尻ぺんぺんも素敵。

・Die roten Stiefel、全ての鎖から解き放たれ、高く飛び立つような曲。美しい舞踏会、アクロバティックなダンスシーン、絡み合いながら高みへ上っていくクロロックとザラの声。そのあとに訪れる祈りにも似た清涼な声。薄闇の中に浮かぶろうそくの火。ダンスシーンとしても歌唱シーンとしても素晴らしく、セットや照明も胸がいっぱいになるほど美しい。ミュージカルばんざい!と思いたくなる、素晴らしいシーンです。個人的に1幕のクライマックス。

・シャガールの死の話は、彼が生き返ってからが面白い。お約束なんだけど、そのお約束のどたばたがなんだかおかしい。ええ、ユダヤ人のヴァンパイアですから(っていうか、最強だと思うんですが・・・)。

・クロロックのお城関連のシーンは最初からとても素敵。客席に下りてくるヴァンパイアさんたちが一気に別世界へ連れて行ってくれる。アルフレート&教授とクロロック&ヘルベルトが別世界に住んでると感じられるところもいいな。何が起こってもその城の主としてふさわしい荘厳さを持つクロロックが本当に素敵!そして登場したとたんに笑いを巻き起こせるヘルベルトもまた素敵、意味深な視線もね(笑)。役者によるけど、この曲の最後は彼の声によって彼の住まう世界がどんどん開けていくような、そんな不思議な感覚に陥る。

・Totale Finsternis、肖像画のご先祖様たち、螺旋階段、もう、クロロックもザラもいないうちから感涙ものですよ。この荘厳な美しさを堪能するだけでも劇場に行く甲斐があるというもの。愛を語るのでは無く、それぞれの我をぶつけるような曲だけど、それでも声を通して二人が触れ合っているのが分かる。そこにある全てのものに酔いしれたくなるシーン。

・Carpe Noctem、もっと光と闇をはっきり描いてくれると嬉しいんだけどー、とか言っておりますが、やっぱり物語のあるダンスシーンって素敵。口元を真っ赤に染め上げたアルフレート(ダンサー)とマッチョヴァンパイアの並んだ姿の魅力と恐ろしさは、ちょっと言葉には表せない。

・Wenn liebe in Dir ist、ヘルバルトさいこー!私は乙女チックなヘルベルトが好きです(この役も解釈の幅広くって面白いわ)。曲が優雅なのに、どたばたなところが好き。

・Die unstillbare Gier、そういえば、初めてハンブルクに行ったとき、ここではじめて「Thomas Borchert」ではなく「Graf von Krolock」に会っていると思えた。とんでもなく長いのに、それを感じさせない曲。生きることを望んでいるわけでもない、かといって死を望んでいるわけでもない、しかし彼は確かにそこに存在している。静かだけれど、激しい、その激しさが物悲しい。聞けば聞くほど、読めば読むほどその魅力のとりこになるような曲。

・舞踏会、この言葉はあまり使わないけど、この場面にこそ相応しい「完璧」。特にクロロックがザラの血を吸うシーンはこの作品のクライマックスに相応しいでしょう。二人の息遣いまで伝わってくるような、その躊躇いと緊張が伝わってくるような一瞬。伯爵の黒い上着、ザラの赤いドレス、白い肌を流れる赤い血、抱き上げられたその姿、見守る吸血鬼たち・・・と脇でさりげなく気絶してるアルフレート(笑)、荘厳な城、伯爵の口元に流れる血とそれをぬぐう白いハンカチ。全てが完成してると思えるシーンです。息を詰めて見守る時の高揚感は、ちょっと他では体験できません。そのあとの、やけに取り澄ました顔をして踊るクロロックや、鏡に映っちゃった3人とか、全部ひっくるめて気に入っています。最高。

・ラストは物語の流れが素敵。ようよう逃げ切ったと思ったら・・・という感じ。なんだかんだ言いつつザラの尻にしっかりしかれそうなアルフレートが素敵。最後のダンスシーンは、振り付け的に目新しいものは無いけど、実力のある方が歌って踊ってだと満足してしまうこの不思議。最後に流れる血を模した背景を見たとき、「こりゃはまるわ」と思ったのもいい思い出。

とりあえず、東宝版を見る前に、好きなシーンを並べてみました。

[866] ゆず (2006/07/05(Wed) 02:07:39)




ありがとうございます!

こんばんは、お久しぶりです。
昨日は1日休みをもらい、今週末は久しぶりの2連休なので何とか復活できそうです。
お気遣い、ありがとうございます!

この記事を紹介していただいて、ありがとうございました!
好きな作品の魅力をどうしても自分の手で形にしておきたくて書いたものなので、一人でも多くの人に読んでいただけるのはとても嬉しいです。
ありがとうございます。

この作品は本当に演出&セットが秀逸だったので「B旧作品だけど役者さんは素晴らしい!」なんていわれるとちょっと寂しくなってしまいます。
胸のうちに思い描くだけだった耽美な吸血鬼の世界を、欧州人らしいテイストで、あほらしいまでにお金と技術をつぎ込んで作った装置、それに合うように作り上げられた照明そのほかの世界観は一見の価値があると今でも信じています。
作品的にびみょーな所は確かにあるのですが、是非ベルリンまで行って見て欲しいです。
あのセンス(世界観&コメディセンス)にはちょっと脱帽です。
これも日本に来日して欲しいですね〜。
Mateはもうナイトメアソロ(CDのもの)もヘルベルトもやるつもりはないかもしれませんが、ファンとしては是非、是非ともやっていただきたいなと思います。
コンサートで歌ってくれないかしら・・・と思ったのですが、どっちの役も一人、もしくはMayaさんと一緒だけでは難しそうですねえ。
でも、何らかの形でこの作品に触れてくれないかなと、期待だけはしてみます!

アメリカ版J&H、発売する気、あるんですかね・・・。
楽しみにしてるのに、さっぱり正式な発売日がアナウンスされないのでちょっと気になっています。
ちゃんと発売されるといいのですが・・・(ドラキュラの方は発売中止になったようですし・・・)

[919] ゆず (2006/08/26(Sat) 01:49:01)




同じ作品のコトですか、、、。

こんばんは。ゆずさん。体調は、いかがですか?

ゆずさんのこの見解のURLを
私のブログで紹介しちゃいました。
お断りもせず、すみません。

東宝版と同じ作品とは思えないゆずさんの感想に
うっとりです。

私の初「ヴァンパイア」観劇は
今回の東宝版です。

もう、ウィーン版「エリザベート」来日に引き続き
ウィーン版「Tanz der Vampire 」も、
Mate様ついでに来日してくれないかと思う今日この頃です。

あと、「J&K」の新アメリカ版CDは、
ゆずさんの仰っていた通り、
HMV通販では入荷が送れております、、、。


[917] satesate (2006/08/25(Fri) 23:30:06)



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