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2014年夏の旅行
絶対にすべての感想をあげられないのでざっくりと。
・フリードリヒ
★★★★☆
念願かなって再演見れました!!
曲まで手を入れてほしかったのですが、残念ながら大変どうでもいいところ1曲変わったくらいで基本は同じ。
演出もDVD通り地味なものです。
若干説明ぜりふがうまくなったかもしれませんが。
半ばキャストを見に行ってるのであまり不満はないです。
初演からキャスト変更ありつつも、押さえるべきところは押さえていただいて大変うれしかったです。
あまりにも楽しくってどこから語っていいか悩んでるのでまたの機会に…。
見に行ってよかったです。
・キスミーケイト
★★★☆
客席は受けてたけど私は辛かった…飽きるんだよ…。
せりふが全部聞き取れてたら違ったかもしれませんので偉そうなことは言えませんが(特に劇中劇以外の部分の地名がドイツに変わっててどっかんどっかんうけていた)。
予習はふっるい映画版のみ。
こっちより退屈だったんだから辛いなあ。
一番しんどかったのが「じゃじゃ馬ならしの上演中の舞台裏での離婚したカップルのお話」という部分が生かされてなかったこと。
展開がたるすぎて、「今本番の舞台中である」ということを忘れる舞台裏ものってつまらないです。
こういうラブコメをドイツで見るのは珍しいのですが、言葉がわからないと難しいですね。
大河ドラマの方が展開が早く人の生き死にが絡んでいて感情の起伏が多いので、大まかなストーリーがわかってれば(勘違いも含め)楽しめる気がします。
ダンスも迫力があり、役者さんたちも健闘していましたし、最初は舞台の上になにもないのにいろいろ小道具やセットを運び込んで空間を作る演出は楽しかったですが、休憩なし2時間半のラブコメディって飽きます。
Thomasは押しの強さの中に不器用さもあり、とても自然体で演じていたと思うし相変わらずのええ声だったのですが、いまいち盛り上がれませんでした。
リリィもすごくうまかったしかわいげがあったのですが、カタリーナが、これは演出だと思いますが、かわいげがなかったのが残念。
もちろん男勝りのじゃじゃ馬でいいのですが、そのなかになんかかわいらしさがほしいなあと思うのです(この点、Mayaさんはキュートでした)。
ロイスとベンの若いカップルもよかった!
ちょっと古風な演技が作品にはまってまし、ダンスも抜群でした。
舞台はいまいちだったのですが、素晴らしかったオーケストラ!
古き良きコメディミュージカルなのにと言ってしまっては失礼ですが、さすが数をそろえただけあります。
厚みのある音楽に聞き惚れました。
・オペラ座の怪人
★★★★
Mathias追っかけえんやこらさっさ…。
見れなかったらどうしようと思いつつ、見れたよ、よかったよ…。
評判が恐ろしく悪いですが、評判の悪さがわかる「声質」。
ミステリアスさを全く感じない「陽性」とも言うべき声は、特に声ばかりが響く1幕がきついです。
でも、最後まで見るとちゃんとMathiasらしい、「これありか!」と思える解釈をぶつけてくるファントムで安心しました。
そう、こういう役者さんだって知ってるから彼のこと好きなの。
夢見がちなVarerieクリスティーヌととても相性がよかったと思います。
クリスティーヌが求めたからファントムは音楽の天使になった。
クリスティーヌは大人になったからもう音楽の天使は必要なくなった。
クリスティーヌが求めなくなったから音楽の天使は音楽の天使でなくなりすべての破滅を願ったけど、クリスティーヌが愛を示したから滅びることなく消えた…というおとぎ話。
ラウルがセカンドだったことがあっていまいち弱く、クリスティーヌが一人勝手に大人になった感じがしたのが少し残念でした。
カルロッタがすっごいかわいかった!
「わたくしうまいでしょう、当然ですけどね」という感じの鼻につくところがあって、これはクリスティーヌのかわいさはいいなあと思える。
カルロッタにしてはすごく若くて細くって美人。
でも声はしっかりオペラなカルロッタ。
舞台にいると鼻につくのに舞台から降りるとすねたりするところが妙にかわいいのが素敵。
アンドレとフィルマンのでこぼこコンビも楽しかった。
アンドレはそれでも舞台に興味があるしカルロッタのファンでもあったと思うのだけど、フィルマンは間違いなく経営のことしか頭にない俗物。
そのあたりのバランスがとても楽しかった。
結構面白かったけど、エンジンがかかるのが遅かったのとオーケストラこれでいいのかと思ってしまったのは事実。
・モンテクリスト
★★★★☆
つっこみどころだらけだけどチケット代が安くって(最前列40ユーロ以内)キャストのレベルが高かった作品。
海賊たちが全員女で着ている上着がどう見ても無印良品で千円で売ってるTシャツだったり、男性アンサンブルが二人しかいなかったり、男性のフォーマル服がふつうに現代のスーツだったり、ジャコポが女性だった時点で色々お察しください。
でも歌は本当によかったので、このお値段でコンサートだと思ったら十分ですしコンサートよりはおもしろかった。
Yngveのモンテクリスト伯は「本能で感じたまま演じている」という感じで、特に序盤の喜びや嘆きがダイレクトに伝わってきてすばらしかったです。
若干ラストが「自分が幸せになったから考え方変わった」という感じが強すぎてちょっと置いていかれましたが。
「いつかは王に」のリプライズで1幕が終わります。
メルセデスの「世界を抱きしめていた」の終盤がモンテクリスト伯との二重唱になっていたり、悪役三人組の歌がやたらと派手だったり、ラストが主役二人の「離れない」とアンサンブルのコーラスになっていたり、結構音楽のアレンジがおもしろかったです。
・コルピングの夢
★★★★
ついうっかり再訪。
初演からキャストも音楽も演出も大きな変更はありませんでしたが、若干見やすくなった気がします。
多分カールが血肉の通った人間になったのが一番の違い。
「忘れてはいけない、あなた方が何者なのか」の終盤あたりで理想を言うコルピングと結局現実の泥にまみれるカールという感じが強くなったのもよかったし、「私たちの夢に戻って」で感じた、「愛するものたちを守る自分でありたい」という弱さも感じられてよかった。
キャストについては文句ないけれど、昨年以上にスザンナをSabrinaが演じる必要があるのかと感じてしまったのが残念。
役者の力量と役の大きさが合わないの。
Claus DamとLeonさんは相変わらず作品の底ざさえをしてくれてすばらしかったです。
ちょっと色々ありまして今回は旅行日数に比べて観劇回数が控えめではありますが、見るべきものが見られた幸せな旅でした。
[2406] ゆず (2014/08/16(Sat) 00:12:48)
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