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Kバレエカンパニー:白鳥の湖(2005/06/12)

 久しぶりにバレエを見に行ってきました。「白鳥の湖」だけでいったら15年以上見てないと思います。古典なんだからもう一度しっかり見ておくべきだと思って早10年。ようやく見ることになりましたが・・・もうめちゃくちゃ良かったです!はっきりいってチケット代はばか高いんですが、このレベルだったら仕方ない。日本に根を下ろしてる(ここ重要)バレエカンパニーでこれだけレベルの高いものを見せてくれるとは思わなかった。チケット代が高い高いとずっと思ってましたしこれからも思うでしょうが、間違いなくまた見に行きます。それくらい、楽しかった!

 まず感動したのがコールドのレベルの高さ。女性なんか全員日本人(確か)なのに、めちゃくちゃ細くて手足が長い!そして同じリズムで動き、同じ角度で動いてるから、コピーでもしたかのように皆がそろってる。1幕のパーティーに出てきた娘さんたちも綺麗だったけど、白鳥になるとこれがまた涙ものに綺麗でした。幻でも見ているような、夢の世界にでもいるような、そんな感じ。なんだ、日本人もやれば出来るんじゃないか(涙)!男性陣は残念ながら日本人と外国人の混成だったのですが、その分、レベルは高かったです。ジャンプは高いし、それが続いても途中でへたれないし。隅から隅まで、安心してみることが出来ました(安心して見れなかったことが何度かあるんで・・・・)。男女共に、脚の動きが細やかで丁寧で見ていてうっとりしました。なんとなーくバッチュを多く入れてみたりして難しくしている気がしました。それを難なくこなしているように見えたあたり、さすがプロ。
 しかし、本当に白鳥達が綺麗でした。こんな綺麗なコールド、見た記憶がない・・・。楽しみにしていた4羽の白鳥も素敵でした。4人並んで手をつないで踊っている、有名なシーンです。結構好きなシーンなんで気合いを入れて見ていましたが、踊ってる方もめちゃくちゃ気合い入ってました。パディシャ(ジャンプの一種です)の高さが4人同じで、かなり早いのに着地のときちゃんと五番に降りてるのが見えて感動。細かな動きも多かったのですが、ぴったりとそろっていてとにかく見事でした。2話の白鳥も、夢みたいに綺麗でした。日によってはオデットやオディールを踊ってる人なんで当然なのかもしれませんが・・・・。人間らしさを感じない儚い美しさにただただ見とれるばかりでした。

 この演出では、オデットとオディールは別の人が踊っていました(普通は同じ人が踊る)。そのため、4幕で王子とオデット、ロッドバルト(悪魔)とオディールという明確な構図が見れて面白かった。オデットは手の動きが本当に綺麗でした。羽のような動きが本当にうっとりするほど綺麗。儚い雰囲気を持ちながら、確かな存在感がありました。一方のオディールは踊りが若いと感じましたが、力強さが魅力的。32回のグランフェッテも見事でした。オデットが優雅に空を飛ぶとしたら、オディールはばっさばさと羽を羽ばたかせて飛んでる感じ。二つの役を一人がやるっておもしろいなと思ってましたが、このまったく違う二人が物語のクライマックスに両方とも舞台の上にいるのも面白かったです。
 物語として全体を見ると、踊りの中心にオデットがいて、ストーリーの中心に王子がいると感じました。最初はへたれだった王子も、3幕の終りあたりからはずいぶんといい男になっていました。オデットはあまり変化がなかったかな。変化をしたのは白鳥達のほう。2幕で出て来たときは、ただ哀れで物悲しいだけの存在でした。それが4幕も終盤になったとき、確かに「群れ」として意思を持ち始めた。ロッドバルトに襲い掛かる様子をを見ているうちに、何故か涙があふれてきました。最初は自分たちの運命を嘆いているようだった白鳥たちが、今の自分たちの力で出来ることをやろうとする姿に心打たれました。ラストシーンは不思議な美しさと幸福感がありました。なんとなく、これは演じるほうも見るほうも日本人だからできることかもしれないと感じました。王子とオデットは幸福に暮らし、白鳥たちはどこまでも高く飛んで行く。なんとも余韻の残るラストでした。

 セットは斬新な感じもするけど、いかにもバレエらしい華やかなものでした。衣装も綺麗でした。特別華美ではないけど、踊っているときのふわふわした感じがまた素敵でした。ぱったと見た目現代的ですが、中身はがちがちの古典。バレエはクラシックしか受け付けない人間なんで(頭が固いだけ)、探していたものを手に入れたような満足感がありました。忘れてたけど、私は見事にそろったコールドが一番好きなのです♪
 ところでこのカンパニーのチケット代、熊川哲也が出る時と出ない時では大きく違います。彼が出るときのほうが数千円、高い。カンパニー自体のレベルの高さを知ったので、次のときは彼がいないときのチケットを取ろうかと思ったのですが・・・やっぱり、彼、うまいです。「上から吊ってる」と言われたほうが納得いくような高いジャンプ。ターンだって放っておけばいつまでも回ってるように思えます。昔は飛んでるだけ、回ってるだけだったのに、今はしっかり感情表現も豊かになったし・・・・。次も彼の出演してる回のチケットを取ってしまいそうで、今から困っています(笑)。
 やっぱり、バレエも楽しいな〜。


[162] ゆず (2005/06/12(Sat) 23:05:34)



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