感想なのですが・・・・。 ええと、エルサレムのときはジーザスとユダを見たという気がしました。 ここ2回のジャポネスクはジーザスとマリアを見たという気がしました。 今回はジーザスを見たという気がしました。 ついにここまで来たか・・・・。

 どうも金マリアはあまり好きに慣れませんでした。 「さしすせそ」がきれいじゃないのが、どうにもこうにも。 「全て思うように行くでしょう」の「しょう」もきれいじゃなかったし。 「私はイエスが分からない」でジーザスから離れていく部分に何の感情も見えなかったし。 このあたり、大好きだから、こだわりがすごいのは分かってるのですが(苦笑)。 でも、井上さんのときは素直に楽しめた・・・・。 佐渡さんとどちらが好きかと言われると正直微妙です。 演技とルックスは佐渡さん、歌は(訛ってることをのぞけば)金さんかな。 今回見た中では井上さんが一番好きです。
 ユダは・・・・帰ってきてから思わず前回の観劇記を調べてしまいましたよ。 前回のジャポはちゃんと裏切りのキスしてるよ! 髪越しにやってるって書いてありました。 そのあとも、なんだかぐだぐだと思い入れが書いてありました(笑)。 キスをしないならしないでもいいんですが、全てがあっさりしすぎていて、 なんか感慨深さがありませんでした。 歌は迫力があるんですが、存在感が薄いというか・・・・。 エルサレムのときは「何でこの作品にマリアって必要なんだろう」としみじみ悩んだんですが、今回は 「何でこの作品にユダって(以下略)」としみじみ悩んでしまいました。

 なんというか、こんなに文句をいうなら見に行くなといわれそうですが・・・・それでも好きなんです。 感覚的にいろいろなものがぴたりとはまった感じがする。 その感じが好きで思わず通いつめています。 そしてこの作品はその感覚が味わえると知ってるから、他の作品ではその感覚を味わえないと知ってるから どうしてもきついことばかり思ってしまうんだと思います。 もっと面白くなれる作品だと思うのですが・・・・。 群集については、いくら書いてもエルサレムのときの繰り返しになりそうなのでやめておきます。 もっといいキャストで見てみたいよ・・・・。
 そんなわけで、ジーザスばかり見てました。 歌は正直言って前回の公演のほうが良かったのではないかと思うところはあります。 ゲッセマネとか、もっと迫力があったような気がする・・・・。 でも、見れば見るほど引き込まれる。 今回は「自分で治せ!」のあとで自分の手を見るところ、ペテロの否認のあと静かに笑ってうなずいたあたりに引き込まれました。 ゲッセマネも、良かった。 歌がどうこうじゃなくて、その存在感が魅力的でした。 やっぱり研ぎ澄まされた雰囲気がたまらない。
 昨日、母上と高井カヤパの魅力で盛り上がったため、今日もそののりで観劇をしていました。 やっぱり、このくらい徹底して自分の務めを果たしてくれると気持ち良いなあ。
 下村さんのヘロデ、やっぱり助六のほうが好みです。 雷様はあっさりしすぎというか、目のやり場に困るというか、いえ、なんでもないです。 息をつく暇を与えない迫力はさすが。 あまりの迫力に色々忘れていますが、楽しかったです。 何も考えずに楽しめるから、このシーンは好き。
 そんなわけで、相変わらずジーザスの事ばかり見ていました。 特別柳瀬さんのファンというわけではありませんが、白塗りジーザスは私の中で別格にあるみたいです。

 次は千秋楽、これで終わりです。 柳瀬さんの声復活してると良いな、吉原さんもう少しジーザスを愛してくれると良いな、 マリアは井上さんだといいな、下村さんの助六ヘロデ復活しないかな、 群集は思った以上に全然成長してくれなかったななどと思いつつ、来週を楽しみにします。
(2004/08/21)


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