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マンマ・ミーア!(2011/08/07)
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★★★★☆
ドナ・シェリダン :樋口麻美 ソフィ・シェリダン :岡本瑞恵 ターニャ :八重沢真美 ロージー :出雲 綾 サム・カーマイケル :芝 清道 ハリー・ブライト :味方隆司 ビル・オースティン :脇坂真人 スカイ :鈴木涼太 アリ :木内志奈 リサ :細見佳代 エディ :川口雄二 ペッパー :一和洋輔
【男性アンサンブル】 平田郁夫 杉原 剣 天野陽一 嶋野達也 正木棟馬 早川英佑 渡井真一
【女性アンサンブル】 真 優香 山崎菜摘 井上智映子 山中由貴 大槻純子 小菅 舞 撫佐仁美
初演の頃は通い詰めたマンマミーア。再演は生オケじゃないだろうと思ってチケットを取らず、そのあとはキャストが余りにもそそられないので放置していました。が、芝さんのサムが来たと聞いて突発で行きました。客席は満席、キャストが決まってから来た人の多い、とても盛り上がった公演でした。
まず、生オケ返して!マンマはミュージカルの中でも音量が大きいと楽しい作品だと思ってます。おなかの底に響くような音量が楽しかったんですけどねえ。オーバーチュアは意外と平気だったのですが、話が盛り上がるほどに生オケが恋しくなりました・・・。あと、マンマ・ミーアという作品は「笑ってはじけてその上泣ける」という作品だと思ったのですが、まあまあ笑えたもののカーテンコールまではじけられなかったのが残念。笑いについても全体的にいまいちちぐはぐで、あと一息まとまりがほしいというところはありました。うまい下手でなく、何かがうまくまとまってなくて最後の壁を破れていない感じがしました。 「泣ける」という意味では泣けました。この話はソフィとスカイが中心と思わせてドナとサムの物語ですが、二人がすれ違って傷つけあって意地を張ってそうやって生きてきた道のりが感じられました。 今回一番気になっていたのが「初演のソフィがドナになって初演のサムと組むとどうなるか」ということだったのですが予想よりもよかったです。樋口さんはドナをやるにはやっぱり若いというところはありました。声が高くなるとまだソフィいけるんじゃないかと思うこともありましたし、いろいろ若かった。この部分については彼女の年齢を考えると彼女の演技力と言うよりキャスティングした方に問題があると思うので特に彼女を悪く言うつもりはないです。5年後に見たいとは思いましたが。だからどうしてもドナとサムに年齢差を感じてしまったのが難点。逆に二人のやりとりがとても馴染んでいて、芝さんがこのカンパニーに来て1週間たってないとは思えない軽やかなやりとりだったのはいい面だったと思います。2幕の冒頭のやりとりなんか二人の若い頃を彷彿とさせるものがありました。息がぴったりで、お互いが特別な関係だったというのが分かる。明るく快活で行動的なドナと変なところでまじめで優しいサムと、たぶんこの二人はこのあと喧嘩しつつもなんだかんだ言ってうまくいったんだろうなと思わされます。SOSは二人の山あり谷ありの人生を感じさせるものだったのはよかったけど、普通のミュージカルならあの音量でいいけど、この作品あったらもう少しマイクの音量上げてほしいなあ・・・。初演のころ通い詰めたので芝サムの細かい演技は大体覚えているのですが、招待状を出したのがドナでないと知って慌てて帰ろうとするも帰る手だてがなくて自棄になったり、2幕冒頭のシーンでホテル増築のスケッチをしたりドナの気を荒立てないように言葉を交わしたり、「knouwing me knouwing you」でのソフィヘの優しいまなざしと自分の人生に対する後悔を改めてしていたり・・・。目が離せませんでした。 ロージーとターニャ、意外なことにロージーの方が作品に馴染んでいました。ターニャは相変わらずスタイルのいい美人さんですが、普通かな。ロージーは歌もうまいし小さくてパワフルなところがまさにロージー!つい最近登場したとはとても思えませんでした。 脇坂さんのビルは母親にさんざん聞かされていたので意外とよかったと思ってしまいました(苦笑)。外見はまさにビルなんですが、何となく全体がぎこちないのがもったいない。味方さんのハリーはいいですね〜、とぼけた王子様(笑)。すごくうまいという人ではないですが舞台にいると安心します。たぶんドナはハリーと結婚しても普通に幸せになったろうなと思います。でも、ハリーはハリーで別の幸せをちゃんと見つけているのがいいなと。まさにハリーそのもので、「僕も鈍いなあ」とちょっとゆったりしたテンポで言ってみたり、ターニャのアドバイス(?)をまじめに聞いたりするところがいつ見てもかわいい。「Our last summer」はこの作品で一番好きな曲なのですが、過ぎた時間を後悔するでもなくただ昔も懐かしむ、暖かな声に癒されました。今はちょっとぼけぼけしててふぬけてるけど、昔はドナにとって王子様だったというのが分かるし、でもそれが今の彼にふさわしくない言葉でおかしいし、そのバランスが好きでした。 ソフィはかわいかった〜。やんちゃな感じで、ドナとそっくりじゃないけど似てるな〜と思わされる。スカイはちょっとイメージと違うかなあ。台詞を見ているともうちょっと遊び人だと思うのですが、まじめな人ががんばって崩している感じがする。そして彼のウェディングドレスはきっと着こなせば似合う(笑)。ペッパーはおばかでかわいかったです♪
完全に満足したというと嘘になるんですが、マンマミーアってカーテンコールである程度それまでの不満が吹き飛ぶんですよね(正直お星さま半分はカーテンコールで追加)。そういう作品だと思います。満員の客席でみんなできゃーきゃー盛り上がって終わり、それで満足してしまう。というわけでいろいろ思ったのですが、最後の最後で全部吹き飛びました。いやいや、楽しかったです!
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(2011/08/07(Sun) 23:28:04)
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キャッツ(2011/06/05)
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グリザベラ :木村智秋 ジェリーロラム=グリドルボーン : 金平真弥 ジェニエニドッツ :鈴木釉佳之 ランペルティーザ :大口朋子 ディミータ :坂田加奈子 ボンバルリーナ :高倉恵美 シラバブ :五所真理子 タントミール :滝沢由佳 ジェミマ :小笠真紀 ヴィクトリア :廣本則子 カッサンドラ :井藤湊香 オールドデュトロノミー :米田 優 アスパラガス=グロールタイガー/バストファージョーンズ : 飯田洋輔 マンカストラップ :武藤 寛 ラム・タム・タガー :芝 清道 ミストフェリーズ :岩崎晋也 マンゴジェリー :斎藤洋一郎 スキンブルシャンクス :劉 昌明 コリコパット :横井 漱 ランパスキャット :高城将一 カーバケッティ :光山優哉 ギルバート :新庄真一 マキャヴィティ :金久 烈 タンブルブルータス :川野 翔
「神様、お疲れさまでしたー!」とジャポネスクの白舞台で見送った翌日、まさかキャスト変更で猫屋敷でその名を聞くとは思いませんでした・・・。今回、JCSにちょっとさすがに行きすぎているせいでお財布と相談して何度かあきらめようとしたのですが、まあ、行かないで後悔するよりは行って後悔した方がいいよねと行ってきました(笑)。お気づきのとおり、横浜キャッツは今回初です。
あんまり期待しなかったからか久しぶりだったからかそれとも実際によかったのか。すっごく楽しかったです!芝タガーもよかったのですが、全体的にとってもよかった!デュトロノミーの声がちょっと高いかなあと思ったのですが、ぱっと思いつく難点ってそれくらい。ぶっちゃけ空席だらけで最初はテンションが下がったのですが、舞台は中だるみしてないし、客席はのりがいいし、とっても楽しい舞台でした。 芝さんのタガーはそりゃもちろん、すごかったです(笑)。四季といえば歌も演技も良くも悪くもきっちりしてるとか上品すぎるとかあるのですが、そういうこと言うときは今度から「ただし芝清道を除く」と付け加えるべきですね(笑)。40過ぎても登場した次の瞬間に腰を振り始めるエロタガーは健在。50過ぎてもいけると思える安定感でした。歌い方も、個人的好みをいえばもっとやってほしいですが、四季にしては意外なくらいあちこち個人アレンジを入れている。それがタガーののりの良さを表現していてとっても楽しい。タガーのナンバーは本当にすごかった。舞台の中では、あれほど自由でありたいと思うくらい、すべて自由自在。完全に役をつかんで、完全にその役が体に入ってるからできると言ったらいいんでしょうか。やりすぎと言いたくなるほど暴れ回ってるのに、タガーというキャラクターの枠からは外れていない。一挙手一投足がタガーという「こんな楽しい生き方ないぜ〜」という雰囲気が漂ってて、本当に楽しい!客席も大盛り上がり、だからこそそのナンバーの後のグリザベラのシーンも引き立つ。それにしても、「この1シーンでチケット代もととった」という感じ、さすがです。襟を正す動きがいちいちかっこいいし、「全くなんにもしないのさ」で2階部分から落ちそうなくらい寝そべって足をあげるし、スキンブルのナンバーでは隣の猫の上にのっかってシラバブに怒られるし、幸せの姿でボンバルリーナが足下にいて色っぽいし、ああ、もう、かっこよすぎる楽しすぎる!品川時代から大好きな芝タガーですが、やっぱり素敵でした。彼の代表作はユダでもチェでももちろんマンカスでもなく、タガーだと思いました。あの迫力、自由な雰囲気、舞台好きなら一度見て損はない魅力があると思います。もう一回みたいと思いましたが、残念ながらたった1週だけでした。またきたら見ますよー! ぶっちゃけ他がぼろぼろでも芝タガー見られればいいやくらいの気持ちで行ったのに、他が素晴らしかったのが嬉しい誤算でした。マンカストラップが男前でかっこいい!ランペルティーザはころりころころ子猫でかわいい!思わずつれて帰りたくなるキュートさでした。マンゴジェリーも男前で二人の息もぴったり。泥棒猫二人はとっても楽しかった。ジェリーロラムはちょっといまいちかと思ったらグリドルボーンは出てきた瞬間から完璧!艶やかで伸びやかな美しい声にうっとりしていたら足下すくわれる感じがたまりません。バストファージョーンズはちょっと普通でしたが、グロールタイガーはかっこよかった〜♪シャム猫親分ギルバートはまさに武道の達人という感じで迫力満点。ジェミマが全体的にキュートで歌も意外としっかりしていたのが拾いもの。ディミータは迫力のあるシャープなお姉さまでかっこいい。ボンバルリーナは鼻にかかったような声とちょっとけだるげな雰囲気がとってもセクシー。シラバブはキュートな外見に透き通った声。基本きっちり押さえててくれてうれしかった。スキンブルはさわやか好青年で、作品の中で一番楽しいナンバーがとっても楽しかった!ミストフェリーズもかわいい黒猫で、どこかミステリアスでよかった。ところで近頃バレエばかり見ているからキャッツのダンスを見てどう思うかと思ったらとっても楽しむことができました。ミストフェリーズのフェッテも、あれを王子様がやったらちょっと乱暴でいらっとするとは思いますが、マジシャンの黒猫がやる分にはかっこよかったです。 他にもいろいろ楽しかったのですが、それこそ書ききれないです。はじっこにいたので舞台の中央を見るよりそばにきた猫を追いかけるという感じだったのですが、もうそれが楽しくて仕方ありませんでした。とっても楽しい気持ちで、劇場を後にしました。
正直、これだけ素晴らしい舞台なのにあんなに空席があったのはもったいないと思います。当日窓口に行って通路側の席が取れるなんてびっくりでした。しかも、ぎりぎりだけどタガー握手席!うれしいけど、複雑な気分でした。空席のある客席を見ながら、舞台って信用商売なのかと思わされました。特に四季はチケット発売時にキャストを発表しませんから、安くないチケット代にふさわしい舞台が見せてもらえると期待できないと、チケットを買えない。私自身四季のチケットはもう買わなくていいと思ったことが何度もあって現在の観劇回数になったので、いろいろ原因の心当たりはあります。空席が多いのは今の舞台が悪いからでなく、そんな過去にいろんな信頼を裏切った結果ではないかなあと、ちょっと思ってしまいました。少なくとも、今日の舞台はまた四季の舞台をみたいと思える、そんな空気を持っていました。(でも、キャッツやJCSは慣れてるからいいけど、他の作品はオーケストラじゃないとイヤだからやっぱりあんまり見に行く気がしないのも事実・・・)
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(2011/08/07(Sun) 23:12:10)
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ジーザス・クライスト=スーパースター エルサレムver.(2011/5/5)
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ジーザス・クライスト :芝 清道 イスカリオテのユダ :金森 勝 マグダラのマリア :高木美果 カヤパ(大司教) :金本和起 アンナス(カヤパの義父) :阿川建一郎 司祭1 :平山信二 司祭2 :内海雅智 司祭3 :伊藤潤一郎 シモン(使徒) :本城裕二 ペテロ(使徒) :飯田達郎 ピラト(ローマの総督) :村 俊英 ヘロデ王 :下村尊則 ★★★★★
JCSが好きです。 今まで見た舞台の中で、この作品が一番好きです。10数年前に初めて見てそう思い、今もその思いは変わってません。中でも特に四季のジャポネスクが好きです。国外で見たのはイギリスとドイツで1回ずつだけですからあまり偉そうなことは言えませんが、とりあえず今のところ、四季版が一番好きです。
久しぶりにJCSを見たという満足感でいっぱいです!好きな作品だからまだ上を目指して欲しいというところもありますが、久しぶりに胸一杯満足がいく作品が見れて本当に幸せです。こういう満足感があるから、舞台を見るのってやめられないのですよ!
初日直後に1回行ったのですが、段違いによくなっていました。特にジーザス。芝さんのジーザスは悪くないけど何かあとひと味足りないというのがなくなり、きちんとジーザスとして一貫した個性が見えました。まだもう一息という部分もあるのですが、まだ伸びしろがあるという感じでこれからどう伸びていくかとっても楽しみです。 芝さんのジーザスは神になりきれなかったジーザス。人と違う力を与えられ、けれど神にはなれなかった、そして人にも戻れない。このあたりのジレンマが「ジーザスの神殿」辺りから出てきて、その中途半端さが、やりきれなさがとても切なかった。自分を求める人たちに手をさしのべるけどなにもできない、その苦しさが、追いつめる群衆の力強さと相まってこちらに伝わってきました。群衆の手を振り払ったとき、ジーザス自身も傷ついたのがよく分かった。そしてゲッセマネで捕らえられた後も、彼は結局神にはなりきれなかった。嘲りの声を聞くまいとしても聞こえるし、痛みを感じまいとしても痛いし、心も傷ついていた。それを精一杯顔に出さずこらえようとするのが、芝さんのジーザスでした。神になりきれなかった男は人間のまま、それでも神の名を唱えて死んでいく。前回は見えなかった芝さんのジーザス像が今回はちゃんと見えて、満足です。
金森ユダも良かった。運命に翻弄される一人の人間。 前回は何にも感じなかったジーザスとユダのやりとりも、今回はちゃんと二人の感情の流れが見えた。ジーザスはユダを振り払いたくなかったし、ユダは振り払って欲しくなかった。ジーザスはユダのことを信頼していて、振り払っても彼を失うことはないと思っていたけれど、そうじゃなかった。ユダが出ていったとき、ジーザスは自分の運命を受け入れることを決めたように思えました。ユダを見送ったあとで一人背中を丸めうずくまるジーザスの姿が本当に哀れだった。 舞台ってたまに理屈ではそこまですごいと説明できないけど、とんでもなく心が揺さぶられることがあります。今日のスーパースターはまさにそれ。なにが心にぴったりはまったのか分かりませんが、声を上げて泣きたい気持ちを抑えながら見ていました。金森さんのユダの声も迫力があったし、うまいけど上品でないそのしゃがれ声はユダにぴったり。ジーザスは地べたを這うように十字架を背負い歩いていく。芝さんはご存じの通りそんなにスタイルはよくありませんが、その姿は14世紀くらいの宗教画のように、人間的であり神々しくもあった。それは意地だったのかもしれない、無心だったのかもしれない。その姿を、群衆たちの動きを、司祭たちの視線を、その場にあるものすべてを感じながら、見入っていました。この瞬間、私は舞台じゃなくって今起こっている事件を見ていたのだと思います。そのくらい、のめり込みました。 そして最後、今までの騒ぎが嘘のように静かになったゴルゴダの丘の上で息絶えたジーザスと十字架を見上げるマリアと弟子たちの姿、そして地面に描かれた十字架の影をそれこそ夢を見るような気持ちで見ていました。本当にいい舞台でした。
ほかのキャストも今回はびっくりするほど「当たり」でした。特に大当たりで喜んでいるのが司祭の5人!みんな歌がうまくってあくどくて、聞いていて本当に幸せです。ユダを追いつめる存在感もあるし、ジーザスに対するものとして存在している。 シモンは今回特に好きでした。歌も迫力あるし、若くて勢いがある。なにより体が柔らかいのか足がきれいに開いているのですが、これが程良くがに股に見えて(笑)、なんとも言い難い品のなさになっておりました。これがまたこの作品の泥臭い雰囲気を盛り上げてくれたと思うのですよ。 ペテロも気に入っています。線が細く、弱い感じのする青年。この弱さがちゃんと声にも姿にも出てて良かった。 楽しみにしていた下村ヘロデ。久しぶりに見ましたがやっぱりいいですね♪今回は若干衣装がよれよれしている感じでしたが、5分間のエンターテイメント、大変楽しませていただきました。スリットから覗く細い足、金のおぱんつ、自在に操る赤いマント、そして王者らしい威圧感とジーザスに対する嫌らしいまでの圧力。きらびやかな衣装に負けてないその豪奢な雰囲気と、重い空気を振り払いこの先のさらに重い展開のための体力を蓄えるための余裕を与えてくれる華やかさ。十分に堪能いたしました。
キャストが全体的に良かったのもそうなんですが、群衆が久しぶりに良かった!これですよ、これ、ジーザスはこれがないと!四季のジーザスはジーザスよりも群衆が大事といっても過言ではないかもしれませんん。全力で愛し、全力で求め、そして全力で裏切り、憎む。この力のぶつかり、舞台で転げ回る人々、これがあってのジーザスです。前回見たときは「群衆じゃなくってこれじゃアンサンブル!」と切れたものですが、今回はちゃんと群衆でした。雑多で猥雑な感じ、薄汚れて顔のない感じ、そこにいるのは個人じゃなくて群衆という大きな存在の一部。その雰囲気が良く出てました。個人的にエルサレムで一番注目している群衆、鞭打ち男は今回もいい男で満足でした。あの跳び蹴りが魅力的なのです。
上を求めればもっときりなく求められます。芝さんのジーザスはまだ作り込めるし、群衆ももっと力強くなれる(あとマリアどうにかして・・・)。それでも今日はこれだけの舞台を見せてもらえて本当に満足しています。近頃四季の舞台を見てもどうも上品に品よくおとなしくまとまっている感じがしましたが、歌も芝居も、いい意味ではみ出していて迫力がありました。四季特有のしゃべり方も全編歌ということで違和感なし。それどころかあのはっきりしたしゃべり方のおかげで一言一句ちゃんと聞き取れて、ストレスなく聞くことができました。 これから続くジャポネスクとアンコールエルサレム。このままさらに上を目指し、駆け抜けていって欲しいです。
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(2011/05/05(Thu) 18:45:13)
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アイーダ(2011/4/2)
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アイーダ :濱田めぐみ アムネリス :佐渡寧子 ラダメス :阿久津陽一郎 メレブ :中嶋 徹 ゾーザー :飯野おさみ アモナスロ :石原義文 ファラオ :勅使瓦武志
オリジナルキャストが来たということで、大阪まで行ってきました!とっても楽しかったです、また行きたい!
アイーダは東京千秋楽直前にみたのですが、キャストがいまいち気に入らなかったので、このオリジナルキャストは本当にうれしかったです。キャストが良くなった分、良いところと悪いところがはっきりした気がしますが、やっぱり好きな作品です。 濱田さんのアイーダは眼福でした。そもそも今回の遠征のきっかけはツイッター上で「濱田さんはアイーダそのもの」という呟きを見たからでした。東京で見たときのアイーダも力強くて素敵でしたが、「そのもの」といわれるキャストはやはり舞台ファンとして見てみたいものです。実際に見てみて納得しました。何者にも捕られない王女、自由で愚かで高貴。すべてが魅力的で、特別だと思わせる。なによりその歌声!日本の女優さんってソプラノの方が多い気がするのですが、メゾソプラノ、アルトの声って素晴らしいと思えました。力強く迫力のある、しかも音域ぴったりと思える歌声は聞き応えがありました。この声だけでも、遠征の甲斐があったというものです。 アイーダは彼女の思うとおり、人の上に立つ者として優れているわけではないと思います。その自由な心は魅力的だろうけど、それ故に捕らわれたのだとしたらやはり王族としてふさわしくないと思う。それでも育ちはいいから気品はあるし、彼女を女神として求める人の気持ちも分かる。自由でありたいと思う心、人に求められ運命に縛り付けられる姿、それでもラダメスに惹かれる心。私はアイーダは愚かだと思ってる。でも、愛に殉じて王女になりきれなかった彼女がとても魅力的だと思うのです。 阿久津さんのラダメス、やっぱりラダメスはがたいがいいと見応えありますね。こちらも眼服(笑)。ダメダスと一部で呼ばれているだめな男ですが、だめな男だけど惚れるのは分かるなあと。ルックスがいいのはもちろんですが、自分に正直で不器用なところが魅力的。見終わって、ラダメスはアイーダに会って初めて人の心を持ったのかもしれないと思った。アイーダに会った直後、彼女に体を洗えと言ったときの笑い方動き方がとても残忍だった。それが徐々に変わっていく。自分の物をすべて与えてしまう(将軍だったら奴隷を救うのにもっと遠回りだけど深いことができるはずだけどそれをしない)、全てをなくしても家を造ることができると思う(自分たちで作るというより、誰かに作らせるような側面が強い)、彼は結局最後までぼんぼんで将軍だったけど、愛を知らない心で精一杯アイーダの愛を得ようとした。そんな不器用なところが、そんな素直で真っ直ぐなところが、たまらなく魅力的だと思えました。 ドイツ語圏ミュージカルファンとして思ったこと二つほど。Markのラダメスはそれは見応えがあっただろうなと思います、主に体の面で(笑)。ドイツ語圏のオリジナルラダメスはMathiasですが、彼はクロロックのセカンドもやったことがあります。20代か30代そこそこでやっているはずなので、阿久津さんがやってもおかしくないんだよなあと思いながら見てしまいましたが、悪くないと思います。たっぱと声量があれば、後はメイクと熱意と解釈だけ。ちょっと高めの声はクロロックの音域にも不自由しなそうですし、あり得ないことですが見たいなあとちょっと思ってしまいました。若いクロロックはそれはそれで魅力的なのですよ。 話を戻しまして、アイーダとラダメスのこと。二人ともものすごく自然に演じていたのはもちろんですが、反発するところ、惹かれるところも自然でした。反発しあうのはとても当然だし、だんだん惹かれていくのも、うまくいえないのですが二人が互いにとって特別だというのがとてもよく分かった。二人が惹かれる姿がとても分かりやすかったから、二人の王女の物語でなく、ちゃんと3人の物語に見えたのだと思います。 もう一人の主人公というか真の主人公というか、アムネリス。佐渡さんの声は見事でした。高音部が全く裏返らず、伸びやかに出てくるあたり、脱帽です。ほのかアムネリスの方がかわいらしいかなと思ったのですが、最後まで見るとその芯の強さと内側の娘らしさ、そして王女としての凛々しさ、物語のもう一人の主人公として完璧なアムネリスでした。アイーダという物語は愛に殉じるアイーダとラダメスの物語であり、アムネリスの成長物語でもあるのは、今更私が言うことでもありませが、まさにその通りだと思います。最初、アムネリスは芯の通ったバカと言いますか、ある程度ものが分かった上で美しさを磨くことに命を懸けてる。ラダメスを昔から好きだったのだろうなというところにも嫌みが全くないし、頭の軽そうな物言いもかわいらしい。そして後半は指導者として目覚めていく。彼女を見ていると、この物語の先には穏やかで平和な未来が待っていると思えるのです。ちょっと夢見がちなことをいってしまうと、アイーダとラダメスは生まれ変わり再会するのですが、アムネリスは多分生まれ変わってない。アイーダとラダメスは自分の役目を果たしてないから、そしてアムネリスはその役目を果たしたからだと思うのです。アイーダはヌビアを救えなかったけど、アイーダとは異なった立場で、アムネリスはヌビアを救ったと思うのです。強く凛としていて争いを好まない賢い女王、アムネリスを見ているとそんな未来が見えるのです。それにしても、佐渡さんそんなに若くないはずなのに、「完璧なスタイル」という言葉に恥じないスタイルがすごい・・・! 飯野ゾーザー、お目当ての一人でした。7年前に見たかったとちょっと思いましたが、見れて良かった。出しゃばりすぎることはないけど確かに主張しているその存在感はさすがの一言。特別残忍なことをしようとしているのでなく、王を毒殺しようとするのもアイーダを殺そうとするのも、目的のために必要な手段だから当然やるのだと当たり前のように言うのが、ゾーザーという人間なのだと思わされました。 このあたりのキャストさんたち、何かが違うと思ったら、そのものなんですよね。なぜそうするのか、どうしてそう感じるのかということがちゃんと説明できていて、こちらに伝わってくる。やはり、長年演じている方々は別格です。
作品についてあまり語ってきませんでしたが、エジプトというロマンを感じる舞台設定でありながらシンプルで子供連れでわくわく楽しむ気のしないこの作品、とても好きです。 ローブのダンス、この曲はイメージしていたよりずっと重くて、初めて見たときはびっくりしました。アイーダが戸惑うのも、ヌビアの民がアイーダを求めるのもよく分かる。つぎはぎだらけのローブに込められた思い、そして彼女にそれを全て背負えと迫るヌビアの民の迫力。この迫力があるから、アイーダがどれだけ必要とされているか分かるし、それ故にアイーダが追いつめられ迷うのも分かる。このシーンと同じ意味で、奴隷たちのところにゾーザーの手下がアイーダを探しに来るシーンが好きです。アイーダがどれだけ必要とされているか、そしてその重圧がすでにアイーダ自身にとって背負いきれないものになってることもよく分かるから。
一通りほめたのですが、どうしても納得ができない桟橋のシーン!そこにいる人たちの思惑が交差しあい、未来が決する重要なシーンのはずなのにだんどっているようにしか見えないのですよ・・・。ものすごく大切なシーンなんだから、もうちょっとがんばっていただきたいです。
なんで東京にいるときに通いつめなかったんだろうと後悔した作品は、また大阪に来たい思うに十分なおもしろさを持った作品でした。ただ、おもしろいことはおもしろかったのですが「ヌビアはなくならない、私たちの中で生きている」という言葉がなんかリアリティーを持ってびしびし響きました・・・。不幸なときは無条件に幸せな物語を、暗い物語はある程度幸せなときにと言う事実をちょっと突きつけられたりしたのでした。
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(2011/05/05(Thu) 18:34:37)
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ライオンキング(2010/8/26)
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ラフィキ :鄭 雅美 ムファサ :内田 圭 ザズ :雲田隆弘 スカー :下村尊則 ヤングシンバ :山地貴能 ヤングナラ :木村紅葉 シェンジ :孫田智恵 バンザイ :韓 盛治 エド :岡本繁治 ティモン :中嶋 徹 プンバァ :川辺将大 シンバ :田中彰孝 ナラ :岡本瑞恵
千秋楽がまもなくなのにまだ見ていないアイーダを見に行こうと思ったらこの日は残念ながら昼の部しかなくって仕方なくライオンキングに行きました(あらすじ)。
さて、下村スカーが復活し、先週までダブルだったのにシングルになったので喜び勇んで行ってきました!
ちょっと四季に対する苦言になってしまうのですが、演技に迫力がないのはどうにかならんものでしょうか・・・。 全体的にいまいち迫力がなくて、舞台が広く遠く感じる。 普段行ってるバレエの劇場よりずっと小さな場所なんだから、もっと迫力出してほしい。 そして、少なくとも2年ぶりなのに、新鮮味のなさにびっくりした。 アドリブも演出の変更もいらない。 でもやっぱり役者ごとに持ち味の違いはあってほしい。 これだけ期間を開けて見たのに新鮮な驚きがなかったのが残念でした。 アドリブでも演出の変更でもなく見る度に新鮮な驚きがあるのが、舞台の楽しさだと思うんだけどなあ。
というマイナス点は下村スカーに完全にあてはまらないといったら嘘になりますが、まあ、でもやっぱり初演キャストは別格よね・・・。 おもしろかったです。 贔屓目もあるかもしれませんが、彼がいると舞台が締まる気がします。 演じてるという気負いがありませんものね、とても自然。 ただ、「スカーの狂気」はちょっといまいち。 はまるとものすごい迫力のシーンですが、ちょっと肩すかし。 そのかわり「覚悟しろ」は相変わらずの大迫力。 ハイエナ達を見下し悦に入る姿はその存在感、迫力、美しさ、すべてを以て「悪役とはかくあるべし」という素晴らしさでした。
全体的に、前回見たときよりはよくなってたと思いました。 (ティモンとプンバァがいまいちだったのが残念・・・) とりあえず私はスカーがよくって、ラストに向かう流れの中でシンバがかっこよければ満足なので、そういう意味で気持ちよく最後までみれました。 うん、二幕の中盤は中だるみしたんだけどね。
いろいろ思うところはありましたが、楽しい公演でした。 ファンとしては、カーテンコールで満面の笑みを見せてくれた下村さんを見て、感慨深いものがありました。
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(2011/05/05(Thu) 18:27:45)
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